水曜の英語を飛ばした日
シャワーを浴びてる時、一番生死を感じることができる。
流れ落ちる熱い湯が身体に張り付くよう。
頭頂部に感じる細かい水の粒。
顔に張り付く前髪は自分自身を窒息させそうになる。
眼前の壁は水壁に遮られている。
顔を流れる水が泣いていることを誤認させる。
足元に溜まる暖かい水はリアルで生々しい。
腹を裂いたような、心臓を撃たれたような、そんな量の血を想起させる。
寒空の下で漕ぐ自転車で感じる手の冷えでも、隣の家のカレーの香りでも、海外の悲惨なニュースでも感じることのできなかったリアルな生死がそこには確かにあった。
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