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ターボパッチから振り返る過去と今

どうも初めまして、ロクサスと申します。

早速ですが皆さん最近公式から公開されたこのカードをご存じでしょうか?

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はい。上振れでゲームをぶっ壊しかねないトンデモ野郎ですね。

このカードが公開された際、Twitter上では「また運ゲーか」「上振れで最強だから確4」「パッドとかクラハンみたく結局あんま使わない奴」等多くの反応がありましたが『「ポケモンGX」をのぞく』というテキストが少し話題になりました。
というのもポケモンカードでは原則、現シリーズで言うところのVと前のシリーズでのVにあたるポジション(剣盾の前はサンムーンなのでGXですね)を一括りにしていることが多く、テキスト上で前シリーズのカードのみを指定する事が非常に珍しかったからです。いくつか例を出してみましょうか。

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最近収録されたグソクムシャ、ぎゃっきょうぎりの指定が「V・GX」となっていますね。

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サンムーン時代の強力なメタカードだったフーパ、当時の「GX」と前シリーズの「EX」には対応していますね。

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XY時代のルチャブル、当時はBWから「EX」が続投だったためこのテキストで2つのシリーズを跨ぐことが出来てます。


で、話は戻りますが結局「じゃあ何でターボパッチは前シリーズのGXだけ指定してるのか?」となったわけです。
ユーザーからは「おそらく最初は制約のないカードとしてデザインしたがTAG TEAMの強化になりそうなカードを意地でも渡したくないのだろう」と推察されました。主に下記画像(通称三神)のせいと言われています。

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剣盾で一躍三神ザシアン一強時代を作り上げた主犯、友人と「多分剣盾のカードデザインの際こいつの存在を忘れてたんだろう」とか言ってました。


まあここまではターボパッチがテキストが珍しいよ~公式が初めて前のシリーズを明確に意識したよ~って程度の話なのですが、問題はこれからです。

確かに三神ザシアンは未だトップクラスの強デッキかつピカゼク、ルカメタ、レシリザ、ミュウミュウ等前シリーズのはずのTAGTEAMはまだまだ戦えるので公式としては新規は僅かながらも対策をした、という話ですが実は「前シリーズのカードが現シリーズでも強い」というのは全く珍しくないのです。よるのこうしんやガマゲロゲEX、Mレックウザなんかが代表でこの辺は前々からやっている方やエクストラをやってる方は詳しいと思います。

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マッドパーティの元祖。当時はデッキから任意のカードを3枚まで墓地に送れる「バトルコンプレッサー」等のサポートが充実してたりレックウザに有利を取りやすかった等環境の風向きも良かった。かわいい。

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XY枠どころかゾロアークGXと組んで大暴れ。グッズロックの強さは言うまでもなく、どちらも今は無き「ダブル無色エネルギー」1枚で簡単に動けるお手軽さが強力ですね。

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最近ムゲンダイナVMAXがよく似たテキストで公開されて話題になりましたね。シェイミEXやプラターヌからブン回してフル盤面を押し付ければ勝てる展開系デッキの代表例みたいな奴です。


要はカード自体の強さは置いておくにしても「これまでのカードに無理矢理にでも差を付けて今のカードを売る」みたいな売り方は一応してこなかったわけです。(レギュレーション変更は別ですが)
ですが今回のターボパッチで公式は「ポケモンGX」と「ポケモンV」を別物として扱い、後者の使い勝手を無理にでも上げる施策を取っています。
その為、前々から一部のユーザーから噂されていた「TAGTEAMやGXを追放したいのでは」「無理やりにでもVを使ってもらおうとインフレさせているのでは」というのを笑えない状態になってしまいました。

勿論カードゲームとしては珍しくなく、遊戯王やデュエマ等は以前のカードを常に使える環境が主な為カード効果がインフレしていってます。
ポケモンカードもEXからGXに代わる際、色々な旧カードの上位互換が生まれ、環境が推移してきました。
ですが今回の件中心に最近は「TAG TEAMやGXを否定する」という面が強く出てしまっており、この先ゲームバランスやカードデザインの際「前のカードより・・・」という風潮が続かないか心配になってしまいます。剣盾シリーズが終わるころにはHPやワザの威力はどうなってしまうのか、さらにその次のシリーズもそうならないか。どれだけ強いカードを刷っても「まあ今後にもっと強いカードを作ればいいだろう」で済ませないか。

メーカーからすれば当然売れる、強いカードを刷るのが正義で遊びは二の次なのかもしれないですが、願わくばサンムーン以降爆発的に増えたポケカプレイヤーが遊びやすい、「商売」ではなく「ゲーム」として時代が変わっても遊び続けられるようになってほしいです。前のカードを押さえつけるのではなくレギュレーションの概念があるのですからあまり前のカードを意識しすぎなくて良いはずなのです。


ただの杞憂でお節介なのかもしれない考察ですが、そんなポケモンカードの今後が少し個人的に心配になる1枚でした。

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