僕の奥さんはメンh…心配性です。
突然ですが…僕には結婚して1年になる奥さんがいます。
今の職場で出会い、付き合って結婚した。
今思えば、結婚する前から薄々感づいていたけど…。
僕の奥さんはメンh…心配性です…極度の。
どんなとこがというと…
――
付き合っている頃…。
プルルルル
○○:…もしもし?
璃子:”おはよう!ちゃんと起きてる?”
○○:起きてるって言ったって今何時よ…。
璃子:”う~ん、6時!”
○○:待ち合わせ9時でしょ?
璃子:”楽しみにしてたんだもん!遅れてこないでよね!”
○○:は~い…
――
その移動中…
ピロン
璃子:“ちゃんと電車乗れた?”
○○:“ちゃんと乗れたよ”
璃子:“降りる駅は大丈夫?
○○:“大丈夫だよ”
…と逐一僕の様子を確認してくる。
それは結婚してからも変わらず…。
璃子:○○~起きて~
○○:おうっ!
璃子:へへっ、おはよ!
○○:なんで毎回僕のおなかにダイブするの?
璃子:だって…呼びかけただけで起きるか心配で…。
○○:普通に起こしてよ…。
璃子:とにかく!ご飯できてるから歯磨いて顔洗ってきて!
○○:は~い…。
――
○○:ふぁ~あ…
璃子:はい!口開けて!
○○:あ~
璃子:磨き残しなし!はいじゃあ座って!
○○:よいしょ…。
璃子:それじゃ…
〇璃:いただきます!
璃子:いい?ちゃんと30回噛んで食べてね?
○○:は~い…。
――
○○:それじゃ行ってきます。
璃子:まって!定期は持った?
○○:持った。
璃子:ハンカチは?
○○:持った。
璃子:会社の資料は?
○○:大丈夫。
璃子:それじゃ…
○○:…ん。
チュッ…
璃子:えへへ。行ってらっしゃい!
○○:行ってきます。
とまぁこんな風に毎日過ごしています。
なんか子供扱いされてる見たいって思ってます?
これも彼女なりの愛情表現なのです。
こう言ってる内はいいのですが、
一歩間違えると大変です。
この間なんて…。
――
○○:ただいま~…
璃子:ねぇ?今何時?
○○:じゅ、11時です…。
璃子:連絡したよね?
○○:すみません、見てませんでした…。
璃子:まぁとりあえずこっち来て?
始まりました。これから事情聴取です。
僕は彼女の前に正座します。
璃子:まず今日はどう過ごしてた?
○○:会社に出社した後は普通に仕事をしていて、
終わった後は取引先の人との飲み会に
行っていました。
璃子:その飲み会…女の子は?
○○:相手の会社の人に一人…。
璃子:はい、ボディチェック入りま~す。
そう言って璃子は僕の身体の匂いを嗅ぐ。
璃子:クンクン…。
なんでも、自分以外の女性の匂いが付いてるのが
わかるらしい。
以前美容室に行って女性が担当してくれた後に
璃子が抱き着いてきたら、小一時間説教されました。
どんだけ鼻がいいのか…。
璃子:ふむ…。くっつかれてはいないですね。
どうやら検査はパスしたみたいです。
こうなったら璃子は満足するみたいで…
璃子:よしっ…ギュー…
このように甘えてきます。
璃子:もぅ…寂しかった…。
この甘える姿が可愛いんです!!
○○:よしよし。ごめんね?いつも心配かけて…。
僕は璃子の頭を撫でます。こうすると彼女は喜びます。
璃子:えへへ…。 好きぃ~。
遅くまで帰った日はここまでがワンセットです。
――
とある休日…
璃子:おでけけ、おでけけ、うれしいな!
○○:○ーニャか!
今日は2人でショッピングモールに来ています。
璃子:だってぇ、今日は結婚記念日だよ?
○○:まぁ、それもそっか。
今日は結婚記念日。それなので璃子は上機嫌です。
璃子:あっ!ごめん!ちょっとトイレに…。
○○:うん。行っといで。
そう言って璃子は去って行った。
外で待っていると…。
“キャー!!”
○○:ん?
女性:ひったくり!
○○:何?
何でこんなところで?というのはさておき…。
一人の男がこっちに向かって走ってくる。
男 :どけーー!!
○○:そうは…行くか!
僕はその男に向かって突進した。
そうすると男は倒れたので取り押さえた。
柔道やっててよかった~。
騒ぎを聞きつけた警備員と警察が駆けつけてきて
男は連れていかれた。
○○:ふぅ~…。
女性:あの…ありがとうございました!!
○○:いえ、大丈夫ですよ!
璃子:○○~!!
○○:あ!璃子~!
璃子:ちょっと!大丈夫!?
トイレの外からひったくり~って聞こえたし、
外に出たら○○はいないし、
警察とかいっぱいいるし…。
けがとか大丈夫?襲われてない?
すっごい早口でしゃべる璃子。
きっとものすごい心配してくれたんだろう。
女性:あ、あの!
璃子;へ?
女性:私、あなたの旦那さんに助けてもらったんです!
本当にありがとうございました!
璃子:え!?そうなんですか!?
女性:はい!旦那さんかっこよかったですよ!
いい旦那さんですね!
璃子:は、はい///ありがとうございます///
――
夜、レストラン…
璃子:ふふっ笑
○○:ショッピングモール出てからずっと
にやけてるけどどうしたの?
璃子:だってぇ~私の愛しの旦那さんが
褒められたんだよ?ふふっ笑
○○:そんなたいしたことないって…。
僕はカバンから用意していたものを出す。
○○:璃子、これ。
璃子:何?これ?
○○:開けてみて?
璃子:うん…。
璃子が箱を開けると中からはコインの形をした
ネックレスが出てきた。
璃子:きれい…。
○○:裏も見てみて?
裏には○○&RIKOと彫られていた。
○○:実はね俺もそれ持ってるんだ。だからお揃い。
璃子:うれしい…。
○○:璃子はさ…僕のことになるとものすごい心配性に
なるでしょ?
だからそれを付ければ、
少しは僕のこと感じていられるかなって…。
璃子:うん!もう肌身離さずつけてる!!
――
その日以来、僕のことを逐一確認することはなくなった。
ただ、その代わりに…
○○:ただいま~。
璃子:おかえり!!どうする?ご飯にする?
私にする?私にする?それとも私にする?
○○:ちょちょ、ちょっとまって?
後半、璃子だけになってるけど…。
璃子:だってぇ~、愛しの旦那さんを一秒でも多く
肌身で感じていたいんだもん…。
○○:…。
璃子:だから…ね?
僕の奥さんはものすごいメンh…もとい心配症から
ものすごい甘えん坊になりました。
このペースで行くとものすごい“親バカ”になりそうです。
それはまた別の機会に話しますね。
璃子:○○~♡
たぶん近いうちに…。
Fin
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