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SAKANAMONの藤森君が「ぼっち・ざ・ろっく!」の新曲を担当するという奇跡

何気なくTwitterを見ていたら、信じられないニュースが。

高校時代から応援しているバンド「SAKANAMON」
去年観て衝撃を受けたアニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」

大好きなバンドと大好きなアニメ。
なんとなく親和性があるとは思っていたが、こんなところで交差するとは。

反響をサーチすると、初見の人、昔ライブに行っていた人、現在のファン、様々な人がSAKANAMONに言及していて、思わず泣きそうになってしまった。

SAKANAMONの15年は、ここに至ったのか。
自分勝手だけど、何かが報われた気がした。
彼らを応援してきて本当に良かった。

さて、そんな藤森君が手掛けた新曲『光の中へ』。
ライブで初披露されたそうだが、早くもリリックビデオがアップされていたので、そちらを聴いてみた。

イントロから熱量と疾走感溢れるギターロック。
「結束バンド」サウンドへのリスペクトを感じる一方で、ギターのリフやメロディ、曲の展開にはSAKANAMONらしさも十二分に発揮されていて良かった。

特に2番のBメロは、喜多ちゃんの歌に藤森君の声がダブって聴こえるような錯覚に陥った。初めてにも関わらず、聴き慣れた音楽に身を委ねるような心地よさがあった。

そして何より歌詞! これが凄まじい!
「ぼっち・ざ・ろっく!」12話の奇跡と「SAKANAMON」15年の軌跡がクロスオーバーして脳内に雪崩れ込んでくるようで、涙が止まらなかった。

衝撃を受けた勢いで、それぞれの視点で僕なりに解釈をしてみる。

<ぼっち・ざ・ろっく!視点>

戦々恐々になってる 本番8小節前
劣等感ぶっ壊して 光の中へ飛び出した

固定観念取っ払って予感を察知した今夜
光の先へダイブする歌

文化祭ライブを経て、ぼっちちゃんが以前よりもポジティブに世界を捉えられるようになった、そんな印象がある。
暗く狭い押入れの中で孤独にギターをかき鳴らしていた彼女が、「結束バンド」と出会い、光の中へ飛び出していく。
目が眩むような奇跡を感じただろう。

(私+期待-不安)×ギター=ロックだ
(私+君-時間)÷ギター=ライブだ

自分、他人、社会、感情、時間、空間、そして音楽。
それらを数式に当てはめて何かを表明しようとするのは、高校生らしい試行錯誤を感じられてよかった。

教室という空間の片隅で静かに日々を過ごしているぼっちちゃんが、黒板の空白に、或いはノートの端に何を描こうとするのか。
このあたりの歌詞にはリアルな説得力を感じる。

上手くいかなくても 前を向けなくても
このフレーズ この歌 本当に好きな音

上手くいかないこともある。
自分の正体は自分が一番よくわかっている。
それでも、大好きな「歌」と「音」があれば、もっともっと、どこまでも束ねていくことができる。

一歩踏み出したぼっちちゃんの希望を感じ取れる歌詞だ。

<SAKANAMON視点>

もちろん「結束バンド」の曲として作詞作曲されているのだが、「光の中へ」は藤森君らしいメッセージも汲み取れる。

毎分 毎秒が奇跡 刹那の煌めき
日々の隙間に意味を落とせ

届けてみよう不器用でも
奏でてみようこの日々を

このあたりの歌詞は、SAKANAMON結成10周年のタイミングでリリースされた「ロックバンド」という楽曲と重なる。

不器用でも、時代に流されても、理解されなくても。
自分たちが弾き出した答えを信じて、「此処に居るよ」と叫ぶ。
立場は違えど、「結束バンド」と「SAKANAMON」の存在証明には似たものを感じる。

どうやったって爪弾き(つまはじき)
それすら爪弾き(つまびき)

束ねていこう 今を 明日も
もっと きっと 何処までも

「爪弾き」の言葉遊びは藤森節が炸裂していて大興奮した。

そして「爪弾き」と言えばやはりこの曲。

「爪弾き者」の僕らだって、
塵も積もれば山となる。
"束"になればタワーにもなれる。

そんなメッセージを綴った爽快感のある楽曲。

さっきの「ロックバンド」よりも、
ぼっち・ざ・ろっく!と直接的なシンパシーを感じる。

ちなみにこの「TOWER」は2014年にリリースされたSAKANAMONの2ndアルバムに収録されているリード曲だ。

アルバムのタイトルは『INSUROCK』
「INSULOK=結束バンド」と「飲酒ロック」を掛け合わせたタイトルだ。
なんという奇跡……

もはや、最初からここに辿り着く運命だったんじゃないかとすら思えてくる。

「ぼっち・ざ・ろっく!」はきっと彼らの物語も肯定する。



ライブの映像も最高なのでぜひ観てほしい。


藤森君からのコメントも到着していた。エモい。
これからも「結束バンド」と「SAKANAMON」の活躍を祈っています。
もっと多くの人を束ねて、眩しい世界へ羽ばたいて行けますように。



折角なので告知も。
7月8日にO-WESTでSAKANAMONのライブが行われる。
タイトルは、
「SAKANAMON 15th ANNIVERSARY 2MAN LIVE "憧憬”」

「恒星」の次は「憧憬」
……なんてどうです?


SAKANAMONの曲、たくさん聴いてくださいね。


ありがとうございました。








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