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第11話 リプパン機でパンクする

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第11話 リプパン機でパンクする


H先輩を思わずボコボコにしてしまった俺はどうしたものかと悩んでいた。そうだ、共通の先輩であるT先輩に電話をして間を取り持ってもらおう

T先輩に全ての事情を話し取り持ってもらった結果、今後H先輩一人でなら来ても良いということで話がついた


余談だがT先輩も怖かったが、T先輩の兄貴はもっと怖かった。キズネタの攻略集団を取り仕切っていて取り巻きはそっち系の人しかいなかった。ビーナスラインのビタ押し攻略・風神雷神のタイマー攻略・Sammy系のコピーネタから始まりセット・ゴトなどなんでもありだったらしい。攻略ネタを見つけるとシマ全占拠して警察を呼ばれることもしばしば。この話は長くなるからまたの機会に…


ノーマルタイプと共に5号機初期を盛り上げたのが「リプパン機」だった。当時の規制の裏をかく【ボンバーマン】が登場する

たしか当時の検定試験が成立役を全て取得するというものだった。パンク役をナビし回避させることでRTを維持出来るとかそんな感じだったかな

おかげで5号機では実現不可能と言われていた119%の機種がその後続々と登場していく。仮面ライダー・回胴王・ダンスマン・ガッチャマン・スパイダーマン・リングにかけろなど


当時はまだ過激なイベントも多く、禁止はされていたが【設定確認】が出来るホールまで存在していた。【朝確】イベントもあって抽選で1番を引くことが出来れば店側にあらかじめ決められた設定6確定台を打つことが出来た。ジグマにしていたホールもやっていて抽選も20人前後と少なかったので良く使っていた

当時から抽選運が悪くなかなか確定台に座ることは出来なかったが、他にも設定6が入る機種もあり十分な収支を上げることが出来ていた


この日の朝確は「スパイダーマン」。設定6の機械割117%、ボーナス確率1/224。スパイダーマンはリプパン機の中でも特に打ち込んだ思い入れのある機種だった。通常時の目押しによる技術介入、中押しからの中段ベルハズレ・下段リプレイハズレのリーチ目などマニアックな一面もある名機だ

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久しぶりに抽選で1番を引き当て気持ちが高鳴る

開店と共にとにかくブン回す…

そして開店して3時間弱、データ機を眺めると一度も当たることなく2000ハマっていた

財布に入っていた6万がなくなった…


嘘だろ…みんな朝確台で5000枚は出してたし、万枚出してたやつだっていた

ガセだ、ガセだ、ガセだ…!

店長を呼んで問い詰めてやる。そう思った矢先、店長がニヤニヤしながら近づいてきた

ロイニー「こんなんガセだろ!」
店長「ちょっとよろしいですか?一瞬だけなんで良く見ててくださいね。」

店長は台を開けて設定キーを回し表示させる。クレジットには【6】としっかり表示されていた


店長「頑張ってくださいね!」
ロイニー「…」


手持ちもなくキャッシュカードも自宅に置いてきていた俺はこの台を手放すしかなかった


次の日、前日データを見ると差枚で8000枚吐き出したスパイダーマンがあった

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