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遊具上の移動および落下での怪我に対する保護に関する安全要件としての落下空間の範囲について

おはようございます。本日も素敵な一日になりますことを願っております。

前々回の記事”遊具上の移動および落下での怪我に対する保護に関する安全要件としてのスペースとエリアの決定について”で遊具にとっての空間と領域の決定に触れました。今回は以前の記事”遊具に関連するスペース(空間)・エリア(領域)について”の中でその定義を記述させて頂いた遊具の(必要)最小スペースを構成する1つである落下空間について具体的な遊具上でのその範囲の必要な条件を記述させて頂きます。

BSI EN-11176-1: 2017(32-33頁)によれば

落下空間の範囲


特に本規格内の他に明記されてない限りにおいて、落下空間の範囲は、遊具下の垂直に投影した平面から伸ばして、水平に測定された遊具の高所部分での周囲が1500mm以上あるものとします。

落下空間は1500mmを超える自由落下高さに関して、インパクトエリアの範囲と共に拡張しなくてはなりません(前回記事”遊具上の移動および落下での怪我に対する保護に関する安全要件としてのインパクトエリアの範囲について”を参照)。この要件は、特定の場合では変更する可能性があります。例えば、強制的な(慣性力が働く)移動の場合には増加しますし、壁面に設置する場合や完全な閉鎖構造の遊具の場合には減少します。

大抵の場合、インパクトエリアを含む落下空間が重複していることがあります。本規格の他のパートで明記されていない限り、強制的(慣性力の働く)移動が存在する落下空間は重複するべきではありません。異なる落下高さを有する2つのアイテムが一緒に配置される場合、2つのインパクトエリアのうち広い方が優先されます。

落下空間の例を下記図解に示します。

図 - プラットフォーム(高床・高台)の落下空間とインパクトエリアの例
1 インパクトエリア  2 落下空間  X 落下空間の広さ  y 落下空間の高さ
図 - ファイアーマンポールの落下空間とフリースペースの例
1 遊具が占有するスペース  2 ファイアーマンポールの落下空間 
3 ファイアーマンポールのフリースペース  
4 プラットフォーム(高床・高台)の落下空間
a ファイアーマンポールの最小クリアランス b フリースペース半径