2019.10.10 筆が進まないことについて

続きが見えなくなることがある。
構成単位は単語だったり文だったりまとまりを持った文章だったり何でも良いが、それら同士の接続により次に配置すべき文章のパターンがあり、そこからの逸脱により生まれる造形は、何かしらの手法の徹底により生成されるものと考えている。文体が平易もしくは難解であることは問題じゃない。筋の起伏が激しいもしくは平坦であることは問題じゃない。現実に起こったことがモチーフにされているか全くの虚構かは問題じゃない。物理法則や時々の社会通念に則っているもしくは無視していることは問題じゃない。にもかかわらず次の一言が何も書かれない。どこに動いても行き止まりであり、これ以上の探索は無意味であると、そもそもの一歩目から再度歩き直す必要がある。歩き方が不味く足を痛めたのか、早く走りすぎて息切れしたのか、道が消えてしまったのか壁に囲まれたのか、いずれにしても動けないことには変わらない。そもそも問題が何かを把握できていないのでから論理的に解決のしようがない。順序立てて展開される先には何もなく、というより論理展開の開始ができない。
しかし日々のノルマを怠ると文体が錆びる、それは道具の錆であり、道具はメンテナスする必要がある。ということでこの文章を書いている。
今まで小説を書いてきた中で思うのはわたしの描く文体が他の人のそれと比べて変テコであるということで、変テコな文体が面白く思っちゃっているところだ。だから文体を変えて、雑な言い方をすれば一文の意味は一般的な意味として通用するように変えてみたのだが、徐々に背景から文体が崩れていってしまい、2500字程度で元の文体に戻ってしまい、そこから先に進むことができなくなってしまった。ここでいう背景とは、登場人物以外の描写した対象で、対象が背景の役割を超えて主張しだし、本論が何かよくわからなくなってしまった。
なので(書きながら思いついたが)今回途中で折れてしまったのは無理な文体の変更によるところと考える。明日以降は手馴れた文体で別のものを書き始めようと思う。

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