サン=サーンス:ピアノ協奏曲第4番 ハ短調 作品44

00:00 I. Allegro moderato - Andante
10:23 II. Allegro vivace - Andante

カサドシュ(Robert Casadesus)がロジンスキー(Artur Rodziński)指揮、ニューヨークフィルハーモニックと共に1944年10月29日にライブ録音したサン=サーンスのピアノ協奏曲第4番についての詳細な演奏者情報は以下の通りです。

### 演奏者情報

#### ピアノ独奏者
- **名前**: ロベール・カサドシュ(Robert Casadesus)
- **生年月日**: 1899年4月7日
- **出身地**: フランス、パリ
- **経歴**: カサドシュはフランスの著名なピアニストおよび作曲家で、20世紀を代表するピアニストの一人として知られています。彼は特にフランス音楽の解釈に優れており、サン=サーンスの作品の演奏でも高い評価を受けています。

#### 指揮者
- **名前**: アルトゥール・ロジンスキー(Artur Rodziński)
- **生年月日**: 1892年1月1日
- **出身地**: ポーランド、スピッシュ・シュタラー・ヴェシュ
- **経歴**: ロジンスキーはポーランド出身の指揮者で、20世紀の中盤にかけてアメリカ合衆国で活躍しました。彼はシカゴ交響楽団、クリーヴランド管弦楽団、ニューヨークフィルハーモニックなどで指揮を行い、特にオーケストラの質の向上に寄与しました。

#### オーケストラ
- **名前**: ニューヨークフィルハーモニック(New York Philharmonic)
- **設立**: 1842年
- **概要**: ニューヨークフィルハーモニックは、アメリカ最古のオーケストラの一つであり、世界的にも著名なオーケストラです。多くの著名な指揮者と共に演奏を行ってきた歴史があります。

この録音は、カサドシュのピアニズムとロジンスキーの指揮による緊密な協力の成果として、1940年代のクラシック音楽の重要な記録の一つとなっています。

サン=サーンスのピアノ協奏曲第4番 ハ短調 作品44は、フランスの作曲家カミーユ・サン=サーンスによって1875年に作曲されました。この作品は、サン=サーンスが当時の音楽界で高い評価を受け、独自のスタイルを確立しつつあった時期に書かれました。

### 作曲の背景
1870年代は、サン=サーンスにとって非常に実りの多い時期でした。彼はこの時期に多くの傑作を生み出しており、その中にはオペラ『サムソンとデリラ』や交響曲第3番「オルガン付き」が含まれます。ピアノ協奏曲第4番もその一つであり、サン=サーンスの技術的な巧みさと創造性が存分に発揮されています。

サン=サーンスは、この協奏曲を自分自身がソリストとして初演するために作曲しました。1875年にパリで初演され、その独創的な形式と内容で注目を集めました。彼は特に形式の革新に力を入れており、従来の協奏曲の枠にとらわれない自由な構成を採用しています。

### 楽曲の構成
この協奏曲は通常の三楽章形式ではなく、二つの大きな部分に分かれています。それぞれの部分がさらに細かいセクションに分かれており、全体としては一続きの音楽のように感じられます。この構成はサン=サーンスの独創性を示しており、彼が形式にとらわれずに表現したいものを自由に描いたことがわかります。

#### 第1部
- **Andante - Allegro moderato**:ゆっくりとした導入部から始まり、次第に速度を上げていきます。この部分では、サン=サーンスの特有のリリカルなメロディと、ピアノとオーケストラの緻密な対話が特徴的です。
- **Andante - Allegro**:再びゆっくりとした部分に戻り、そこからさらに活発なアレグロへと展開します。

#### 第2部
- **Allegro vivace - Andante**:第2部は明るく活発なアレグロで始まり、その後、落ち着いたアンダンテへと移行します。
- **Allegro - Molto allegro**:フィナーレに向けて再びテンポを上げ、非常に華やかなクライマックスを迎えます。

### 音楽的特徴
サン=サーンスのピアノ協奏曲第4番は、その旋律の美しさと技巧的なピアノパートで知られています。特に、ピアノとオーケストラの間の対話が非常に緻密で、両者が互いに補完し合う形で進行します。また、サン=サーンス特有のフランス的なエレガンスと、当時のロマン派音楽の影響が見られます。

### まとめ
ピアノ協奏曲第4番 ハ短調 作品44は、サン=サーンスの成熟期における重要な作品であり、彼の作曲技法と音楽的感性が高度に融合した傑作です。その革新的な形式と豊かな表現力は、今日でも多くのピアニストと聴衆を魅了し続けています。

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#サンサーンス #ピアノ協奏曲第4番ハ短調 #作品44

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