最愛の人【櫻満開の家族・特別編】
〇〇:じゃ、姉ちゃん、麗奈ちゃん、
よろしく。
〇姉:まかせな。
麗奈:まかせてぇ!!
友香:2人もいい子にしてるんだよ?
天 :うん!
ひかる:おみやげよろしくー!
〇〇:それじゃ行ってきます!
天ひ:いってらっしゃーい!!
11月28日。
2連休を取った〇〇は子供達を預けて、
友香と旅行に向かっていた。
〇〇:楽しみだね。
友香:うん!
ツンツン
〇〇:ん?
友香:ん!
友香は手を差し出す。
〇〇:はいはい笑
ギュッ🤝
友香:ふふっ笑
〇〇:それじゃ行こっか。
友香:しゅっぱーつ!!
--
空港…
〇〇:ふぅ…
友香:緊張してる?
〇〇:いくつになっても飛行機は慣れん。
友香:もぅ笑 子供じゃ無いんだから笑
〇〇:だってめっちゃ揺れるじゃん!!
あの高さで揺れんのめっちゃ怖いんだからね?
友香:じゃあ隣で
ずっと手握っててあげよっか?笑
〇〇:むぅ…子供扱いすんな。
友香:ほ〜ら、行くよ!
〇〇:へ〜い…
--
飛行機内…
〇〇:…
友香:大丈夫?笑
〇〇:いまのとこは。
友香:今回はそんな長くないから頑張って!
〇〇:おう…
友香:天とひかるが
乗るようになったらどうすんのよ笑
〇〇:…頑張る。
--
〇〇:着いた…
友香:北海道〜!!
〇〇:うぅ…寒っ。
友香:早く早く!!
ギュッ🤝
--
ホテルに荷物を預け、札幌を散策していた。
友香:わぁ〜。
〇〇:ふふっ笑
友香:ん?
〇〇:いやっ、
なんか子供みたいで可愛いなって。
友香:っ///
〇〇:急に照れんなよ笑
長い事言い続けてるんだから。
友香:やっぱり慣れなくて//
〇〇:あはは笑
友香:むぅ…
〇〇:飛行機の時に子供扱いした仕返し笑
友香:もぅ…
グゥ〜
〇〇:あっ。
友香:ふふっ笑 札幌に来たんだし、
お昼にラーメン食べよっか。
--
〇〇:あ〜美味かった。
友香:やっぱ本場はいいね〜。
パシャッ
友香:ちょっ//急に撮らないでよ//
〇〇:いいでしょ。
可愛い嫁の写真は
ナンボあってもいいですから笑
友香:むぅ…えいっ!
パシャッ
〇〇:なっ!
友香:かっこいい旦那さんの写真も
ナンボあってもいいですから笑
〇〇://
友香:な〜に照れてんの!
〇〇:かっこいいって…慣れなくて//
友香:ふふっ笑
通行人:(こいつらバカップルか?)
--
友香:綺麗…
〇〇:ね。
2人は夜景を眺めていた。
友香:…ねぇ〇〇?
〇〇:ん?
友香:覚えてる?私達が出会ったのも、
こんな夜景の見える日だったの。
〇〇:忘れる訳ないよ…
--
〇〇と友香が出会う前…
〇〇:…はい。はい。お疲れ様でした!
ピッ
〇〇:はぁ〜終わった〜
〇〇は取引先での仕事を終え、
直帰していた。
〇〇:いつもより早い時間に終わったな…
この辺は来た事ないし、
どっかいい飲み屋でもないかな。
--
〇〇:おっ。ここ良さそう。
カランカラン
〇〇が入ったのは一軒のバー。
マスター:いらっしゃいませ。
〇〇:あの〜初めてなんですけどいいですか?
マスター:もちろん。
ようこそおいでくださいました。
〇〇はカウンター席に座った。
マスター:何飲まれますか?
〇〇:あまりお酒詳しくないので…
マスター:では私に任せて頂いても
よろしいですか?
〇〇:よろしくお願いします。
マスター:かしこまりました。
ちなみにここら辺にお住まいですか?
〇〇:いえ。仕事の取引先がこの辺りだったので。
カシャカシャ
スッ
マスター:お待たせしました。
〇〇:これは…
マスター:"ダイキリ"というカクテルです。
カクテルにはそれぞれカクテル言葉と
言うものがあるはご存知ですか?
〇〇:聞いたことはありますけど…。
マスター:このカクテルは"希望"
と言う意味があります。
お仕事での良い結果。お祈りしております。
〇〇:ありがとうございます。
それにしてもここから見える夜景は
綺麗ですね。
このバーは少し高台にある為、夜景が一望できる。
マスター:雰囲気も楽しんで頂ければ…。
〇〇:この雰囲気好きです。
通わせていただきますね!
マスター:ありがとうございます。
--
あれから〇〇は週末になると
あのバーに通っていた。
"もう離して!!"
