2024年6月6日ca敵基地攻撃能力を保有することの是非について

今日のテーマ
敵基地攻撃能力を保有することの是非について
記事
NHK「“敵基地攻撃能力”を“反撃能力”に名称変更を自民が提言案」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220421/k10013592321000.html〉

岸田首相(自民党総裁)は2021年15日、敵のミサイル発射基地などを自衛目的で破壊する「敵基地攻撃能力」の保有について、改定する国家安全保障戦略への明記に意欲を示した。首相は敵基地攻撃能力の保有を安保戦略に盛り込むことについて、「一つの選択肢だ」と述べた。その上で、北朝鮮が開発を進める極超音速滑空兵器や変則的な軌道で飛ぶ弾道ミサイルなどの脅威に言及し、「ミサイルの能力は日々高度化している。国民の命と暮らしを守るため、現実的なあらゆる選択肢を検討する姿勢は大事だ」と強調した。これまで、相手の基地を攻撃できる能力の保有について、政府はこれまでミサイルなどによる攻撃を防ぐのにほかに手段がないと認められる時にかぎり、法理論上、憲法が認める自衛の範囲に含まれ専守防衛の考えから逸脱せず、可能だとする考え方を示してきた。日米安全保障体制のもとでは一貫してアメリカが「矛」、日本が「盾」の役割を担い、日本として、相手の基地の攻撃を目的とした装備を持つことは考えていないと繰り返し説明してきた。こうした中で、新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備断念をきっかけに、敵基地反撃能力の議論が始まった。

【前提条件】
「反撃能力」の対象範囲はミサイル基地に限定せず、指揮統制機能(軍司令部、更には政府関係機関)
なども含むとしている。

私は、国家安全保障戦略に敵基地攻撃能力の保有を含むことに反対の立場で立論するので、みなさんは「保有すべきである」という賛成の立場から議論してください。
Q犠牲者が出る。現時点では状況がよくない 
A北朝鮮の技術は実際そこまで高くない。そこまで日本を攻撃しようと思っていない。
Q北朝鮮からのミサイルが頻繫に飛んでくる。北朝鮮だけではなく、中国なども飛行機の機能を奪うなどのためにもやっている。 
A確かに、日本に脅威である。国際社会が法律を違反しているとみなされて、攻撃した国を孤立しようとする。
意見・論点
1.憲法の恒久平和主義の原理を損ね、日本の平和国家としてのありようを根本から変容させてしまう危険性がある。
→敵基地攻撃とは先制攻撃であり、攻撃的兵器の保有は自衛のための最小限度の範囲を超えている。
「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し」、戦争及び武力による威嚇又は武力の行使を永久に放棄するとし、さらに第2項で、「陸海空軍その他の戦力」を保持せず、交戦権を否認することを定めている。9条の、世界で初めて軍事力を排した徹底した恒久平和主義は、平和への指針として世界に誇りうる先駆
的意義を有し、現実の社会や政治との深刻な緊張関係を強いられながらも、平和主義の基本原理を確保するための現実的な機能を果たしている。日本では専守防衛という概念は相手が自国の領土に侵入したときに反撃を行うものだと限定的に捉えられているが、国際的には『前方での抑止(先行の攻撃)』も含まれるため、相手国は日本が攻撃する意思と能力があるとみなし、軍拡につながる可能性がある。つまり防御と攻撃の境目が曖昧になるだろう。
Q先制攻撃という表現はちょっと違うのでは?武力攻撃を確認してからをそれを排除するためにする攻撃である。先制攻撃ではないのでは?
A着手の認定が難しい。相手から攻撃だと認定されたら戦争につながる可能性高い。

Qすでに敵基地を攻撃できるものは装備されているのでは(敵基地攻撃が可能では)?そもそもアメリカの許可が必要では?
Aその攻撃設備はミサイルが飛んできたときにそれを打ち落とすためのものである。
 
2.相手領域内で打撃力を行使するために新たな装備を要するため、大きなコストを要し国民の負担が大きくなっている。
→防衛費がGDP比2%に決定し、2023年度からの5年間で総額43兆円にまで増やした。このGDP比2%というのは、NATOに匹敵し国防予算は米国、中国に次ぐ世界第3位になる。少子高齢化問題など多くの課題を抱えている中で、「こども未来戦略」によって児童手当の拡充などで国民の負担は大きくなっている。しかしここまで増やす必要があるのか?少子高齢化対策や経済政策を優先し財源をまわすべきである。これは自衛の範疇を超える国防予算である。
Q北朝鮮の技術はどんどん良くなっている。中国も軍事設備を増やしている。ロシア問題もあり。日本の周りが緊迫化している。
A日本は軍事能力をすでに保持している。憲法9条に反する行為である。世界的に強くならなくても対策できるのでは。

