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遊動円木という遊具とその保護要件について

おはようございます。本日も素敵な一日になりますことを願っております。

今回は遊動円木という遊具に関して、その遊具自体と利用者=子どもを保護するために必要な条件を記述させて頂きます。遊動円木は、以前は太い丸太が使用されておりこの様な名前で呼ばれるようになった遊具で鎖などで吊下げられた丸太が地面にほぼ水平に前後運動を繰り返せる遊びの要素です。平衡感覚が養えることから昔は、多くの公園や小学校・幼保育園などで見ることができましたが、今は遊具自体の腐朽・腐食で落下したり、放り出されたり、更には重い丸太が使用されていたことにより、地面との間に挟まれたり、衝突で飛ばされたりして事故が多発したために撤去されてあまり見かけなくなりつつあります。しかしながら、多くの子が一緒にブランコに乗ったような感覚を得られる上、新しい素材を使用した同タイプの遊具が開発されていることもあり、本タイプの遊具要素は最近は幼保育園で採用されてきています。本遊具に関してBSI EN-1176-1: 2017(42-43頁)によれば、

重い遊動(円)木(Heavy suspended rigid beams:重い吊下げられた剛性の梁)

遊動(円)木は、25kg以上の質量がある場合、重いとみなされます。

重い遊動(円)木の下は、 400mm以上の地上とのクリアランス(隙間)がなければなりません(下記図参照)。
地上とのクリアランス(隙間)は、重い遊動(円)木の下端の最下点とその下の(地)表面との間の距離として測定されます。

重い遊動(円)木は、(円)木の輪郭における全ての変化が半径50mm以上とならなければならないように構築されなければならなりません。
その移動範囲(下記図の a)は300mmを超えてはならない上、支持支柱を超えないものとします。

支持支柱と重い遊動(円)木(下記図のb)との間の距離は、全移動範囲にわたって230mm以上でなければなりません。

重い遊動円木の例
a:移動(運動)範囲、 b:立っている構造物方向のフリースペース、≧230mm 、
h:地上とのクリアランス(隙間) 、1:最大の振れ幅(最大変位)


新タイプの遊動円木遊具の例(アネビー社製エルシ)