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ランニングエコノミー改善クリニック by ルグロー・【その参】の解説

ランニングエコノミー改善クリニックでは、身につけていただきたい内容を3回に分けて、以下の順番で基本的な動きの確認・習得を行います。
 その壱 姿勢確認⇒ウォーキング⇒JOG
 その弐 ランドリル① 基本のランニングフォームドリル
 その参 ランドリル② 重力と反力を味方にするドリル
この3つの内容を繰り返しやることでケガなく、ラクに走れる技術を身につける(体に染み込ませる)ことを目指します。

ここでは『その参』の内容について触れます。
『その参 ランドリル② 重力と反力を味方にするドリル』では以下のような考えに基づいて、種々のドリルを行います。

■重力と反力を味方にしたいワケ
ランニングする上で前に進む推進力はどこから得ていると思いますか?
普通に考えると、『脚力=脚の筋力』と考えがちですが、それよりも強力でしかも疲れにくい推進力があります。それが『重力』と『反力』です。

■ランニングにおける重力の利用
ランニングにおいて重力を利用する方法は前傾することです。
1つ前のセッション、ランドリル①で説明したフェーズ②前方への重心移動のことですね。
簡単に言えば、地面に立てた棒をちょっと倒してやると重力で倒れます。このとき棒の先端は斜め下に向かって動く形になりますが、立っていた位置よりも前に進む形になりますね。
これと同じ要領で、着地した脚を一本の棒に見立て、着地時に棒を倒すように前に倒れ込んでいけば重力をうけて棒の先端にある上半身は前に進む形になります。
これが重力を利用する、と言うことなのです。

まっすぐな棒を倒すと倒れる方向に向かう推進力が働く

■ランニングにおける反力の利用
『反力』と言う言葉はなじみがない方もいらっしゃるかと思います。
理科の時間に『作用・反作用』の原理を聞いたことがあるかと思いますが、これと同じことが着地したときにおきます。着地時、地面に対して下方向の力(作用)がかかりますが、その反作用で地面から押し返す力が働きます。この地面からの押し返す力を『反力』といいます。
しかし、この反力は足の裏に返ってくるので、余計な動きをすると、反力が身体の中で吸収されてしまい、推進力にすることができません。足の裏から受けた反力を推進力にするためには上体にまで反力を伝えるような動きをする必要があります。

地面に対する作用・反作用(反力)

■重力と反力を味方にするために
重力と反力を味方にするためにはそのための身体の使い方をマスターする必要があります。

■重力を味方にするためのポイント
・着地時に身体の真下に着地する。
・このときに骨盤から胸骨のラインが一直線
・この状態から姿勢を崩さずに前に倒れ込む
■反力を味方にするためのポイント
・着地時に膝を曲げすぎない(沈み込みをなくす)
・骨盤から胸骨のラインが一直線
・反力を受けるタイミングに腕振り、脚上げをあわせてより大きな推進力を
 えられるようにする

これらのことを身につけるためのドリルを行います。
私の考えでは、推進力は重力と反力に任せて、この力を最大限引き出すために、手や足は上下前後に動かすだけ、と言うのがラクに走るコツなのです。
詳しくは会場で!!
ぜひお越しください。

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