【電波人間のRPG free!】ダブルアップチャンスで理論上ほぼ確実に儲けを出す方法
【ネタバレ】数字は嘘をつかないが嘘つきは数字を使う
お久しぶりです。今回はふざけてます。参考にしないでね!
ちなみに、「ダブルアップチャンスで儲けを出す方法から見る確率の計算方法 〜確率と期待値〜」ってのが正しい記事の題名かな!
ダブルアップチャンスって何?
流石にプレイヤーなら知っていると思うが一応。プレイヤーはまず、最大100万Gまでの一定の所持金を賭ける。賭け金を設定したら、奥の部屋にある二つの穴のうち片方を選んで落ちる。成功すれば賭けたお金は2倍、失敗すれば賭けたお金は戻ってこない。
一度成功すると、もう一度挑戦するか聞かれる。例えば100G賭けて一回成功したら、次は獲得予定の200Gを使ってもう一度穴を選択するか決められる。プレイヤーはここでもう一度選択してもいいし、リスクを鑑みて1回の成功で帰還してもいい。
4回連続で突破した場合、賭け金は脅威の16倍。しかしここで最後の難問に差し掛かる。最大5回連続で賭け金を倍にできるのだが、5回目はなんと3択である。そして増える額も3倍、成功した場合は合計で48倍に加え、追加でジュエルが貰える。厳しい運を勝ち取った者に贈られる景品としては妥当だろう。
ちなみにパターンは無い。
結論
確実に儲けを出す方法は無いが、それでもほぼ100%の確率(99%くらい、100ではないので注意)で得をする方法は存在する。
前提
工程
ダブルアップチャンスに入り、1Gを賭けて挑戦する
↓
失敗したら次回も1Gを賭けて挑戦する。以降、これを47回行う。そのうちのどれかで成功したら48G獲得となり、得をした事になる。
↓
48回目からは2G賭ける。達成できれば96G獲得なので、今までに賭けた合計額が95Gになるまで2Gで賭ける事を繰り返す。このうち一度でもクリアできれば得をした事になる。
↓
次は3Gで……(以降、繰り返し。)
表を作ってみた
表を要約するとこう
↑経緯を載せず、結果だけが表記されている画像。論理的な文章においてはこれのみを残す事は望ましくないのでもし将来「何か説明する文章を書きたい!」となった場合、経緯はしっかりと明記しておこう。
n回ダブルアップに行ったとき、一度でも最後まで突破できる確率は?
高校一年生で習う数Aの確率論に載っている為に高校生以上なら理解しているだろうが、「一度でも当たる確率」を求めたい場合は「余事象」についてを考える。高校生以上の、特に理系の人間はこのあたりは飛ばして貰っても構わない。
余事象ってなに?
端的に言えば、事象の反対。事象はあまり難しい単語ではなく、例えば「○○が当たる確率」を指すようなものだ。
例)
1/3の確率で当たるくじがある。
この場合、当たる確率に焦点を当てた場合、事象は当たる確率、余事象は外れる確率だ。
「少なくとも1回は〜」の余事象
問)
1/2の確率で当たるくじを2回引く。一度でも当たる確率は?
