【採択レベル!】持続化補助金の書き方を詳しく説明します
小規模事業者持続化補助金を
申請しようと思っているけど、
このような悩みを持っていませんか?
経営計画書の書き方がよく分からない
小規模事業者持続化補助金の
申請について聞かれることは
これがほとんどです。
従業員が多くいる企業や
銀行の事業融資を
受けたことがある人でしたら
経営計画書を書いた経験があるかもしれません。
しかし、小規模事業者の人だったら
「書いたことも考えたこともない」
というのが普通でしょう。
この記事では、
小規模事業者持続化補助金の申請書の中で
一番重要で、一番時間のかかる「経営計画書」について
現役認定支援機関職員のつくしが書き方を説明します。
記事の中で申請書の
項目にそって説明をしながら
気を付けるべき書き方や
注目してほしいポイントについても説明をします。
この記事を読みながら
経営計画書を作り込むだけで
採択レベルの申請書が
作れるようになりますので
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
では、早速いってみましょう!
経営計画書の書き方について
小規模事業者持続化補助金の
経営計画書は下の形式です。
これは基本的に予算年度ごとに
大きく変わることがありません。
それでは順番に見ていきましょう。
1.企業概要
ここでは、あなたが
どのような事業者であるのかを記載します。
事業所の紹介に加えて
ここでぜひ記載しておいた方が良いことがあります。
それは、
「今回の投資に繋がるような導線を事業所の課題として記載すること」
です。
例えば、予約管理システムと自動製麺機を
導入したいと考えている
下のような事業所があったとします。
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【事業所名(屋号)】つくし飯店
【創業年月日】昭和22年9月4日
【営業時間】11:00~23:00
【従業員数】3名
【許認可・保有資格】営業許可00112233
【事業所の概要・沿革】昭和52年に父が中華料理店を創業。令和2年に現在の代表へと事業承継をおこなった。令和3年から、ratty不動産による店舗近隣の住宅開発が進み、商圏内の人口が大幅に増加した。それに伴い、店舗の売上は順調に推移しており現在に至っている。
【直近5年間の業績推移について】
つくし飯店の業績推移について考察する。
当店では、令和2年に先代から事業を引き継ぎ
現在は2代目が経営全般にあたっている。
令和3年には、ratty不動産による住宅開発が進められ、
商圏人口が大幅に増加した。
それと同時に顧客も増加し
直近の売上高は5年前と比較して60%増加している。
しかし、原材料高騰による売上原価の増加と、
急激な顧客増加に店内のオペレーションが
対応できなかったことによる営業経費の増加によって、
売上総利益率、営業利益率ともに5年前を下回る数値で推移している。
【当店の経営課題】
・原材料の高騰に対する対策ができていない
・顧客増加による店内オペレーションが整備できていないことによるチャンスロス
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太字部分のように、あとで計画する今回の投資に繋がるための導線を事業所の課題として記入しておくことです。
今回は、このように書きましたが、事業所に応じて下記内容も記載してみるとより具体的になりますよ!
・立地
・主力商品
・売上のシェア
・顧客状況など
・より詳細な財務分析など
2.顧客ニーズと市場の動向
ここでは、あなたの事業所を
取り巻く市場についてや
顧客ニーズについて記載します。
SWOT分析でいうところの
外部環境について分析してみてください。
ここでのポイントは、
「経済全体から見た市場や顧客ニーズでなくても良い」
ということです。
今回のつくし飯店では、
ratty不動産による住宅開発が行われていました。
そういった、店舗の近くで動いている市場動向でもOKです。
また、顧客ニーズについても、
来店する常連客の声や
webでのレビューなどでOKです。
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【市場の動向】
令和3年から、ratty不動産による住宅開発が進み、商圏内の人口が増加した。
市の公表している世帯人口では、5年前と比較して40世帯142人の増加していることが分かった。(※この場合は、市の公表資料などのエビデンスを引用添付するといいです)
顧客層では、5年前と比較してファミリー層が増えており、客単価も5年前に比較して@315円/日上がっている。
しかし、来店客の増加に店内オペレーションが追い付かない状況が発生している。
具体的には、来店客とテイクアウト客が重なるピーク時間帯でのチャンスロスと店内導線のムダから生じる人件費の増加である。
適正な顧客の振り分けと店内の適正な配置が急務であると考えている。
【顧客ニーズ】
最近来店する顧客からは、「テイクアウトはできないの?」との声を多く頂くようになった。
コロナ禍による顧客の来店心理の変化が原因であると考えられるが、現在の当店では来店客をさばくことに手一杯の状況であり、テイクアウトを断ることが多くある。
顧客のテイクアウトニーズに対応していくことが重要である。
