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第24話 ロイニーは二度刺される

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第24話 ロイニーは二度刺される

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2005年、吉宗・北斗が人気を二分していた。1ボックス導入は当たり前、吉宗と北斗を2ボックス以上導入する店も多くあった

吉宗と言えばBIG711枚(+1ゲーム連抽選)、バケ120枚と天国と地獄

天井は1921回転、バケを引いても天国の193ゲームまで回すためスルーした日には大負け必至だった

711枚BIGが20%で1ゲーム連+天国連チャンする爆裂仕様に多くの客は魅了され、そしてのめり込んだ

設定6の機械割は120%、設定6ですら大勝ちもあれば大負けもある荒波仕様

判別が容易な機種でもなかったので設定狙いで触る機会は少なかったが、吉宗のどれかのパネルが全6というイベントのときは良く朝から行っていた

6号機の吉宗の設定示唆で出てくる姫、ラブリー、爺、悪代官…4パネルぐらいあったのかな?


当時は夕方や夜にいきなり【設定6確定札】を差すような店も多かった。そしてなんと札が刺された台はその場で【設定確認】も出来る店まであったのだ

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最初は設定確認していたが、どうせ確認も出来るからガセはないとタカを括り設定確認をしない客が日に日に増えていった。それでも心配性だった俺は必ず確認させてもらっていた

この日もとあるパネルが朝から好調で全6だろうなぁと早い段階でなんとなく思っていた。ただいつもよりも不発が多く少し違和感があったのを今でも鮮明に覚えている

俺が打っていた台もひたすらに金を吸い込んでいく。設定差特大の純ハズレがまるで確認できない。まぁそういう台だしと…淡々と消化していた


そして夜、店内の照明は暗くなりミラーボールが回りイケイケな音楽が流れ始める

いよいよ設定発表の時間だ

店長がマイクパフォーマンスと共に俺が座っているパネルの吉宗全台に設定6確定札を差していく

(あぁやっぱここのパネルか…)

念のため設定確認させてもらう

店長はどや顔で台を開け設定キーを回す

そして数字(設定)が映し出される

…1


固まる俺

そしてどや顔だった店長も固まる

周りの客も異変に気づきざわつき始める


店長「誠に申し訳ありません…」


ロイニー「え、いや、これどういうことですか?」


店長「設定変更した際のミスかと…」


ロイニー「…」


店長「明日朝からこの台座ってください、設定6で朝から確認してもらっても大丈夫です」


ロイニー「分かりました」


次の日、昨日と同じ台に朝から座る。打ち出す前に設定確認もさせてくれ確かにそこには6と表示されていた

店長「昨日の分まで出しちゃってくださいね!」


ロイニー「はい!」


その後の記憶は実に曖昧だ


ただ二日で20万なくなったということ以外は…



そしてこの話にはまだ続きがあった

どうやら当時、設定を表示させる部分に貼る特殊なフィルムが業界に出回り始めていたらしい。そのフィルムにはいつも6と表示されていた

つまり設定確認させる台には特殊加工がされたフィルムを貼っていたのだ。最初は全6でしっかり営業していたもののこのシールが出回ったことで、店はガセ混じりになっていった。たまたま前日そのシールを貼るのを忘れていたため、そこには嘘偽りなく設定1が表示されていたのだろう


こうしてロイニーは二度刺された


続く?!


【お知らせ】

最後までお付き合いいただきありがとうございました。アメブロに掲載していた全24話、時間がかかってしまいましたが無事noteに完全移行出来ました。今後どうするか分からないですが、また気が向いたときにでも書き下ろして行きたいと思います。

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