Vogue Korea 2020年4月号 テミンインタビュー 翻訳

~完全なテミン~

SHINeeの中でも、ソロでも、SuperMの真ん中でも、完全なテミン


Vogue(以下V) : SupreMは絶えず発展するテミンのパフォーマンスを披露できるまたひとつの場だ。
TAEMIN(以下T):パフォーマンスに長けたメンバー達とどうしたらシナジーを生み出せるかとたくさん考えた。一次元的に言えば、エネルギッシュな姿を見せたかった。だけど、最近心変わりした。アイデンティティが確実に重要だ。ただ一生懸命やるより、SuperMのカラーをもっとよく表現するには個性がある1チームとして見せなければならない。確固としたカラーを作り出すのが宿題だ。だから残念だった。新しいアイデンティティをもつような斬新な振付が出なかったから。練習室でたくさん悩んだ。SuperMの音楽のアイデンティティは見出せられたが、パフォーマンスからキャラクターが掴めない感じだ。ステージがすごく抽象的な感じ。

V : ついに同じチームで活動することになった親友カイと悩みをたくさん共有したようだ。
T: なにせ情熱的で欲張りな友人だから色々な話をたくさんする。こういうスタイルが良いだとか、この振付師がトレンディだとか。おかげでたくさん学んだ。最近一番ホットなジャンルもよく知っている。そういう話を頻繁にして動画も一緒に見る。カイには인싸(流行りにのれる人気者)みたいな感性がある。彼に比べると自分は関心のある分野が特異だ。カイが最近音楽へ関心を示す時、自分は科学を見るみたいに。

V : 空想科学?
T:最近は、相対性理論と量子力学を一緒に見ている。

V : 一体どの地点で関心が生まれたの?
T:元々好奇心が多かったが、YouTubeでオススメ動画としてあがっていた動画を見て量子力学というのを初めて知った。説明を聞いても分からなくて、説明している方もとても難しい概念だと言っていた。そういうのが不思議だった。魔術みたいというか。

V : 本も探して読んでいるところ?
T:本は別のテーマで読む(笑)出版されてからずいぶん経った『他人が苦痛』だ。「人間は他人の苦痛を目にして喜悦を感じる、本能的にそう作られている。」というような人々の矛盾した考えを込めた悲観主義的な本だ。芸能人として生きていると人々の叱咤を受ける時もあれば、人々から慰めを受ける時もある。この本を読みながら、人のせいにするよりも「人間は元々そんなものだからといって、自分だって最大限そうしないようにしなければ。」というようなことを色々考えた。僕の関心ごとは衆口ふさぎ難し(ひとつにはまとめられない)だ。

V : カイと一番よく通じる点は何?
T:会話がよく通じる。意見の衝突がほとんどなくお互いを尊重する。それからSuperMでも各々の役割をよく分かっている。

Vogue:SuperMではどんなポジション?メインダンサーかという質問ではなく。
T:写真を撮る時やインタビューの時はセンターを担っている。ベッキョンヒョンがポジションはリーダー(笑)

V : トークショーでインタビューの流れが乱れた際、綺麗に最終整理する姿も見た。
T:そういう面もある。NCTやWayVはまだ学んでいる段階だ。だからインタビューの際に、あの子たちの持っている考えをよく聞いて後で肉付けしようと。

V: SHINeeとして海外進出した時とSuperMとして再び海外活動を始めた今、K-POPの地位が変わった。
T:SuperMが、アメリカやヨーロッパでアリーナツアー規模からスタートできるというのを見てK-POPがHotだというのを感じた。以前はSMTownで行けばその規模だった。主にアジア圏で活動していても観衆が集まるのを見て、K-POPに対する認識が大きく変わったと思った。