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ここでも、ポイントは
「今回の投資に繋がる導線をつくること」
です。
つくし飯店では、
顧客増で来店客の対応だけで手一杯であること。
そのため、テイクアウトの取りこぼしがあって
困っていることが伝わると思います。
3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み
ここでは、あなたの事業所が
もっている強みを記載します。
SWOT分析でいうところの
内部環境や強みを洗い出してみてください。
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【自社の提供する商品の強み】
つくし飯店では、創業以来、
独自の配合割合に基づいた
自家製面にこだわっている。
顧客からも当店の自家製面は好評であり、
目当てに来店する常連客も多い。
当店の自家製面を使った
メニューは以下のメニューである。
メニュー価格
しおラーメン650円
しょうゆラーメン650円
つくしラーメン750円
当店の売上の8割は
上記3商品で構成されており
当店にとって
重要な商品である。
また上記商品に使われる
当社の自家製面は、
顧客に広く認知されているが、
すべて手作業で製麺作業を
おこなっていることが、
店内オペレーションの非効率に拍車をかけている。
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今回は、少し簡潔に書いていますが、
以下の内容なども状況に応じて書いてみると良いです。
・競合他社の状況・分析(客単価・顧客属性・主力商品・立地など)
・業界全体の動き
・競合他社と比較して自店の商品が優れている理由を深堀り(製造方法・提供方法・製造者情報・調達方法・保存方法・製造時間・価格・決済方法など)
4.経営方針・目標と今後のプラン
ここでは、今後の事業所の経営方針と
目標そしてその目標を達成するための
プランについて記載していきます。
ここでやってはいけないことは、
「通常の経営方針を書いてしまうこと」
です。
ここで、通常の経営方針を
書いてきてしまう事業者が
本当に多いのです。
ここでは、あくまでも
「投資を踏まえた経営方針」
を今までの導線を意識して記載してください。
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【今後の経営方針】
現在、当店が対応を迫られている経営課題は「顧客が重なる時間帯でのチャンスロス対策」である。その対策を講じるために以下の2点の改善を促したい。
顧客が重なる時間帯でのチャンスロス改善
顧客が重なる時間帯での店内オペレーション改善
そのためには、「顧客が重なる時間を適正に管理して顧客の来店時間を分散させること」と「時間の掛かる製麺作業の効率を上げて別業務に回せる人員を確保すること」が重要になってくる。
詳細は補助事業計画欄にて後述するが、これらの改善を推し進めるために、下記の投資計画を考えている。
予約管理システムの導入
自動製麺機の導入
【次期以降の業績目標】
今後の業績目標について、
原材料の高騰については
現在のところ終息の兆しがみられないため、
売上総利益率を直近の決算値に基づく33%で計算している。
そして売上高については、
予約管理システム導入にかかる
チャンスロス改善による
顧客数増加にともなって
増加を見込んでいる。
また、営業経費については、
自動製麺機を導入し、
店内の人員配置改善による
人件費削減を見込んでいる。
最終の営業利益率の目標は15%としている。
【今後のプラン】
これらの経営方針と目標を踏まえ、
今後5カ年において下記経営プランを考えている。
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経営方針・目標と今後のプランで
重要なことは、繰り返しになりますが、
今回の投資を踏まえた経営方針を記載することです。
ここまでの導線を踏まえた経営方針・目標
そして今後のプランを作成してください。
そして、これまでの導線と経営方針・目標と
今後のプランを集約したものを、
「補助事業計画」に落とし込んでいきます。
こうすることで、
「ブレない申請書」ができあがり、
審査員の先生方にもあなたの補助事業が一直線で伝わるのです。
まとめ
ここまで読んでくださり、
ありがとうございました。
この記事では、持続化補助金の
経営計画の書き方についてみてきました。
持続化補助金の申請書の書き方は
以下のコツがありましたね。
・投資するものから逆算して文章を作ること
・投資するものへと続く導線を意識すること
・経営方針では、実際の経営方針を正直に書かないこと
これらを終始、意識して記載することで
ブレない申請書ができあがります。
事業所の内部環境、外部環境、
強み、弱み、機会、脅威、など
SWOT分析で洗い出してみると
様々なことが浮かびあがってくるはず。
その中から、
「今回投資するものに繋がる項目」
に着目して文章を構成していくと良いでしょう。
慣れるまでは時間が掛かるかもしれませんが、自社の経営を見つめなおす良い機会でもあるので、頑張ってみてくださいね!
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