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(パート1)【歴史編】 どのようにしてルーレットを攻略できるヒントにひらめくことができたのか!

【歴史編】

 1章 素朴な疑問と観察から生まれた発想

 1節 ディーラーは、狙った数字に落とせるのか?

 カジノのルーレットで場を仕切るディーラー。このディーラーの投げるボールが私たちの運命を左右します。みなさんは、「プロのディーラーは狙った数字にボールを落とせるのでは?」と思った人はいませんか?私は思いました。もしそれができれば、お客と組んで大儲けできるとさえ思いました。笑

 正規のカジノで働くプロディーラーになりたい人は、デイーラーの養成学校で技術や知識を学ぶ人が多いようです。そのようなディーラーの養成学校で修行を積んだ人は、ルーレットのホイールの回転速度、ボールの投入速度からボールの落ちる数字をコントロールできるという噂を聞き、非常に興味を持ちました。

 それが事実なのかどうかを、インターネットや書籍で調べてみました。結論を言いますと、「常に狙った数字にボールを落とすことはできない」ということです。

 ディーラーを何十年もしているベテランでさえも不可能だと言います。その理由は、ホイールのどの辺りにボールが落ちるかをコントロールすることはできるが、ボールがそのままポケットに落ちることもあれば、ポケットの壁や、ブロックに当たるなど様々な跳ね方をするなど、『不確実な要因』があるで、常にピンポイントで狙った数字にボールを落とすことはできないのです。

 ただし、逆に「狙った数字にボールを”落とさない”ことはできる」そうです。例えば、「0」にボールが落ちないようにすることは、ほぼ100%できるそうです。ボールの転がる勢いとホイールの回転を考慮して、「35」辺りにボールが落ちるように狙えば、多少のイレギュラーな跳ねがあっても、「0」にボールが落ちる可能性は極めて低いためです。緑の「0」に注目しながら、図1-1の流れ図でその様子を確認してください。

図1-1(1)
図1-1(2)
図1-1(3)
図1-1(4)

 しかし、皆さんもご存知のように、ルーレットはボールが落ちない数字を当てるのではなく、「ボールが落ちる数字」を当てるゲームです。つまり、上記の例で言えば、「0」に落ちないことが分かっているだけでは、ゲームに勝つことはできないのです。

 「ボールをコントロールできるディーラーでさえも予想できないのだから、ルーレットで確実に儲ける方法はないのか・・・」と落胆しました。

 2節 ルーレットプレーヤーは、何を見るか?

 ある日、自動ルーレットの席に座り、賭けをしている周りの人を観察していました。身を乗り出してボールの行方を真剣に目で追っている人がいました。「ボールがどの数字に落ちるかなんて分からない、ゲームに勝つのは運次第なのだから、そんなにボールを目で追って、強く願おうが、ぼぅーと冷静に待とうが、勝敗の結果は変わらないになぁ」なんて、自分は賭けないで眺めているだけの外野だったので、正直心の中で、彼らのことを鼻で笑っていました。

 しばらく、そのまま傍観し続けていると、ふとあることに気づきました。それがルーレット攻略の手がかりになるとは、その時は全く思いもしませんでした。

2章 なぜその攻略法を考えるようになったのか。

 1節 ボールの落ちる場所が・・・

 ある時、自分の前のタッチパネルを眺めていて、ボールの落ちるタイミングでふと顔を上げたら、自分の手前にボールが落ちました。その時は、「お、オレの前でボールが落ちたなぁ」くらいでしか思いませんでした。(図2-1)

図2-1

 すると、次のゲームでも自分の手前に落ちました。さらに、次のゲームでは少し右側でしたが自分の近くに落ちました。(図2-2)

図2-2

 このように、最後にボールの落ちる場所を観察していると、かなりの回数が自分の近くの側に落ち、逆に自分の反対側(対面側)にはあまり落ちていませんでした。(図2-3)

図2-3

 2節 ボールの発射速度は同じ・・・?

 このボールの落下地点に偏りがある傾向が何を意味するのか考えたところ、あるひとつの仮定に至りました。「ボールの発射速度は常に一定である」です。

 自動ルーレットの場合、ボールが出てくる穴は固定されています。もし、ボールの発射速度が常に同じであれば、ボールは常に同じ時間だけレール上を回転し、最終的には常に同じ場所に落下します。

 もちろん、これは理屈上の話で、実際には、1章1節で話した『不確実な要因』もあるので、常に同じ場所には落下しません

 3節 もしホイールが止まっていれば・・・

 次に、ホイールについて考えてみました。

 もし仮にこのホイールが回転しないで、止まっていると仮定してみましょう。丸いルーレットの台に自分が座り、一番遠い反対側(対面)には、ある数が止まっています。先程から同じ例の数字「0」を用いて説明をしましょう。その対面側に「0」が止まっていると、図2-4のようになります。

図2-4

  この図2-3と図2-4を照らし合わせてみると、図2-5のようになります。

図2-5

ではこの状態で、先程と同じ発射速度でボールが発射される場合、「8」や「30」を中心として、広めのゾーンに賭ければ、非常に高い確率でゲームに勝つことでできるのです!

 4節 アルゴリズムがある・・・?

 ここまで読んで、「お前は何を言っているんだ!実際にホイールは動いているんだ。ホイールが止まっているルーレットなんて見たことない!くだらないことを考えるな!」とお怒りになったかもしれません。

 でも、まだ投げ出さず、もう少し先を読んで下さい。無料ですし。(笑)

 今、ボールの回転時間を測定してみました。

 ボールが穴から発射されてから、ホイール上に落下するまでの時間は、24.6秒でした。

 次に、回転するホイールについて考えましょう。ボールが発射された瞬間に、回転しているホイールの目印になる緑の「0」が自分の手前を通過しました。(図2-6)

図2-6

 そのまま、ボールが落下するまでの時間、つまり、24.6秒間待ち、ボールが落下した瞬間の「0」の位置を確認したところ、図2-7のように、自分から見て左上側でした。

図2-7

 もう一度、同じ試行を考えてみました。

 ボールの発射速度と、ホイールの回転速度の両方が同じであり、ボールが発射された瞬間に、「0」が自分の手前を通過すれば、24.6秒後にボールが落ち、その時の「0」の位置は、前回の試行と同様に、再び自分から見て左上側になるはずです。(流れ図2-8)

図2-8(1)
図2-8(2)
図2-8(3)
図2-8(4)
図2-8(5)
図2-8(6)
図2-8(7)
図2-8(8)
図2-8(9)
図2-8(10)

 このような経緯から、自動ルーレットにおいてボール速度とホイール速度の組み合わせには相関関係があり、そのアルゴリズムを解析すれば、ボールが落ちる場所を推測することができるという考えに至りました。

3章 その仮説を検証すべく・・・

 このような考えのもと、試行を繰り返し、データを集めるために数日間、毎日ルーレットを観察し続けました。

 家に帰った後も、データをエクセルに入力し、解析をしました。データの収集や入力作業自体は単調でしたが、日々傾向が明らかになる変化が楽しく、次の日が待ち遠しくなりました。

 そして、ついにそのルーレットにある法則(アルゴリズム)があることを発見し、ガッツポーズをしていました。

 その日以降、何が起きたかは、「はじめに」で述べた通りです。

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