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『漢詩のこころ』日本名作選 林田慎之助 を読んで

菅原道真
京に妻と娘を残していて、帰れると思っていたんだな。右大臣まで登って、誰も守る人はいなかったのかな。

武田信玄
薔薇を愛し、詩人であったのが面白い。疾きこと風の如く〜の風林火山の旗は、『孫子』軍争篇の言葉。快川禅師の筆によったもの。

独眼竜伊達政宗
残るのは漢詩九首にすぎないが、戦国武将の中で、叙情性の豊かさにおいて際立って優れているそうだ。

良寛
〈良寛の詩は美麗な作とはいえない。〜しかし素朴なことばであるが、そこには素直なこころの表現があった。自分のこころの内にあるものを詩に歌い、自分のこころに映った風景を、詩に写しおることでは、誰にも劣らない、詩人の本懐というべきものを良寛はそなえていた。その意味では本質的な詩人であったといえるだろう。〉
私もそうありたい。

西郷隆盛 
奄美大島で流島生活(3年)→徳之島→沖之永良部島で囚人扱い。マラリアにかかりやすい土地。狭小な牢獄で監視される。東西に戸なく、南北に壁なく、粗大な格子がめぐり、片隅に厠。風雨は吹き通し…。という場所で、水を求めず、湯を乞わず、喫煙を絶ち、終日端坐黙想す。
だったそう。見張り役の土持政照が私費で座敷牢を作り、その中に移して健康を取り戻したそう。

こんなに苦労した人だとは知らなかった。朝は読書に励み、午後は子どもたちを教え、夜は大人たちを教え、教えを受けた人たちは、立派な人材となったそう。

西南の役は、政府が隆盛暗殺の密命を下したことを察知した私学校の生徒が暴発。それを制止きれず、賊名を負って戦って自刃したそうだ。

戦争とは酷い。無駄に英傑を死なせて…。



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