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子宮頸管無力症

2週間後の検診で、これが流産の原因だと診断されました。

子宮頸管無力症(かつての子宮頸管不全症)は,痛みを伴わずに子宮頸管の開大が起き,結果として第2トリメスターで生存児の娩出に至る病態である。

要するに、出産の時に痛い思いをしてようやく開くはずの子宮口が、成長する赤ちゃんの重さに耐えられずに勝手に開いてしまうということらしい。なぜそんなに子宮頸管の組織が弱いのかという原因は、あまり解明されていないそうで、ほとんどは、ただそういう体質だとか。

この症状そのものは通常の生活においては何の問題もないのですが、逆に言えば初めて妊娠をして、私のように流産や早産にらない限り、事前に診断することはなかなか難しいそうです。こういう症状があることは妊娠以前から知っていたのですが、典型的な「まさか自分が!」という瞬間でした。

子宮頸管の組織を強くするというような根本的な治療法は無く、次回の妊娠時に頸管縫縮術という手術で子宮口をきつく縛るという対症療法が最も有効とされているようです。

一応は流産の原因が判明し、次回の妊娠はきっと上手くいく!と信じたい自分がいる一方で、今回の流産は母体である自分が原因であったことはショックでした。赤ちゃんは順調に育っていてくれたのに…。

よくよく思い返してみると、全くの無症状ではありませんでした。

1. 流産してしまう3−5日前から鈍い腰痛のような感覚があったこと。でも私はデスクワークでほぼ1日椅子に座っているので、そのせいだと思い込んでいました。
2. お腹の張りが続いていたけれども、妊娠中はよくあることだろうとあまり気に留めていませんでした。24時間ずっと張っていたわけではないのですが、排泄をしても治らなかったり、食べすぎた時のようなお腹がいっぱい!に似た感覚がしばらく続いていたように思います。椅子に座るときは、若干ふんぞり返らないと辛いかな、という程度でした。
3. おそらく子宮口のあたりに、気にはならない程度だったけれど、圧迫感もありました。3に書いた、お腹が張っているせいだと思っていました。
4. 少し変わったおりものがあったことも覚えています。薄いピンク色のゼリー状のもので、英語ではmucus plugという、おしるしのようなものだったのではないかと、後から気づきました。おそらくその時からすでに子宮口が緩み始めていたのだと思います。それから1週間以内に流産に至りました。16週に突入した直後でした。

いずれの症状も軽く、特に体に負担がかかっているような感覚はありませんでした。妊娠周期と共に症状も変化するんだな、くらいにしか思っておらず、次週の検診予定日に異常がないか確認してもらおうと悠長に考えていたくらいです。

もし同じような症状があるけれども、症状の軽さゆえに診察を躊躇されている妊婦の方がいるなら、絶対に診察してもらってください!

1日でも早く診察してもらっていれば対処できたのかもしれないという後悔は、きっと一生消えません。


つづく




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