V : K-POPの範囲が拡張して多様になりむしろ定義は単純になった。どんな悩みを持つようになった?
T:まずは言語。日本で活動する時も言語が通じた後の長点が多かった。海外でも各地域ごとに母国語があるが、英語から勉強しなきゃと思った。メンバーたちのケミストリーを見たがっている海外ファンが多いので、自分たちが言語で通じ合えればもっと身近に感じられる。K-POPというは一様の姿ではない。音楽だけではなくそのスタイル、MVなど、見えるものすべてを含んでいる。以前はカル群舞をカバーしたが、今はスタイルまですべてを真似る。そのすべてがK-POP文化だ。

V: SuperMはエレンショーとジミーキンメルライブにも出演した。
T:エレンショーは本番前にインタビューの練習を本当にたくさんした。アメリカは情緒が違うので、韓国では受けない質問をする。質問票も共有してくれない。MCがアドリブを交えることもあると聞いて心配もした。予想質問を集めて回答を練習して、アメリカのコメディアンを渉外して授業を受けたりもした。それに比べたらジミーキンメルはただ出演した。

V: 思い通りになった点とならなかった点は?
T:思っていたより攻めた質問はなかったし、エレンもK-POP文化に対する理解が深くてスッキリと進行した。

V : 最近関心があるダンスジャンルはある?
T:コンテンポラリー、リリカルヒップホップ、これからSuperMとしてもっとお見せできると思うが、決まった振付を覚えて踊るダンスではなく感情がのったダンス。身振りに意味を持たせる感じ。まだ公開前だがコンサート映像をリリカルヒップホップで撮った。大きな満月の前でひとりで踊っていたと思ったのにふたり、または人か影か分からない感じを演出した。影っぽく見えるよう、体形が似たダンサーが真っ黒に扮装した。僕はスモーキーメイクアップにオリエンタル風な服を着た。

V: アイディアは主にどこから得る?
T:ダンサーやクリエイティブを追求している監督たちからインスピレーションをたくさん得る。会話するより想像して発展させる。

V: ファッションからインスピレーションを得る場合も?
T:もちろんある。芸術は五感から始まる。目で見ること、皮膚で感じること、服、味覚、香水、耳で聞く音楽、すべてがインスピレーションになる。それなりの秘密のアカウントを作ってファッションブランドをフォローする。

V : 16歳でデビューしてまだ若いが経歴が長くなった。
T:それゆえのハプニングがかなりある。今はあまりないが、20代初めにも放送局に行けばかなり先輩の方だった。後輩なのにヒョンが多くて自分が先輩だけど一番幼くて。最近は年下のスタッフもいる。いつも僕を先生扱いする(笑)

V : アドバイスや助けを求める後輩もできた?
T:SupreMのメンバーたち!特にテンが一番気にしているようだ。会社とミーティングして出てくると「わあ本当にヒョンの言うことが全部合ってる気がします」って驚く。経験値を感じるバイブとか、預言者みたいという話も聞いた。言ったとおりになるって。だけど、後輩へは出来るだけアドバイスはしないようにしている。先に寄っていって話せば負担に感じるから。

V : 1993年生としてミレニアル世代とジェット世代を跨いでいるが同世代の特徴と合致する面はあるだろうか。この世代の特徴をいくつか集めてきた。まずは、「ファストフードを食べない」
T:僕もそうだ!だけどSHINeeの時から健康に気をつけてきた。家であまり体によくない食べ物は食べないように洗脳教育を受けた。ラーメンもダメ、お菓子も禁止。そう育ってきたので、二十歳過ぎてからは自ずとそう実行していた。家族と離れて暮らすようになってから健康に気をつけるのが習慣になった。体に良いと聞けば食べるようにして、ヒョンたちがビタミンを取っていたら僕にもひとつちょうだいって言って。

V: バラエティ番組でひとりソースをつけずに肉を食べていたシーンを思い出した!
T:人間は刺激的に食べたらいけない。オモニの言葉です。

V :「テレビよりYouTubeを見る。広告も特に気にしない。」これはどう?
T:そうだ。テレビよりYouTubeをよく見るし、広告を見ながら完成度に感嘆したりする。最近は、YouTubeプレミアムに加入して広告は見ていない。

