見出し画像

ギリシャ神話を読んでみませんか?

ギリシャ神話ってたくさん話があって、なんだかとっつきにくそうって思っていませんか?そもそも、登場人物が多すぎてよくわからないよという方が多いようです。

ギリシャ神話に出てくる神はとても人間的です。狡猾な罠を仕掛けたりどす黒い感情を爆発させる場面もあって、ギリシャ神話はおもしろいこばなしの宝庫です。

少しずつ読んでいくと、話と話をつなげていくことができます。そして、どんどんと話のイメージがふくらんでいくのです。

たとえば、金星(アプロフィデ)と火星(アレス)は次のような感じです。(以下、自身のブログから引用↓)

**********************************災いの女神エリスが投げ入れた金のリンゴを三人の女神が争ったことから、人の戦争がおこった。結婚式(てんびん・金星)が戦争(火星)をひきおこすっておもしろいよなあ。古典で「金星」が戦争を示すものという解釈があるのは、金星が火星を呼ぶからかもしれない。蝶は美しく優雅に舞うけれども、実は精力的に動いていて…。そんな感じがてんびんが「活動宮」であるところとか「動」の奇数星座であるところと一致する。

結婚式で「一番美しい人へ」という言葉とともに投げ込まれた金のりんご。誰が一番美しいかとジャッジ(てんびん的‼)したのはトロイアの王子パリスだった。パリスが生まれる前、母は燃える木が国を焼き尽くす夢を見た。夢占いから「生まれる子は国を破壊に導く」というお告げとなった。この子どもは父王によって山に捨てられた。でも、羊飼いによって育てられてしまった。

国を亡ぼすとされた王子パリスはすくすくと育って、生命力あふれる青年になった。ジャッジしたときに「欲」が働いたんだろうな。世界の王になるよりも(ヘラが自分を選んでほしいと差し出した力)、戦で勝利する知恵を与えられるより(アテナが自分を選んでほしいと選んだ力)「世界一の美女」を望んだ。(この約束・契約・やりとりの感じもてんびん座っぽい)

美の女神・アプロフィデは選んでもらったから約束通り「世界一の美女」を与えたのだけれども、この世界一の美女というのはすでに結婚していた。スパルタの王女だった世界一の美女ヘレネ。パリスは山を出てスパルタに向かいヘレネを奪ってトロイアに帰った。(ゲットする力=火星のよう)ヘレネを奪われた夫はトロイアに軍を送り、トロイアの国は焼け落ちて、城が焼かれた。(トロイア戦争)

アプロフィデ(金星)って夫がいるのですけれども、アレス(火星)と関係を持つ。で、生まれた娘の名は…

ハルモニア(調和の女神)

(ギリシャ神話、すごい‼語られてきたものがたりってよくできてるなぁって思うのです。)

一説にはアレスはゼウスとヘラの子です。戦場におもむく際は二人の従者デイモス(恐怖)とポポス(怖れ)を同行したそうな。冷静な戦略と深謀をつかさどる姉アテナとは違って、戦いそのものの熱気と武勲を愛したとのこと。力を解き放つ狂乱。そんなところが武骨で、野蛮だったから、ゼウスとアテナは彼を疎んじていたとのこと。でも、女神アプロフィデは好みだったのね。金星が火星をよびこんでいる感じ。

アプロフィデはウラノスの男根が海に投げ込まれたときの白い泡から生まれたけれども、アテナはゼウスの頭を割って生まれた。アテナは戦争・知恵・学芸・工芸(陶芸・糸つむぎ、機織り)医療・オリーブの栽培をつかさどる処女神。この二人の女神の違いがおもしろい。アテナって肉体や生々しい感覚を持たない。頭から生まれただけあって、とてもクリアな知性がありそう。

野蛮な原理(自己)の必要性を感じている金星世界はてんびん世界そのもの。美しい世界を維持するために、異物を疎み切り捨てていくのだけれども、ちゃんとどこかで、火星原理を意識している。

火星と金星。お互いが必要としている感じがね、ロマンティックにかたることもできそうです。

**********************************

ギリシャ神話には、西洋占星術のイメージづくりに役立つ素材がたくさんあります。

恒星を4つ程度書き込んでいく予定です。天体好きなかたはもちろん、西洋美術、西洋占星術がお好きなかたのイメージ作りのヒントになれればと考えています。