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わたしのスキ履歴書:いちごみるく
もう、とっくに中年になっているので記憶が曖昧だったり、さらには思い出で美化されていたり、補填されている事も多々ある。ノンフィクションに「近い」と思っていただければ幸いです。
今、ぱっと思い浮かぶ範囲で一番の遠い過去は、幼稚園の頃。(かなり優秀でしょ?!)
通っていた幼稚園はお誕生日月になると、サクマの「いちごみるく」という袋キャンディがもらえた。多くのおじおばさん方は、あー知ってるでしょうけど、わからない方は検索してくださいね。
あれって、キャンディーだけど、噛みたくなっちゃいませんか?中がサクサクしてミルクが甘くて。あぁ毎月誕生日だったらいいのにとぼんやり思ってみたりして。
だけど、私は親にねだったりしない。なぜなら、祖母に言えばすぐ出てくるから。(第一子、なおかつ初孫で甘やかされっ子)アレがスキ、これが食べたいというとそのまま出てくるシステムなのをすでに幼稚園の時から理解していた。だから、食べたくなったら祖母(おばあちゃん)に言う。
いちごみるくが食べたい
あら、そう?と言って、出してきたものは、厚手のガラスの器に入れられた半分にカットされているテナガエビみたいなフォークに挿してある練乳がけのいちご。
ちがうの!これじゃなくって!
おばあちゃんだから、サクマのいちごみるくは一発では出てこない。「おばあちゃんじゃなくても正しく言わないと伝わらない、出てくるのは逆に稀だ」と今でも周り(特に夫)に注意される。
ここからは、幼稚園生とおばあちゃんとの連想ゲームの始まり...
背がいちご様になっているスプーンで潰してみたバージョン、違う。
それを牛乳に浸したバージョンになってきた。これも違う。
違うの!あめ!サクサクの!
ああ、と、たどり着くまではさほどかからなかった。
(おばあちゃんも甘いもの好きな人だった)
手を引かれ近所のスーパーへ。いちごのだらけのプリントの包み紙。そうそう、これこれ。
おばあちゃんちゃんちで、口いっぱいに頬張って、外側の飴の層が薄くなったやいなやのタイミングでガリガリと齧った。
甘くておいしいな。
しばらくすると、「じゃない」感が襲ってくる。
そう。たくさん食べるものじゃない、と少しだけ気づく。
だけど、気づくのは一袋終わる少し手前。
そういう事を全く学習できずに、今に至る。
ここから、私のぽっちゃり人生は始まってるんだ、きっと。
(と思っているが、親は生まれたときから丸かったと言ってた)
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