『知らない人が鈴木勝をオススメしている』

ごきげんよう、顔も見えないあなた。
突然だけど、立ち話を聞いてはくれないかな。

題目は……そうだね。
「天才イケメンバーチャルライバー漆黒の捕食者《Darkness Eater》即ちD.E」こと、鈴木勝くん。その物語について。

分からない方の為に説明すると、だ。
バーチャルYoutuerとか、バーチャルライバーとか、そういうカテゴリの人物についてだ。
容姿は、格好いい服装をしているかわいい男子中学生ってところだね。

……ああ、それと。
今回は終始こういった話し言葉で進めさせて貰うから、
上記の要素が『嫌い』だったり、話し口調の文章に鳥肌が立つような方は、立ち去ることをオススメしよう。引き留めて悪かったね、申し訳ない。

こほん。それでは本題だ。

最初に言っておこう。
私は、彼の物語をその場で見届けた訳ではない。

彼をリアルタイムで見始めたのは……そうそう。ダンガンロンパの実況をやるって聞いたから、釣られて見始めたんだっけ。
その実況を面白いと思ったからチャンネル登録をして、Twitterをフォローして。

その次は当然のように、あの再生リストへ手を伸ばした。

──『鈴木勝になる物語』。

劇場型企画という単語は見慣れなかったけど、それが私にとっての『白紙のカルテ』( とある元Vtuberの配信 )であるだろうことは想像に難くなかった。

元々、Vtuberに非実在性を求めていたような人間だからね。
彼の物語を見ることに、期待こそあれど躊躇いなんてものはなかった。

「にじさんじシステム──CONNECT ON!」

もしくは、コネクトォ! と叫んでいたかもしれない。私は「オン」と聞こえたのでそうしているんだけど、どうだったかな。

彼は、にじさんじシステムというアプリを使って電脳と繋がるバーチャルライバー。
『鈴木勝になる物語』では……この言い方は語弊があるね。この物語でも、あなたは盟友として、彼を見届ける役回りになる。

ただし、それは見ているだけの観測者としてではないんだ。
あなたは『盟友』として、彼と共に物語を追っていく。

格好いい触手を生やしたり、辛い焼きそばを食べたり。
得体の知れない悪魔に唆されたり、居るはずの無い知り合いに出会ったり。
そうしている内に、いつかあなたは知ることになる。
いわゆる、真実というヤツだ。

それに気付いたあなたと彼がどうなるのか。
結末は──是非とも、あなたの目で確認して欲しい。



……締めみたいなこと言ったけど、楽しみ方一つとして書けていないじゃないか。
後追い勢の個人的意見であるけど、それもちょっと語るとしよう。

オススメは、やっぱり入り込むことだね。

あつらえたかのように、この物語にはスマートフォンの画面が表示されていることが多い。
それは盟友たちの意志であり、動画を再生したあなたの立ち絵でもある。

アニメを見るというより、ゲームをプレイするぐらいの感覚で始めるのが丁度良いかもしれない。

そして、これを見た後『鈴木勝』をどう見るかについては──あなたに一任しよう。

どういうことかって? そのままの意味だよ。
詳しいことはその内分かると思うから、特に気にせず『鈴木勝の物語』を見届けて欲しい。


それが見終わったら……そうだね。
夕やスミ』を見るのはどうだろう。


『夕やスミ』は、一言で表すならば『鈴木勝になる物語』の出雲霞版だ。
出雲霞は、鈴木勝と同じカテゴリの人物だね。バーチャルライバーとして活動している中学生。

同じように、あなたは■……おっと、言い間違えてしまった。気にしないでおくれ。
イカス民として、彼女と共に過ごしていく。

そうして──おっと、話が鈴木勝から逸れてしまうね、これ以上はやめておこう。

ここまで聞いてくれてありがとう。
本当は考察とか感想とか、そういったものの方が『良い』ものだったかもしれないけど……いざ話してみるとこうなってしまった。

……折角なので、鈴木くんを始めとした『OD組』を追う中で、一つ感じたことを共有しておこう。皆思ってることかもしれないけどね。

鈴木勝、出雲霞、卯月コウ。
おなえどし組、通称OD組、でよかったかな。

彼らの物語の他に、『にじさんじ敵キャラ計画』なんかの……見も蓋も無い言い方をすると妄想を見かける機会は多いと思う。
そういうのを見た時に、ふと思ったことがあるんだ。

──OD組で、『日常の象徴』って言えるのは誰だろう。

諸説あるかもしれないけど、私はこう思うんだ。
ある理由から、出雲霞は真っ先に除外。
性格で言えばそれっぽいけど……同じように、鈴木勝も除外。
卯月コウも……日常側なら分かるけど、日常の象徴って問われると話は別だ。

あくまで個人的な思考だけどね。解釈違いは沢山あると思うよ。

では、『日常の象徴』は誰なのか。
それは多分。
彼らに愛情を向けられて、特別な力なんて何一つなくて。
ただ、彼らと楽しい時間を過ごせるだけの人物。

……なんていうのは、流石に彼らへのキャラクター視が強すぎるかな。程々にした方がいいのかもね。

そういう訳で、私の一方的な立ち話もこれでおしまいだ。
私から『鈴木勝になる物語』の感想は出てこなかったけど……強いて言うなら、名も知らないあなたを捕まえて、長々と独り言を聞かせる程度にはクるものがあったのは確かだ。

それじゃあ、またどこかでお会いしよう。
ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。