亜鉛とニッケルの合金
MXの火曜18時半は4月からの3期放送に合わせて1時間枠でゆるキャン△1期2期再放送を行っていた。
都議会中継による放送休止も曜日をずらす荒業で乗り切ってなんとか3期放送前に放送し切ったが、その後枠として今月から名探偵ホームズの再放送が始まった。
昨日その3話を見てたらモリアーティ教授が貨幣を偽造していたが、そこで材料を「亜鉛とニッケルの合金」と言っていたのが気になった。
描写としてはシートメタルを冷間プレスで打ち抜いているのだが、亜鉛というと鋳造の印象があるし、ニッケルもそういった鋳造合金への添加元素としては相応しくないような気がした。
(ニッケルの用途というと鉄と合金してステンレスにしたり、銅に添加して白銅(百円玉)にする印象)
気になったのでASMハンドブックの非鉄の巻を眺めていたがやはり亜鉛合金には見当たらず、ニッケル合金には1%程度亜鉛を含む合金(alloy 450)があったがそれも重量比でいえば銅合金に見えた。
結局のところ白銅(Cu>Ni)に亜鉛を加えた洋白(Cu>Zn>Ni)をもって「亜鉛とニッケルの合金」と言っていたんだろうか。
犬ホームズは硫黄のことを「硫素」とも言っていた気がするし、(赤毛のアンの「いちご水」みたく)翻訳が古いとかそういう問題もあるのかもしれない。
そういえば最近パラ見したヤンジャンでも硬貨偽造の話載ってたなと思ったらこれもホームズものらしい。(試し読み)
ただ表現としては「銀貨」なのでこちらはこちらで違和感がある。
洋白をGerman SilverとかNickel Silverとか呼ぶから銀を含まなくても銀貨扱いなのか?
日本にいるとニッケルを高価な金属だとおもいがちだが、
米語だとニッケルというと安価(5セント)の印象がある。
(ケーブルテレビ局名にもなってるニコロデオンとか)
19世紀のイングランドにおけるニッケルの入手性とかも調べようかと思ったけどキリがないのでやめた。
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