マレリ (カルソニック) × IMPUL
2024年10月23日、マレリが今シーズンを最後にTEAM IMPULとのスポンサー契約を終了するアナウンスがありました。マレリは1982年の日本ラヂヱーター時代よりホシノレーシング (現TEAM IMPUL) とのスポンサー契約を結び、日本ラヂヱーター→カルソニック→カルソニックカンセイ→マレリと名称を変える中、様々なカテゴリーにおいてTEAM IMPULのメインスポンサーを務めてきました。特に全日本GT選手権、並びにスーパーGTにおいては初年度の1994年から (前年の試験的な開催であった93年シーズンもNISMOのメインスポンサーとして) オールスター戦等の特別戦を含む全戦に唯一参戦しています。いちGTファンとしてもシリーズの象徴的なスポンサーが去ってしまうのは寂しい限りです。
1982年よりホシノレーシングとタッグを組み、スーパーシルエットシリーズや世界耐久選手権を共に戦いました。
1988年より社名がカルソニックに変わり、ホシノレーシングのマシンもカルソニックブルーに。この当時は全日本ツーリングカー選手権や全日本GT選手権、フォーミュラニッポンなどに参戦し、全日本GT選手権・スーパーGTにおいては2024年にマレリブルーが採用されるまで30年以上もカルソニックブルーをまとい戦ってきたので、TEAM IMPULと言えばこの色でイメージしている人も多いと思います。特に写真のR32は当時圧倒的な強さを誇っていたことから、今でも歴代の星野一義選手搭乗マシンで1,2位を争う人気です。
そして2000年に株式会社カンセイと併合しカルソニックカンセイとなった後も全日本GT選手権、並びにスーパーGTに参戦してきました。2019年にはマニエッティマレリと併合しマレリへと社名変更しましたが、GT参戦時には引き続き2022年までカルソニックブランドでTEAM IMPULのスポンサーをしています。
カルソニックリバリーでの最後の大きなイベントは2023年の東京オートサロンでしたが、その後カルソニックリバリーでゼッケン1番をつけたシーズン前の超期間限定仕様で1月から2月中旬の鈴鹿、富士、岡山、もてぎのメーカーテストで走ったのを最後にマレリへと変わっています。
2023年3月2日に行われたスーパーGT GT500 鈴鹿メーカーテストより正式にMARELLI IMPUL Zとなりましたが、2023年シーズンは引き続きベースのカラーリングはカルソニックブルーのままでした。
というのも本来は社名がカルソニックカンセイからマレリへ変わった時点でカルソニックというブランド名は消滅していましたが、長年応援されてきたカラーリング故にマレリサイドからのご厚意で移行期間という形で数年はカルソニックブランドのままエントリーすることができたそうです。この背景もあってカルソニックリバリーラストイヤーでチャンピオンが取れたのも中々感動的です。
さらにカルソニックからマレリへ変わった2023年もカルソニックブルーのままゼッケン1番をつけて走らせてくれたのも粋な計らいです。
そして結果的には前年に引き続き1年限定のカラーリングとなってしまった今年のマレリブルー。走ってる最後の姿を確実に見れるのは台風の影響で12月7,8日に延期された今年のスーパーGT 第5戦 鈴鹿。そこから前年の1号車カルソニックみたいに体制発表前のシーズンオフのテストで走るかな?….といった感じでしょうか。個人的にマレリブルーに変わってからまだ実車を見ていないので、来年の東京オートサロンに持ってきてほしいな….。
他にもルマン24時間耐久レースや全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権などで星野一義選手が乗るNISMOエントラントのマシンにもメインスポンサーとしてエントリーしていました。
世界のモータースポーツ史の中で同一チームへのスポンサー提携最長の43年という事実を考えると今回のニュースは非常に驚きました。スーパーGTに限って言えば
日産陣営:TEAM IMPUL × カルソニック (現マレリ)
トヨタ陣営:RACING PROJECT BANDOH × ウェッズスポーツ
ホンダ陣営:TEAM KUNIMITSU × レイブリック (現スタンレー)
はスーパーGTが無くならない限り一生続くものだと思っていたので、レイブリックブランドもスタンレーに変わり、カルソニックもマレリへ変更した後に撤退とはまた1つの時代の区切りなのかもしれません。来年以降のTEAM IMPULのメインスポンサーはもちろんまだ発表はされていませんが、できれば青系で…。
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