この場合、
・当たり→当たり
・当たり→ハズレ
・ハズレ→当たり
・ハズレ→ハズレ
この4通りが考えられる。このうち一度でも当たっているものは3通りなので、確率は3/4となる。数が小さかったから良かったが、これが例えばくじを10回引く場合はどうだろう。また、当たりの確率が1/2ではない場合、どのように求めれば良いのだろう、そこで登場するのが余事象である。
結論だけ言うと、「一度でも当たる〜」の余事象は「一度も当たらない」である。「"一度も当たらない"訳ではなかった」=「少なくとも一度は当たった」という書き方をすればわかりやすいだろう。
一度も当たらない確率
さて、一度も当たらない確率を求めよう。ハズレ→ハズレ→ハズレ→……とn回続けるだけなので、非常に計算が簡単だ。今回は例題は無く、はじめからダブルアップでの話をしよう。
ダブルアップチャンスで外れる確率は幾つだろうか。一回潜ったときに当たる確率は1/48である為、その余事象の47/48が外れる確率となる。これを2回行ったとき、確率は(47/48)×(47/48)、3回なら(47/48)^3……という風に、外れる確率を試行回数だけ掛けると良い。
「一度も当たらない」の余事象
1から上の項で説明した確率を引いたものが、"一度も当たらない"の余事象、つまりは"最低でも一度は当たる"確率という事だ。試行回数をnとすると
【1-(47/48)^n】
これが、ダブルアップチャンスをn回行ったときに一度でも当たる確率だ。これだけでは分かりづらいので、具体的な数値を入れてみよう。ここからは計算がめんどくさいので電卓を使い小数点第二位までで記す。
上の方の表にある、賭け金が11Gになるタイミングが140回目である。この時点で既に、1度でも当たる確率は95%に迫る。ほとんどの確率で当たると言っても過言ではない。ちなみに、219回目の試行で確率は99%に達する。これはいい策だと、読者も思い始めているのではないだろうか。
期待値から見る損得
ここまではまるで人を騙すかのような話をしてきたが、ここからは現実的な話をしようと思う。皆は期待値という言葉を聞いた事はないだろうか。これは「特定の試行を無限に繰り返した時に収束する値」「確率の平均」等の事である。とてもではないが非常にわかりづらい言葉だと思うので、例を挙げようと思う。
期待値の例題
「50%の確率で当たるものを、4回連続で引く。」
これの期待値を求めてみよう。
上記の動作を無限に繰り返すとすると当たりが出る確率は常に50%であるから、1000回程引けば当たりは500個程になるだろう。50%の確率で当たるものを無限に引いていくと、当たる確率はやがて50%に近い値を取る。「半分は当たる」と捉える事ができるのだ。
そしてこれを冒頭の例に当てはめる。4回引いたときは平均して半分の2回当たることから、これが期待値だ。
「10円を支払い、50%の確率で20円になって戻り、50%の確率でそれは失われる」
続いて、これの期待値を求めてみよう。半分の確率で10円の得をし、もう半分の確率で10円損する。……もうおわかりだろう、期待値は0なのだ。
期待値の式
先程の問題、「10円を支払い、50%の確率で20円になって戻り、50%の確率でそれは失われる」を見ていこう。ここでは計算の為に50%を1/2と表記する。
1/2の確率で+10円、1/2の確率で-10円。これの期待値は、10×1/2+(-10)×1/2、と表せる。あらゆる事象を足す事で、期待値が完成するという訳だ。
これが当たる確率が1/3であったとしよう。この場合も単純に、1/3の確率で+10、残りの2/3の確率で-10であるから、
10×1/3+(-10)×2/3となり、結果が-10/3となる。
ダブルアップチャンスの期待値は?
上の式と同じように計算しよう。最後まで到達できる確率は1/48で、到達すると48倍の金額を得る。つまり賭けた金額の47倍の数値だけ得をする。
最初に賭ける金額をαゴールドとすると、期待値は以下のような式になる。
47α×1/48+(-α)×47/48
これを計算してみよう。……何という事だ、答えが0になってしまった。
そう、ダブルアップチャンスの期待値は±0ゴールドなのだ。長期的な視点で見ると、ダブルアップチャンスは決して稼げるものではないのだ。
とどめです
本記事のタイトルにもなっているような、最初の百数十回で損をしないダブルアップをしたときの期待値はどうだろう。成功した時の得をした総額と、一度失敗したときの損失額、全てを加味した上での期待値は……
0である。はい。当たり前だよね。
実は難しい計算をしている訳では無い。ここからはその導出を説明する。
序盤では上記の試行を成功させるまでを1セットとしていたが、1回毎に期待値の計算をした場合を考える。一度目の期待値は先程挙げたとおり0だ。2回目はどうだろうか。1Gを賭けている為同じである。そして1回目と2回目までを1セットとした場合の期待値も0である。期待値が同じである試行は、何度繰り返そうと0なのだ。
47回繰り返しても期待値は0のまま。そしてここからは賭ける額が2G、48回目以降の話もしよう。
……同じである。賭ける額が2Gになっただけで、1/48の確率で+96、1/47の確率で0。入る度に取られる2Gを加味すれば期待値は0へと収束する。
3G、4Gと続けても同じだ。これをいくら繰り返したところで、期待値は0のままなのである。夢を見るのはやめよう。
おわりに
ダブルアップは1Gを賭けて最後の1Jを取りに行くのがいいと思う。
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