V :「結婚やマイホームを手に入れる」
T:今は一人暮らししているが、マイホーム購入には特に興味はない。最初はそうではなかったが一か月経って消えた。面倒くさがりズムに近い。誰かに見せるわけでもないし、ネジが一本抜けたような今のままが良い。

V : 最後に「金融会社への投資をためらう」がある
T:それはない。両親が管理しているが、むしろ良い情報があれば両親へ話す。

V : ヒップホップミュージシャンは成功を音楽で表現するフィーリングがある。アイドルミュージシャンとしてこれまで蓄積してきた富をどのように使っている?
T:貯めるより食べることに投資してる(笑)実はお金はあまり使わない。物欲がない。むしろ人に奢ったりする方にもっと使ってる。

V: どんな環境で育った?家族から譲り受けたミュージシャンとしての資質は?
T:体型を譲り受けた。いとこ達はみんなモデル体型で僕より背が高くて痩せている。オモニは歌が上手い。アボジは趣味で楽器も扱う。おばさんがバレリーナだった。そういう遺伝子を譲り受けたのかな?

V : ひとつの仕事を10年以上続けている。音楽を作って披露する仕事の意義は何だろう?
T:以前はただ成功しないと、第一人者にならなきゃ、こう考えてばかりだったけど最近は違う部分に欲が向いている。僕がやっていることは人々にポジティブなエネルギーを与えるという自負心がある。ファンが僕の音楽を好きになってくれたら幸せを感じるように、僕もまた人々を幸せにしたいと思っている。みんな職業が異なるが相互扶助するシナジーで良い刺激になっていれば嬉しい。

V: 作曲作業も続けてる?
T:元々は曲も書いていたが今は作詞にだけ参加してる。曲によって異なるが、心情的なことを込めた曲もあれば抽象的なラブストーリーもある。次のソロアルバムには僕の作詞曲も含まれるだろう。海外の作曲家たちの曲は、時には大衆が難しく感じてしまう難解な感じもある。こういう時は編曲やミックス段階でたくさん話をする。曲の構成上、必要な部分を追加したり、不要なところは削ったりというような話を。イスマン先生がアドバイスもしてくださるが、ソロアルバムだからこそ自分でプロデューシングする感じだ。

V: ソロ活動の時のテミンの独創性が一番鮮明だ。どの曲がアイデンティティを最もよく表現してる?
T:全部頑張って準備したが、ターニングポイントはある。最初に出た『Danger』があって、『Press Your Number』のパフォーマンスがコンセプチュアルだとしたら、『Move』では転換が上手くいった。よくある振付から抜け出した自分だけのアイデンティティを作ろうと悩んだがその結果が『Move』と『Want』だった。次のアルバムでは色合いがまた変わる。最近かなり修正を加えている。

V: 音楽作業へ関する基準が高いようだ。絶対に妥協しないことで周りの人を苦しめたことはない?
T:みんなもう慣れてる(笑)デビュー時からずっと一緒のマネージャー室長ヒョンから学んだ精神だ。「出来ないことなどない。不可能などない。」主義だ。別のマネージャーチーム長ヒョンが「お前を見てたら室長ヒョンのことが思い浮かぶ(笑)」って。周りのスタッフが与えられた役割以上の愛情を持って作業をしている。普通は9時出勤の7時退勤だが、僕のせいで夜10時~11時くらいの退勤は当たり前だ。こんな僕を悪く思わず、むしろ上手くいけば一緒に達成感を感じてくれる。

V : 新しく発表する曲も最初の状態とは大きく変わっていそうだ。
T:すでにバージョンが12個ある。ある程度完成しているが少し前にまた編曲を始めた(笑)

V: 最高のパフォーマンスのために、特定の状態で体を維持するという基準はある?
T:バルクアップはしない。以前はたくさん食べながら運動をしていたが体が鈍くなって追求している感じが出なかった。筋肉が増えたり厚くなるとダンスのラインが映えない。だから体重を増やさない。体力と力はつけるが、肩や腕が大きくなることは避ける。

