とうみょうという男(その2)
「俺、朝起きたらPCの電源をベランダに投げ出して、下半身丸出しで寝てたんだ!」「俺、起きたら酔って寝てて、トイレで自分の●●を顔パックにしてたんだ!」「はにゃ~ん、お兄ちゃん、大好き~。」
これら全ての発話の主、それが大学時代の友人とうみょうです。当時のバイト先の青果店で売っていた豆苗に着想を得たのだそう。
とうみょうの部屋は生粋の汚部屋です。掃除をしないので、ゴミ袋が散乱しているし、雑誌も散乱しているし、床がテカっていて黒ずんでいて湿っています。それでもとうみょうは部屋に誘ってきます。歩く場所は選ばないと靴下も一発で汚れます。最も衝撃だったのは、部屋にひっくり返っていたカップ麺の容器を持ちあげたら、その場所にキノコが生えていたことです。おい、自然ってすげぇな!
「俺、料理得意なんだ。今からハンバーグ作るから食べてけな!」。洗われていない食器の積まれた台所で彼女のように微笑むのです。(400字)
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