AIかんたん質的研究法【調査法の基礎】
AIをつかった、かんたん質的研究法です。かんたんっていっても、だから質が低いってことでもないとおもいますけどね。
この内容は、大学の社会調査法の授業で、学生に3コマ分の授業の中で、記事を一本書かせるっていう講義の要約です。それって質的研究なのか?っておもうかもしれませんが、質的研究ってのは特別ななんかじゃなくて、本質は、情報をまとめて構造化するってことなんで、ブログ書くとか、事業計画つくるとかって作業と寸分の違いもないです。 質的研究法っていう方法にのっかれば、社会的な及第点をもらいやすいよってことなわけです。
いまの大学生は、スマホサイズの情報発信しかしていないので、文章を書くってことを苦手にしている学生は多いように思います。
ただ、私の個人的な意見では、Chat gptの登場により、文章力ってのもいらなくなってきたんじゃないかなと思っています。
さっそくやってきましょう。ちょー簡単です。
まず題名を決める
あなたが調べたいことや言いたいことを決めます。
「~の、~な、~。」って3要因くらい入っていると形にまとまりやすいです。そうじゃなきゃダメってことでもないですけど。
たとえば、「SUP釣りで、たくさん、魚をつる方法」ってのは話題が3層になるので、やりやすいです。他の例では
× スマブラで勝つ方法 → 〇 スマブラのマリオで勝つ方法
× 鮎の友釣りの方法 → 〇 鮎の友釣りを初心者が始めるには
知りたいことを疑問形で5つ挙げる
学生の前で、「こういうのを実証研究では、リサーチクエスチョンっていいます」なんていったら、その瞬間5~6人の人が寝ます。なので、「よーし、知りたいことを5つあげよー」です。
たとえば、
・SUP釣りで準備する道具は
・釣れるポイントは?
・SUP釣りって危険じゃないの?
・釣りあげ方ってどうすればいいの?
みたいな感じです。
データの収集
Excelでこんなのをつくります。
そんで、どんどんネットとかの媒体をみていき、知りたいことが書いてあって、「おっ」って思ったことをコピペして、データ欄にはりつけていきます。
「おっ」が大事なんです。
AIで記事を作るとかいうと、ふつう、「SUP釣りで、たくさん、魚を釣る方法で記事をつくって」とかって、Chat gptにプロンプト(命令文のことです)を入れておしまいなんじゃって考えがちでしょう? それはダメっていうか、つまらんことにしかならんのです。
それじゃあ、村上春樹がいうところの、「記号としてのラーメン」にしかならんのですわ。(ラーメンだったけかな・・まあいいや)
ラーメンってのは、本来はそこの親父の汁を飲むような、下品で背徳の食べ物のはずです。大勝軒のつけめんっていっても、東池袋と、のれん分けのお店ではちがうでしょ。ぼくは、東池袋の山岸さんのつけめんを食べて育ってきたんだよ。まったくもう。
そんで、汁ってのが「おっ」です。
これからの文系の研究は「主観性」がむしろ大事になるんだ、なんていえば、学生はすぐに寝ちゃうので言いません。汁です。おまいらの汁を絞れっていいます。
データは、50個くらいとれるといいですね。
50個いかなくても、もうどの情報を拾っても、似たような内容が出てくるっておもったら、やめ頃です。飽和してきたっていいます。
要約をつくる
はっつけたデータを、それぞれ1行くらいの文章に要約します。
叙述的に書いてあるのを、1行に要約するってことなんですけど、その目的は、データの操作性を良くするためです。
分析とかするときに、長々したデータをなんども読み返して解釈したりするのが時間の無駄になるから先に整理しちゃうんです。
作業しながら、思いついたことなんかを、「感想」にかきなぐります。
この作業、なにげに頭を使うので疲れます。それなら、Chat gptに放り込んで、「要約して」っていえば、精度は微妙だけどやってくれます。
ただ、要約の作業やってると、面接が上手になりますよ。面接の中でもとくに難しいのは要約の技法ですからね。
グループ名を決める
グループ名ってのは、本で言うところの章題です。
要約した文章をみて、内容が似てるなっていうの寄せて、それを括る言葉を考えてください。似てるっていう思念もグループ名も、完全にあなたの主観汁です。
50個くらいのデータ数だったら、グループ数は5個くらいにしましょう。
先にグループ数を決めちゃうことがとっても大事なことです。
Chat gptにぶっこむ。
あとは、Chat gptにぶっこむだけです。たとえば、「青物釣りの仕掛けと方法」っていうグループ名をつけたデータ全体をコピーして、Chat GPTにべたーってはりつけて、「青物釣りの仕掛けと方法っていうテーマでまとめてください」ってプロンプトをいれると、どん、って出ます。データがまーまーあれば、分厚い記述になってるはずですから叫びましょう。ギアーッツ!って。
学生には言いませんけど、こういう風に、文章を統合して一文にするのって、質的統合法っていうやつの技法の一部なんですよ。それをまるっとAIがやってくれるんです。便利すぎてしぬ。
こんなんがでてきます。(ごく一部です)
対して、上で言ってきたような作業をせず、最初から、「青物釣りの仕掛けと方法を説明して」ってプロンプトを入れて終わりって場合はこんなんです。
釣りをしない人にとっては、どっちも意味がわからん、ってことかもしれませんけど、具体性がだいぶ違うってのはおわかりいただけるかと思います。要するに品質が差があるってことです。
これで、自分の感想とかを間に挟み込んで、文章のこまかいところ修正します。
最初の5つの自分の疑問に応えてくれるているか確認して、出来上がりですわ!たぶん、この程度の記事かくのならのんびりやっても2時間くらいのはずです。(ちなみにこの記事は、Chatgptは使わず、お昼ご飯を食べずに昼休憩で書いて1時間くらいです。)
著作権?いやいや。文章は合成された形で出てきて、修正もかけるんだから、著作権にはひっかかりようがないでしょう。
そういう意味でもデータ数はある程度必要なんです。(記述の厚みを持たせるのが一義的な目的ですけどね。)
まとめ
ちょっとアカデミックな話になっちゃいますけど、論文かくときも、先行研究をまとめる作業って、先行研究論文のpdfファイルをchat gptに次から次にぶっこんで、「~の視点から先行研究をまとめて」ってやると、「えっ!」っていうくらいすごいまとめが出てきます。
でも、なんか、ぼやけているんです。それは、研究者の汁がないからです。
めんどくさくても、先行研究の「これはおもろいな」っていう部分をちくちく拾って、データとして採集して、グループとしてまとめていると、パンチラインになるワードがでてきたりして、パッションのある文章ができます。
これまでは、頭のいい人って、計算が速かったり、文章力があったりする人のことをいいましたよね。つまり、文章力でいうと、頭の中で情報をストックして整理して、適当に出力できるっていうのが強みってことでしたけど、文章作成については、こういう作業をすれば、だれでも物が書けるっていうことになっちゃいましたね。
どんどん、感性の時代になっていきますよ。
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