noteを書く上で有益だった文章術に関する本を紹介しようと思った

 noteを始めて大勢の方に見てもらったらしい、今確認したら前の記事は26000ビューをいただいていた。
これが多いのか少ないのか、基準となるものも無いので良く分からないのだが、文筆はてんで素人の自分が書いたものがそれだけの目に触れたというのは本当に喜ばしいと思っております。読んでくれた皆様に感謝申し上げます。

そして、それだけ喜び、感謝していても週一投稿の約束を反故にしてしまう、そんな私がニシダです。
いかがお過ごしでしょうか。私は元気にやってます。
約束を反故にしたやつが元気なのは皆様にとってすれば腹立たしいことなのかもしれないけども、辞めずに書き続けるつもりなのでご容赦ください。

 感謝と謝罪を済ませたところで表題の件に移りたいと思う。

先日の投稿した初めてのnoteを読んでくれた方がコメント欄やTwitterなどでニシダは文才があると言ってくれているのを見かけた。嬉しかった。シンプルに嬉しかった。褒められるのはいくつになっても嬉しいもので、子どものように小躍りして喜んでいた。

 ただ1つだけ気になったのは、読書量が多いから文才があるという言われ方だった。
本を沢山読むことと文章の巧拙に因果関係があるのか、それ自体に答えを持ち合わせてはいないのだが、つまるところ文章力というのは書いた量に比例するものだと思うのだ。手を動かし、頭を悩ませた時間だけ成長する。

そういった意味で、私の書き物はまだまだ拙いし、歴が浅く幼稚だなと感じてしまう。
そしてもっと効率良く短い時間で上手くなりたい、誰しもがどんなジャンルであっても考えることだと思う。
ご多分に漏れず自分も当てはまる。


 そこで文章を書き始める前に、簡単にノウハウが手に入ればいいなぁという浅ましい考えから文章術に関する本を十数冊読み漁った。
そして今回はその中からためになった、役に立った、と思ったものを2冊紹介したいと思っていた。
どちらも前々から好きだと思っていたライターさんが執筆されたもので、文章テクニック、そして書くということに対する心構えまで詳細に説明されている。
ハウツー本の域を越えて、自分に影響を与えた良書である。

 しかし、私にはその本を紹介することは無理だった。
今から無理であった理由を正直に述べる。
この文章も実のところは人に見せたいものではないのだが、長く投稿が滞ってしまっているし、反省の意味も込めてしたためようと思う。


 まずひとつ大きな理由としては、そんなものに頼らず文章が上手だと思われたかったからだ、その目論みも今回の記事で崩れ去ってしまった。

天才だと思われたい、天才とはいかずともいくぶんかの才能があると他人に思われたい、何の努力もしていないと思われたい、ナチュラルボーンだが荒削りではなく洗練された人間だと思われたい。
文字にするとただただ賎しい心持ちだが、心底人間らしい欲望だ。

 しかし、前述したようにこれは今回の投稿で意味を成さなくなった。ニシダが文才があるように見せたいがためにノウハウを学び、多少なりとも努力をしている、そして品性下劣な人間だということはもうバレてしまった。

そうであればお前が読んで有用だった文章術の本を早く教えろよ、そうお思いかもしれないが、それを許さない心の動きがもうひとつある。


 端的に言えば、自分以外の人間に文章が上手くなってほしくないのだ。
もっと具体的に言えば、自分以外に得があるというのがなんとなく嫌なのだ。

ここまで読んでニシダに幻滅したかもしれないが、これが正直な気持ちだ。そのノウハウを人に伝えたくない。文章が上達するのは自分だけで良い、その他大勢は読みにくいヘタな文章を書いていろ、俺より下であり続けろ。そう思っている。

 しかし、そこまで失望してほしくない、私は分かりやすく他人を蹴落としたいというほどに強欲ではないのだ。
現に自分より良い文章を書く人は数えきれないほどいることも理解している。職業として文章を書く人はもちろんそうだが、他に自身のプロフェッショナルを持ちながら面白い文章を書く人も数限りなくいる。

だからといって、そういう人たちを妬ましく思うということはない。
そもそも文章を読むのが好きなので文筆家に感謝しているし、そういう人たちにはもっと自分に娯楽を量産してほしい。

そうまで分かっていても、ここでノウハウのありかを明かして大勢の人たちの文章が上達していくのを想像すると私は我慢ならないのだ。ただでさえ自分は要領が悪い、努力の量と成長量が比例しない人間なのだ、ニシダをやって26年経った。悲しいことだがそのくらいのことは理解している。

仮に今あなたたちが、ニシダと同じ教材を与えられて一斉に勉強をはじめテストを行ったらニシダより良い点数がとれるはずだ。とにかく物覚えも悪いし上達も遅い。
確実にあなたはニシダを越えてくる、それは文章の巧拙でも同じだ。


 以上のことから、今日はその二冊の本を紹介するのをやめるに至った。大変申し訳なく思っている。これでもまだニシダには文才があると思ってくれる奇特な方がいれば、それはそれで嬉しい。ぜってぇにおしえねぇけどな。

感情に任せて理由を説明したが、いつか自分の文章に自信を持てる日が来たら紹介したい。そんな日が来るのかは分からないが、それまでは書き続けたいので是非次も読んでください。投稿をサボっていた分、また近いうちにあげられたらと思っております。


 


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