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オジサンという生物について

今回のnoteは、私の経験を基にしたオジサンへの偏見をつづっております。

世の中のオジサン(殿様方)には目が痛く、耳も痛い話となっておりますので、“当方はオジサンである”と自覚ある方は読む際、心の準備をお願いいたします。

ハンターエピソード  

昔から何故かオジサンに好意を持たれることが多かった。私を知ってる人は「ロマーシアって本当オジサンハンターだよね」と口を揃えて言う。

うん、自分でも思うよ。
歩くオジサンホイホイだと。

昔同じ職場で働いていたAさんというオジサンは、
私の休みに合わせて欠勤をしていた。

最初はたまたま休みが被っただけかと思っていたが、本人自ら「ロマーシアが来ないなら俺も行かない」と言う始末。(なんでだよ、仕事しろ)

仕事終わり、帰宅するため駐車場に向かうと、私より4時間前に退勤しているAさんが車の前で待ち伏せしていたり、日に日に行動はエスカレートしていくことに。

Aさんの行動がストーキング行為だと本人は自覚しておらず、なんなら私が喜んでいると本気で思っている様子だった。

ある日、人が賑わう昼時の休憩室で、携帯をいじっている私の背後を突然抱きしめてきた。
いよいよAさんは一線を超えてしまったのである。

人目を気にしない大胆な行動に、驚きと恐怖で悲鳴をあげて私は会社から逃げてしまった。

Aさんのその後というと、お察しの通り、その日以降見ることは二度となかった。

仕事を辞めさせられた理由は、もちろんAさん自身の行動に問題があったからだし、一方的な好意にとても困っていた。

が、その想いが逆に“恨み”に変わるのではないか?仕事を辞めさせられたのは私のせいだと逆上するのではないか?と、数ヶ月間怯えて過ごす羽目に。(何もなかったから良かったけど)

オジサン、ストーカーで検索したフリー素材

続いてはGさんの話。

私がお洒落な創作フレンチのカフェでバイトをしていた、ある真夏の忙しいランチタイム時に、
タンクトップと短パンにリュックを背負った汗だくでびしょ濡れ姿のオジサンが来店してきた。

一目見るなり、安田大サーカスのクロちゃんに似てるなと思った。

働いていたカフェでは、7割ぐらいが女性のお客様だったため、男性一人で来店するGさんのような
お客様は珍しかった。

カフェには私以外にもウェイトレスが数人いたが、たまたま私がお水とメニューをGさんの元に持って行った。
お水を渡すなり、その場で一気に飲み干した。
真夏だし、凄い汗だくだし、仕方あるまい。

新しいお水お持ちしますねと伝え、取りに行こうとしたところ、「すいません。これにも入れてもらえませんか?」と持っていた水筒を差し出した。

かしこまりましたと笑顔で承り、新たなお水と水筒にもお水を補充しGさんへお渡しして、外とても暑いですよねなど、たわいもない会話を少しだけし、料理を注文してくれた。

他のお客様と何ら変わらず、食事をとり、終わったら会計して帰って行ったのだが、次の日から毎日のようにランチを食べに来た。

相当お店を気に入ってくれたと思いきや、来店するたびに私の年齢や結婚しているかなど、個人情報について質問責めをしてくるように。

質問してくるだけではなく、Gさんのことも色々話してくれるが、会話はキャッチボールは成立しておらず、一方的にGさんが話したいことを喋っているため、何を言ってるか、何を伝えたいのか全然分からない。

しかも、来店しても食事はしてくれるので、お客様ではある。
また変な人に目をつけられてしまったなぁ…ぐらいに思っていた。

私は昼にカフェで働き、夜は居酒屋でバイトをしていた。
Gさんは数ヶ月間、カフェには毎日のようにランチを食べにきてくれたが、そのうち居酒屋にも現れるようになった。太客という名のストーカーだ。 

ストーカーのフリー素材(箸休めにどうぞ)

そんな生活をしばらく続けていた、あるバイト休みの日。私は友達とドライブを楽しんでいた。
信号待ちで隣の車をみたら、Gさんがこちらを見て満面の笑みを浮かべている。

ひぃぃいぃいいぃぃ。怖い。とにかく怖すぎる。
あまりにも怖すぎて声も出ず、心臓がバクバクした。

その後、何もなかったようにいつも通り、ランチを食べに来たが、A4サイズの封筒を渡された。
これなんですか?と聞くと「僕の履歴書です」と。

「数ヶ月間に渡ってお互いのことを知ったと思うので、結婚を前提にお付き合いしましょう」と。

はぁ?

封筒の中にはGさんの履歴書だけではなく、勤め先のパンフレットと2人の子どもの写真も入っていた。

「僕には2人の子どもがいるんだ。実は…まだ離婚していないから、奥さんはいるんだけど。
今後離婚するのは決まっているし、僕はそれなりに収入あるほうだから、僕と結婚すれば君は働かなくて済む。君には専業主婦として家にいてほしいんだよね。子ども二人とも障がい持ってるから、家のことしつつ面倒もみて欲しい」

と、一方的にべらべら喋っていた。
私である理由は、初めて会った時、笑顔で水を入れてくれたからと。意味がわからない。

当時私は22歳、相手は50代ぐらい。
なんておこがましいんだろうか。

はらわたが煮えくりかえる感情を抑えつつ、当然だが申し出を断った。
お客様として一線を超えたため、愛想良く接客することをやめ、来店しても接客しないで裏に隠れるようにしていたら自然とお店に来なくなった。

22歳当時のあたい

愛嬌のさじ加減

AさんやGさんの話は私が沖縄に住んでいた時の話だが、東京にきても私はオジサン達から一方的に好意を持たれ、ストーカーまがいの行為をしてきた人は会社で処分されていった。

どこで働いても必ずオジサンが処分されていくため、社内では島流ししたい、消したいオジサンがいれば、前田を送り込んだら消せるぞと茶化されるほど。

オジサンだろうが、オバサンだろうが、人と接する時はなるべく失礼のないよう、ハキハキと愛想良く話すことを心掛けているし、思っていないことだってお世辞として言うよ。

私は今からとても失礼なことを言う。
これは偏見と捉えてください。

オバサンにはお世辞が通じるのに、オジサンという生き物はお世辞をお世辞として理解せず、「さすがですね」「詳しいんですね」「凄いですね」と言われると、えへへ俺っちすごいでしょと喜んでしまうのだ。

ちなみに参考までに、私の場合、相槌の使い方は以下の意味合いです。

「さすがですね」=妥当な相槌みつからない時
「詳しいんですね」=これ以上興味ない時
「凄いですね」=妥当な相槌みつからない時

オジサンの面白くない話やセクハラまがいの話にでも、社会人として、大人としてコミュニケーションのためにそりゃあオーバーめに私だってリアクションしますよ。

感じ良く対応しただけで、勝手に好意として受けとられるなんて、どうしたらいいものか。
目が合う、話に笑う、お世辞言う=好意を持っていることではないですからね。

オジサンは自分のこと「オジサンだから」と言いつつも、本当にオジサンと自覚している人は少ないのではないだろうか。 

小学生の女の子より、オジサンのほうが夢みがちな憧れを抱いているかもしれない。
ピュアで、純粋な世の中のオジサンたち。

オジサンはオジサンである自覚を。
オジサンと接する人々は愛嬌にさじ加減を。

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