読書する人だけがたどり着ける場所 感想

 大学生の読書離れ。小学生の頃は読書する機会を与えられ、大した苦もなく本を読んでいたのに、大人になるにつれ、本から遠ざかっていく。その理由として、本の読み方が分からなかったり、本を読んだとしてもそれが自分のこれからに役立つ保証がないから、そんなことが挙げられる。

 インターネットを介して好きな情報だけで満たすだけでなく、本を手に取り時間を作る。だが知を求めるのであれば、本1冊では物足りない。5冊でやっと、20冊で専門レベル。本を1冊読んだところで、得られる知識はたかが知れている。我々は多くに時間をかけて読書に励み、人生を豊かにしていくべきであろう。

 読書することは、人生を豊かにすること、私も著者の斎藤氏と同じ意見である。この一度しかない人生、お金や地位がものさしではなく、その人がどんな人生を歩んできたのか、決して測れるものではないだろう。人生を豊かにする手段として、読書することは避けられない。これは平易なことではない。大人になった今、200頁以上もある本を読むことは険しい道のりなのかもしれない。だが、その本を読み切ったとき、知の旅の帰路に着き、深い思考力を身につけた新しい自分自身になれると思う。