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木綿のハンカチーフ


タイトルは順番を守るより、書きたい事を優先。

春になると聴きたくなる「木綿のハンカチーフ」

ちゃんと聴いたのは架空OL日記でフレーズが引用されていると知ったとき。
元々椎名林檎のカバーは聞いていたけど、その時原曲の太田裕美さんの物をきいた。最近first takeで橋本愛ちゃんがうたっているのを見て再燃。

聴き比べてみたけど三者三様にとても良い。

太田裕美さんの原曲は、まだ初々しい2人の話という印象。
環境が変わり浮足立つ彼。あろうことけ「変わってくぼくを許して」という身勝手さ。
こらっ!と思うけど、でも半年経っても似合う指輪を探してくれるかわいい一面も。
対して恋人は健気にからだに気をつけてと、気にはかけるものの一貫して過去の彼に執着。
太田さんの歌い方もあって可愛いな若いな、と。(本当に声と歌い方が可愛い。)
若さゆえにすれ違っても歩み寄ると思いもしなかったんだろうな。良くも悪くも一生懸命で、お互いに自分はどうしたいかばかり。

ついで林檎の曲。格好良過ぎる。
なんなら東に向かうのも女性に思えるし、スーツもライダーススーツなのでは。
流行りの指輪なんてそりゃダサくてつけてくれないだろうな。彼は勘違いしているけど、とっくに恋人からは見切りをつけられていそう。

そして橋本愛ちゃんの曲。
切なすぎるけど、とてもいい。
まず伴奏がピアノだけのアレンジが良い。
前奏に挟んだ高音が印象的で、二人の関係がピンと張っているような緊張感。
歌は今にも途切れそうな声が切なさくて儚い。
もう十分に長く連れ添って、お互い深く愛しているのに、どうしても折り合いをつけられない。どうしても離れる選択しかない、そんな悲しい結末なのでは。
もしかすると病床で旅立ってしまうからか、と勘繰るまでこの二人の別れを信じられない。

同じ曲なのに印象が全然違って素敵。
松本隆さんの詩が本当に普遍的なんだな、とも思う。

少し飛躍するけど
同じ事を誰がどう話すか。
話し手としては気をつけなきゃと思う。
聞き手としてはどこかで印象に騙されないようにしないとなと思う。
そんなこと気にせず無垢にみんな生きれたらいいのにね。

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