〇〇:ん?
バーに向かう途中、男が女性の腕を
掴んで連れて行こうとするのがみえた。
??:あなたとは関係ないんです!
男 :そんな寂しいこと言うなよ〜。な?
??:いやだ!!離して!!
〇〇:大丈夫ですか!?
??:え…
男 :あ?
〇〇:その手を離してあげて下さい!
嫌がってるじゃないですか!
男 :っるせえ!!部外者はすっこんでろ!!
〇〇:まぁ警察には連絡しましたので。
男 :はぁ!?
〇〇:多分もうすぐ…
男 :くっ…。
男は手を離し逃げていった。
〇〇:ふぅ…。
??:あの…
〇〇:あ!大丈夫ですか!?
??:はい!ありがとうございました!!
〇〇:よかった…
??:あれ?でも警察は…
〇〇:来ませんよ?あれはハッタリです。
??:とにかく助かりました!
〇〇:何かあったんですか?
??:えっと…
〇〇:ここじゃなんですし。
場所変えましょうか。
--
カランカラン
マスター:いらっしゃいませ。
〇〇:2人なんですけど大丈夫ですか?
マスター:もちろん。…その女性は?
〇〇:そこで男に掴まれてたので…
マスター:なるほど。どうぞこちらへ…。
2人はカウンターに座った。
〇〇:そういえばまだ
名前言ってなかったですね。
〇〇と言います。
友香:友香です。
改めて先程はありがとうございました。
〇〇:何かあったんですか?
友香:私カフェで働いてるんですけど、
さっきの人はよく来る人だったんです。
接客する内に何度かお話ししてたんですけど…
〇〇:…。
友香:今日仕事終わってカフェを出たら
あの人がいて、
無理矢理連れていかれそうになったんです…。
〇〇:そうだったんですね…。
スッ
友香:え…
マスター:私からの奢りです。
フローズンマルガリータ。
言葉は"元気を出して"です。
友香:ありがとうございます…。
ん!美味しい…。
マスター:ありがとうございます。
〇〇:マスター、僕にもひとつ何か…
マスター:ではこちらを…。
〇〇:これは…
マスター:ゴッドファーザー…"偉大"です。
こちらも私からです。
〇〇:ありがとうございます。
マスター:今日の〇〇様は偉大ですから。
〇〇:いえ…大したことは…
友香:でも本当に助かりました!
〇〇:あはは…あ!友香さん見て!
〇〇は窓の方を指差す。
友香:綺麗…。
〇〇:ですよね。ここに来て
これを見るとなんか癒されるんです。
友香:なんか分かる気がします…。
マスター:ふふっ笑
〇〇:?
マスター:お二人、お似合いですよ?笑
〇友:!?
マスター:ふふっ笑
〇友:///
--
友香:あの時は本当に救われたな…。
〇〇:あの時は無我夢中というか…
気づいたら体が動いてた。
友香:改めて…
私と出会ってくれてありがとう。
〇〇:どういたしまして。
友香:あのバー。
雰囲気良かったんだけどな〜。
〇〇:俺たちが付き合ったら
閉店しちゃったもんな。
友香:でもこうして夜景を見ると
あの時を思い出して幸せな気分になるんだ…。
〇〇:俺も…幸せ。
友香:…よしっ!そろそろいい時間だし、
ホテルにいこっか!
--
ホテルに戻った後は食事を終え、
部屋で2人まったりしていた。
〇〇:(もうすぐ…)
〇〇は時計を気にしていた。
〇〇:(5,4,3,2,1…よし!)
日付が変わり、11月29日
〇〇:友香。
友香:ん?
〇〇:誕生日おめでとう。
そして…結婚してくれてありがとう。
友香:こちらこそありがとう!
この日は友香の誕生日であり、
2人の結婚記念日である。
〇〇:これからも
末永くよろしくお願いします。
友香:うん!
〇〇:こうして一緒にいれて、幸せだよ。
友香:この日になると、あの日を思い出すな…
--
ダッダッ
〇〇:はぁ…はぁ…
店員:お客様!?大丈夫ですか!?
〇〇:はぁ…すいません!
受け取りの時間遅れまして!
店員:いえいえ。大丈夫ですよ。
今、ご用意しますのでお待ち下さい。
〇〇が来ていたのはジュエリーショップ。
店員:お待たせしました!こちらですね。
〇〇:ありがとうございます!
〇〇は"ある物"を受け取るとまた走り出した。
--
〇〇:友香!!
友香:あっ!〇〇〜!
〇〇:はぁ…ごめん、遅れた…
友香:ううん。お仕事お疲れ様!
〇〇:それじゃ行こっか。
友香:うん!
--
2人が来たのは高層ビルの上の方にある、
オシャレな個室のレストラン。
友香:わぁ〜綺麗!
