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驚きのCCUS登録件数~最狂のしくみ

(表追加 2020/4/13)

(履歴 2020/2/19 有料でしたが、ご興味をいただき無料公開にしました)

このあいだ紹介しました「建設キャリアアップシステム(CCUS)」ですが、7月末の最新登録者数の発表がありましたね。

技能労働者数82,473人

事業者数18,389社

だそうです。

登録数は相当少ないだろう、というトムロの予想は大ハズレでした…案外多いですね

何より、協議会構成員が最強の布陣でした。

素朴な疑問が湧きました。どのくらいの額がこの振興基金に入るのでしょう?興味が湧いたので、パンフレットの料金設定から大体の試算をしてみましょう。

技能者 全員インターネット申請として 82,473×2,500=2億600万円

事業者 資本金5000万円未満が中心として 18,389×24,000=4億4000万円

管理者ID 一社に30枚と仮定して 18,389×30×2,400=13億2400万円

現場利用料 4月~7月なので10,000ヶ所50人日あったとして 20日×4ヶ月×10,000×50×3=1億2000万円

仮定ばかりですが、7月末現在までの集金はおよそ20億円超になりますね。

計画では、最終的には技能者全員、当面の登録目標が100万人だそうなので計画達成時には 1,000,000×2,500=25億円/10年となります。

技能者登録費だけで、ざっくり2.5億円/年です。事業者数他は予想がつかないため試算しておりません。

では、イニシャルコストであるシステム開発費用はどのくらいでしょうか。トムロには見当がつきませんが、人件費はほとんど民間企業から出向させますから、人件費と事務所賃貸料その他で原価は売上の半分くらいですかね。だとすると、三期目以降は減価償却して2億円程度の利益となるんでしょうか。実際は一期毎に配賦するでしょうけれど。

不確定要素が多いため、莫大なおカネが動くよね、と思ってくだされば結構です。

そして何より全く競合が無い、料金設定が自由にできる商売は素晴らしいですね。

個人の履歴情報とおカネを徹底的に集められて、さらに社会保険料未納者には、会社経由で督促をかけられるのですから最強じゃないですか
近年の国交省政策を一気に解決する見事な仕組みです。あとは助成金制度や積上げた評価を入札などに反映する仕組みも、登録のメリットとしては必要ですね。

パンフレットに謳われたように画期的である反面、策に溺れた感も拭えません、、、、ここまで徹底的ですと、民間工事しか請けない会社や個人事業主が増えますね。日本人技能者が地下に潜って、闇ブローカーも増えそうです。

トムロは政策批判する気もないですし、『公共事業労務費調査』応援のためのnoteとして始めたので、ややこしく考えを巡らすつもりでは無かったんですけが、

受託する側に立って考えてみるとこうなってしまいました。下請さんは出ていくお金と手間が増えますので、喜びばかりでは無いでしょう。賃金アップに反映される保証があるといいですね。まだ言い足りないこともありますが、ここでは書けません。

2020/2/20 追記

CCUSのメリットを一層引き出すためにシステム改修する件、について添付します。趣旨はお察しください。

2020/3月末までに、技能者登録者数100万人が目標です。

2020/2月現在の登録状況です。

3/31の集計結果です。約22万人。2019年度目標の100万人には果てしなく及ばない結果です。どうするんですかこれ?

ありがとうございます