はじめてのライブの思い出

去年、noteを始める前に書いたものがふとした拍子に見つかったのであげてみる


昨年、単独ライブ『祝電』をK-PROさんに手伝っていただいた。北沢タウンホールの舞台上でK-PRO児島さんと初めてお会いしたのがここでしたよね、なんて話していて懐かしくなったので取り留めもなく書き残しておきたいと思い、筆を執った、もとい液晶に指を滑らした次第であります。
頭よく思われたくて頭良さそうに書きました。
スマホのフリック入力で書いている時点であんまり頭良くはなさそうだけど。

 2015年4月8日、大学2年生になりたての頃、サークルの新歓期だった。
新入生歓迎ミニライブが1日3本、当時先輩に嫌われていたのに朝遅刻したりしてすごくサークルの雰囲気を悪くしていた。
1年上の先輩の女性が露骨にニシダの存在を無視してきたことにも耐え、なんとか新歓ライブをこなし、新入生とのお花見に参加せずにしもきた空間リバティに向かった。
ちなみにその先輩に無視されていたのはNintendo64のマリオテニスで手加減せずに勝ちまくったからだ。小学生みたいな話だが、二十歳過ぎの話だ。
ワラネタFULL、もう今はやってないライブ。


 時を遡って、同年3月に行われたイイね(笑)グランプリ、これも今や存在しないライブ。トゥインクルコーポレーションさん主宰の学生お笑いの大会。なくなった理由もここで話したいんだけど、ウワサ話なのでやめときます。
そこでラランドは審査員賞をいただいた。
Gパンパンダが優勝してた、フランスピアノの二人は別コンビで出てた。ナイチンゲールダンスもいた、たしかコントやってた。(全組敬称略)

審査員の一人にK-PRO児島さんがいらっしゃって大会終了後にご挨拶をした。児島さんがくださった名刺を片手で受け取った自分に、横にいたGパンいっぺーさんが両手で受け取るんだよと教えてくれた。

そして審査員賞の副賞でK-PROライブの出場権をいただき、ワラネタFULLにつながる。他にはマンガ原作者のオクショウさんが漫画をくださったり、ダジャレかなんかにひっかけて根菜の詰め合わせをもらったりした。

 学生のお笑いライブや大会には当時それなりに出ていた。
しもきた空間リバティも何度か行ったことのある会場だった。

楽屋に入るとスタッフさんがおにぎりとかパンとかジュースなどを机に並べてた。
児島さんのセブンルールで『①ケータリングは豪華にする』を見ている今の自分であればさほど驚かないかもしれないけど、当時はすごいびっくりした。
なんとなく食べちゃいけない気がしてケータリングを睨み付けていたら、楽屋にいた児島さんが食べてねと声をかけてくれたのが安心したし、嬉しかった。

セブンルールを見たとき、この日のケータリングのことを思い出した。おにぎりは二つ食べた。メロンパンも食べた。

そしてこのケータリングのせいで、学生のライブで何度も使っていたしもきた空間リバティではない、全く別のライブ会場のように感じた。

続々と他の芸人が楽屋に入ってきた、もちろん自分たち以外は全員プロの芸人ばかりで大学生のサークル活動でお笑いをやっている自分たちがとても恥ずかしい存在なのではと思わされた。

とにかく圧倒されていたし、緊張していた。

芸人が客席に座って、舞台の児島さんが点呼をとった。香盤順に名前を呼ばれた芸人が立ち上がり挨拶をした。見様見真似で立ち上がって挨拶をした。

楽屋に戻ると全ての芸人が怖い人に見えた。
知り合いは誰もいなかった、話す人もいなかった、当時たばこも吸ってなかったので逃げ場もなかった。

当然誰も話しかけてくれない、向こうからしても会話の糸口など1つもない。今冷静に考えれば至極当然なことだとと思う。

でも当時はただそれだけのことで全員怖く見えたし、冷血な人間だと思えた。

出番は4番目、お客さんはラランドが大学生のお笑いサークルの子達だとMCの段階で聞かされていたからかスベった感じはしなかった。
そのあとマシンガンズさん、アルドルフさんと一緒に中MCを任されてなにか適当に喋った、あんまり覚えていない。

ネタとMCが終わって、楽屋に戻ると途端にやることがなくなって何をするわけでもなくモニターを見ていた。

Poison Girl Bandの吉田さんが話しかけてくれた。
大学生であると伝えると、別になんてことなく会話してくれた。上智ってどこにあるんだっけ?四谷?と言っていた気がする。
タイムマシーン3号の関さんも話しかけてくれた。
太っててハゲてるの?絶対売れんじゃん。と言っていた気がする。

大学生である、ということをあまり気にせず話してくれたことがとても嬉しかった。
別にどうと言うこともないのだが、当時は神様のように見えた。
全く知らない、年の離れた人に優しく対応すると言うのは思った以上に勇気のいることだ。
今思うと別に話しかけてもらえなかったとして、冷たい人だとかは思わない。そんなものだ、全員ネタをやるわけだし他に集中したいことがあるのが当然なのだ。
いつか年の離れた人にも優しくできるおじさんになりたい。
そう思った次の日、サークルの新入生が感じ悪かったので露骨に話しかけるのを辞めてしまった。
新入生が帰った後、同期の男とそいつの悪口でひとしきり盛り上がって酒を飲んだ。
人はそんな簡単には成長しない。

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