〇〇:俺らが出会ったのも
夜景が綺麗な時だからさ、
ここ見つけた時に絶対来ようって思ってたの。
友香:連れてきてくれてありがとう!
〇〇:どういたしまして。
それから2人は食事を楽しんだ。
友香:美味しかった〜
〇〇:…友香。
友香:ん?
〇〇は席を立ち、友香の前に跪いた。
友香:えっ!?
〇〇:誕生日おめでとう。
そして…僕と結婚して下さい!!
〇〇はそう言うと指輪を出した。
友香:…はい!
〇〇:ふぅ…
友香:指輪…すごく綺麗…
〇〇:はめるね?
〇〇は友香の手を取り、指輪をはめる。
友香:わぁ…
〇〇:気に入ってくれてよかった…
友香:これからもずっとよろしくね!
〇〇:うん!
--
友香:私ね?この指輪を見ると心が
とってもあったかくなるんだ…
友香は指輪をさすりながらそう言った。
友香:だからね?〇〇と2人きりの時は
母親と父親じゃなくて
恋人のままでいたいなって思ってるの。
ひかると天とも一緒にいてすごい楽しい。
でもそれとは違う…別の楽しさがあるの。
〇〇:俺も…友香と一生一緒にいたい。
ひかると天が大きくなって…
独り立ちして…
結婚して…
孫が出来ておじいちゃんとおばあちゃんに
なっても、ずっと一緒にいたい。
それほどまでに愛してるから。
友香:…
〇〇:…
ギュッ
2人は抱きしめあった。
友香:何度も言うけど…幸せ。
〇〇:うん…。
友香:でも…さっき〇〇が言ってたことに
ちょっと付け加えさせて?
〇〇:?
友香:ひかると天が大きくなってってとこ。
もう1人入れてあげて?
〇〇:え?
友香:"この子"もね?
友香はお腹をさする。
〇〇:もしかして…
友香:ひかると天も
もうお姉ちゃんになるんだね…
〇〇:マジか…
友香:これで賑やかになるね!
〇〇:…頑張ろ。
友香:でも…。
チュッ
友香:今は…私だけ見て?
〇〇:うん…
その夜、
2人はお互いを抱きしめながら眠った。
--
3年後…
〇〇:zzz…
??:よいしょ、よいしょ…
??が〇〇のベッドを上り、枕元に来る。
??:ぱぱ!おきてくだしゃい!
〇〇:ん、ん〜…
??:ままがごはんだって!
〇〇:ん…わかった。
起こしてくれてありがとう。"愛季"
ナデナデ
愛季:えへへ〜//
〇〇:よし。一緒に行こっか。
愛季:は〜い!
ギュッ
--
友香:〇〇、おはよ!
〇〇:おはよ。
友香:愛季も起こしてきてくれてありがとね!
愛季:あいりえらい?
〇〇:うん、えらいよ!
愛季:やたっ!
〇〇:(可愛い)
ひかる:ふぁ〜
天:おはよ…
友香:ほら、シャキッとしなさい!
学校遅れるよ!
ひ天:は〜い…
〇〇:相変わらずだな笑
--
ひ天:行ってきます!
愛季:おねえちゃん…
ひ天:ん?
愛季:あいりさみしいから…
はやくかえってきてね?
ひ天:…。
ギュー
ひかる:可愛い〜!
天 :ぜっっったいに早く帰ってくるから!!
愛季:えへへ〜
〇〇:あれ毎日やってるよな?笑
友香:仲良しだからいいじゃない笑
ひ天:行ってきまーす!
〇〇:いってらっしゃい。
バタンッ
〇〇:さて俺も行くか…
タッタッ
愛季:ぱぱー!
ギュッ
愛季:おしごと…がんばってね!
〇〇:…。
ギュー
〇〇:うん!パパ頑張ってくるね!
愛季:えへへ〜
友香:あなたも人のこと言えないじゃない…笑
〇〇:じゃ、行ってくる。
友香:〇〇!
〇〇:?
友香:ん!
〇〇:ん。
チュッ
友香:いってらっしゃい!
〇〇:行ってきます!
バタンッ
友香:さてと…愛季も保育園の準備しよっか!
愛季:ねぇまま…。
ギュッ
愛季:ぱぱとおねえちゃんいつかえってくる?
友香:おやつのころには
お姉ちゃん達は帰ってきて、
パパは夜ご飯の頃かな。
愛季:さみしい…
友香:大丈夫!
保育園にはお友達がいっぱいいるし、
家にはママがいるから!ね?
愛季:…うん!ままだいすき!
友香:…。
ギュー
友香:ありがとう!
ママも愛季が大好きだよー!
愛季:えへへ〜
より賑やかになった家族。
その笑顔は櫻が満開になった時のように
晴れやかなものだった。
この先、
この家族はまだまだ色々なことを
経験するだろう…。
Fin
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