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自前でFESをやった話(1)

1.FESを実行するメンバーが集まるまで

今回はFESをはじめるに際して我々「R.O.S. SANTOSH」がいかに結成されたのかについて書こうと思う。

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大学で一緒にバンドをやっていたTSUJI、その友人のTODDYと2019年7月のある日に会うことになった。

TSUJIとは連絡を取っていたものの面と向かって会うのは1年ぶりだった。(前々職で休職をしていた際に彼の住む福井で療養させてもらったのはまた別の話ではある。)地域誌に関係する仕事をする傍ら休日にはテントサウナに興じており、絶えず趣味嗜好の範疇を上手に超えながら人生を謳歌しているな、と彼の投稿するSNSからライフワークバランスについて考えさせられていた。

TODDYは教育系の仕事の傍ら写真家としての活動もしている。大学にいた頃は、構内で見かけることもあったが友人の友人という範疇で会話をすることはなかった。ただ、TSUJIの友人ということもありSNSでのゆるやかな繋がりはあった。また何より彼の写真の温度感は私の求めていたものとぴったり合っていて、何かの形で写真をお願いできればと思っていたのだった。

当時留学生系の学校に勤めていた私は、そこで得たネパール人のコネクションを生かしてカレー作りにいそしんでいた。誰かに振るまうわけではなく、家族で食べるくらい。同時にバンドとしても活動をしており、出演は少ないが自分がフロントマンの心地のよいバンドだった。

常々、日々の退屈とやりきれなさを感じながら過ごしていた私はふと

「小規模な森道市場みたいなのやりたいなー」
「Zineとか一緒に出したいなー」
「純粋に新しい友達ほしいなー」
とか考えていた。

この二人に打診してみたら何らか自分が欲しているものは満たせそうだなと思い、TSUJIが名古屋に用事で寄るとの一報が入ったため都合をつけて3人で会えるようにした。

上記の私のわがままをふと漏らすと彼らは思った通りの反応をしてくれ、とんとん拍子に話はまとまり、TSUJIが一枚かんでるなら
「TSUJI ROCK FES」じゃね?
とチョロいネーミングにまとまった。

TSUJIは誰隔てない優しさを持ち、なんとなくTSUJIがやってるなら面白そうじゃない?と来てくれる人たちに恵まれていることもあり、企画の主催者となってもらった。何だかんだでこれはよかったかなと思ってる。開催時期もここで決まり、準備と開催地、集客やキャストの兼ね合いなどから10月下旬くらいでやるのが良いだろうとなった。

そんなこんなで、上記の集まりの様子をTwitterにあげるとこれもまたSNS上でのゆるやかな繋がりがあった大学の同期 善ちゃん、大学の先輩でTSUJIとTODDYの同期であるKEVINからよい反応があった。

善ちゃんとは学科は違えど専門は同じで、授業なんかでもグループワークを一緒にやったり、好きなバンドが一緒だったのでCDを貸してもらったりなど交流はあった。(でも、大学でありがちなうっすらとした友人であった。)パンクバンドの後にラッパーとしての活動のほか、グラフィティや文筆、怪魚釣りなど様々な分野に造詣の深い彼は我々のミッシングリンクであった。

KEVINは、大学時代にも先輩後輩として良くしてもらっていた。地元も一緒で親近感もあったが、どちらかというとチャラついた感じで(まあ今もなのだが)鬱屈したバンド生活を送っていた私は「華やかだなあ、同じ出身とは思えないなあ、顔がいいっていいなあ」と思っていた。(今でもKEVINは顔が良くていいなと思っている。)卒業後、しばらく見ない間にDJとして活動しており(在学中は音楽の話なんて一ミリしたことなかったのに!これもまたチャラついた感じでいて良いのだが)FESといえば音楽が必要だろうと考えていた我々には渡りに船だった。

TSUJIは福井に帰ってしまってはいたが、翌週には県内に住む我々4人でのミーティングが行われた。この開催場所が栄にある「little havana」であったことも我々の方向性を決定づける上で重要なファクターだったように思われる。この日にはチーム名、FESの方向性、各々のブースのコンセプトやキャパなどについて話し合った。

チーム名「R.O.S. SANTOSH」は私と善ちゃんの案が合わさったものである。

私はどうしても「SANTOSH」という字面を入れたかった。ネパール語の男性名で、「満足」という意味をもっている。前述の通り職場にネパール人が多かったので、そこからの移入である。たぶん日本語にしたら満男(みつお)とか(みつる)とかそんなとこなのかな。言い切ったときの気持ちの良さと、満足って何より人間として大事にしなきゃいけないことだからチーム名にしたかったのだ。

ロスサントスになったのは善ちゃんの案で、
ゲーム「グラセフ」の架空の都市の名前から。
なんとなく中南米っぽさが気に入ってる。
「little havana」の雰囲気にもぴったり合ってた。
(余談だが、我々はリトルハバナではなくリルハバナと呼んでいる)

ロスを当てるときに、最初は「LOS」だったのだけど(ロサンゼルスと一緒ね)「ROS」にした。これについては、各イニシャルが何を表すかを考えたとき私と善ちゃん、KEVINの地元に「離雑踏(リゾート)」というファッションホテルがあり、どうしてもこれに掛けたかった。ピンクっぽさも大事だよね。我々のFESの目玉はサウナなので「Sauna」というのも外せない。

ということもありResort Outta Saunaを縮め「ROS」になった。

こういう細かい設定大事だよね。大好き。

ロスサントス、

縮めてロスサン、

合言葉はサントス!

我々はFES開催にむけて走り出していくのであった。(ミーティングという名の、みんなでサウナ通いが始まっただけである)


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