V ところで首の運動を別途やっているの?今回のVogueの写真を見ながら長くて太い首に感嘆した。
T:自分でも感じているが、その理由が分かった!ダンスのせいだ。ダンスしていると首にとても力が入る。人間の体の中で頭がとても重いがそれを首が支えているから。数日休むとまた(筋肉が)なくなる。SupreMツアーの真っ最中に撮影をしているのでより太く写ったようだ。

V : テミンを長く見てきたある編集者が、性格がとても外交的に変わったと言っていた。経験が与える安心感、関係が与える安定感のため?
T:警戒心がなくなった。今の姿が本来の性格だが、誰彼にもは見せられなかった。幼い頃はエレベーターで知らない人が乗っていればお母さんの後ろに隠れるくらい内気だった。月日のおかげで変わった。

V: いつも笑っている性格?ビジネス的対応?
T:よく笑う。人が笑わないことにもよく笑う(笑)

V: SHINeeのメンバーがみんな軍服役中だ。休暇で出てきたヒョンたちからのアドバイスまたは小言は?
T:そんな話でもしてくれた方がマシ。グループカトクルームがあるがいつも僕が「何してるの?」「明けましておめでとう」ってメッセージを送って活性化させている。でも話が始まって少しすると軍隊の話ばかりする。会社の話があって伝えると「本当?」って言ってまた軍隊の話。疎外感がしてやめてって言っても「お前も来てみたらわかる」って言い返してくる。

V:ミュージシャンとして活動しながらいつが一番気分が良かった?
T:長く準備してきたものをリリースしたとき!終わったという感じとは違う。デビューして初めてステージに立った時、SHINeeが初めてコンサートした時、東京ドームに立った時、賞をもらった時、、、色んな瞬間が思い浮かぶ。

V: 10数年の間、テミンの成長を見守ってきたことが大きな力になった。今テミンはまたどんな夢を見ている?
T:いくつかある。まずはSHINeeがまた出たとき、完全体で復活する感じが出せれば嬉しい。たいてい転役すれば次の世代に押し出されたりするがそれを避けたい。SHINeeのメンバーが復帰した時を想像しておいた。それから、ソロとして多様なステージで公演をやってみたい。今回のSupreMはビルボード200アルバムチャートで1位になったが、音源でもHot100の10位以内に入れたら良いなと。

V : 目標を立てる才能が本当に長けてる。
T:欲張りになっている。自分だけでなくファンやメンバーたちのため、スタッフのためにもやりたい。動力になる。僕は本当に運が良い。みんな努力はしているが僕は認識もされているから。そのために多くの機会が与えられて、その機会が無駄にならないように努力した結果が実を結んだということが本当に幸せだ。それから周りの人たちがみんな良い。SHINeeも、SupreMも、みんな、自分では解決できないことを埋めてくれる人がたくさんいる。

V : SupreMのコンサート名が‘We are The Future’だった。‘Future’という単語を聞いて思い浮かぶことは?
T:ひとまずH.O.T.(笑)‘Future’といえば人工知能、ドローン、3Dホログラムステージのような未来志向的なものが浮かぶ。ところでこれはある。後々、ホログラムでコンサートをみることは出来るだろうが、人間が直接やることは変わらないだろう。未来にも僕がしている仕事はそのまま残っていると思う。

V : インスタグラムで文字を1文字も書いていない理由は?
T:まだ言うことがなくて(笑)格好良くやるべきか、親近感が湧くようやるべきか、Emoticon使うべきかやめるべきか、迷ったらやらないのが正解だ。実はインスタグラムもマネージャーヒョンからやった方が良いと誘われて始めた。だから作ったけれど、何を上げたらいいのか活路を見出せないでいる。セルカを上げたら周りからしきりにからかわれる。インスタグラムに載せるために写真もたくさん撮ってあるんだけど、、、

V : 写真を寝かせておいたってことかな。インスタグラムの核心はリアルタイム疎通だ。
T:そうなんだ!知らなかった(笑)

https://www.vogue.co.kr/2020/03/20/완전한-태민/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?