Qスイスは中立的な対策を取りながらほかの問題にも対策できるが、日本は周りの雰囲気が緊迫である。そのため、反撃能力は必要である。
A北朝鮮が攻撃したとしても日本に対しての攻撃ではないと言ってしまえば国際問題になる可能性ある。

Q攻撃能力は持っているが、現在は法律的に認めていない状況。認めるだけでいいのでは。軍事設備を増やす必要はない。そのため、予算は関係ない。日本の軍事技術はアメリカのものを使っているため優秀。
A戦力を持ってないと抑止力につながらないのでは。法律的に認めるだけで意味ある?

Q自衛隊の人員が不足している。防衛費の増額の理由としては人員が不足だから(少子高齢化などの原因)。ミサイルのためではない。攻撃能力を持っているということを見せるためである。
A

3.アメリカなど同盟国の戦闘に日本が巻き込まれるリスクが高まる。
→反撃能力の行使が想定されるのは、日本が攻撃されたときだけではなく同盟国アメリカなどへの武力攻撃が発生し、日本の存立が脅かされる場面、「存立危機事態」でも行使が可能になる。つまり、日米安全保障のアメリカが「矛」、日本が「盾」という役割分担が変容し、日本も「矛」としての役割を担う可能性がある。アメリカの戦闘に日本が巻き込まれるリスクが高まり、国民の命に関わる状況に陥る可能性がある。
Qミサイル防衛のための対策ができていないのが課題、それは日米の役割である。ミサイル戦に備えた法整備。
A戦争になるのでは?戦争はしないという憲法があるが、戦争になったら矛盾になるのでは

4.戦争に発展する可能性が高くなる。
「相手国が武力行使に着手した」と見なして日本が攻撃に打って出れば、相手国は「日本が攻めてきた」と反発して自衛権の発動を宣言し、戦争に発展する恐れがある。また、政府が示す「反撃能力」は、日本への攻撃着手の判断が現実的に困難であり、先制攻撃になりうる。これは、国際法を破る行為にも繋がる。
予想される反論・再反論
1.敵基地攻撃能力は抑止力になる。
→首相の答弁によると「これ以上、撃たせないために発射拠点などを反撃する」と説明している。また、「相手の1発目を事前に察知して、攻撃を阻止するのは難しい」とも言及しており、これは“1発目を撃たれるのはやむを得ない”ともとれる発言だ。そのため、1発目のミサイル攻撃を許す姿勢であり抑止力に繋がらない。ミサイルの撃ち合いになったときに、どちらが最後まで耐え抜くことができるか、というのが抑止の決め手になってくるのではないか?
また、反撃することで相手の攻撃をエスカレートさせる可能性もある。

2.国際情勢が変化している状況下で日本は平和国家としての役割を果たせていない。
→大国ながら軍事力に依存せず、平和的な方法に徹して海外への経済的・社会的支援を続けてきた日本は、世界の平和構築に大いに貢献していている。また、日本の軍事行動を手段としない平和構築のやり方は、他国からの信頼度に繋がり、中立を貫く日本だからこそ和平交渉の役割として大きく貢献しうる。
Q現状、日本の安全保障はアメリカの核の傘によって保たれており、攻撃能力を入れたとしても、今後も、武力で日本を守ることは変わらない。
A国際社会的には、戦争するという姿勢に見えるのでは?。国際社会的の認識が悪くなる。今までの日本のイメージが変わる。


参考文献・URL
NHK 政治マガジン「イージス・アショア配備停止 極秘決定はなぜ?」https://www.nhk.or.jp/politics/articles/feature/40251.html
日テレNews「【解説】防衛力強化の柱「反撃能力」…日本を守る“抑止力”となるのか 岸田首相が言及」
https://news.ntv.co.jp/category/politics/84ab1fd35f92472ebb07cb0a9571a5f5〉
NHKクローズアップ現代「“反撃能力”の波紋~安保政策の大転換・浜田防衛相に問う~」
https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4779/〉
東京新聞「先制攻撃と敵基地攻撃の違いは? 混同される恐れ拭えず」〈https://www.tokyo-np.co.jp/article/41552〉
NHK 政治マガジン「【詳しく】通常国会召集 防衛費増額「反撃能力」各党の主張は」〈https://www.nhk.or.jp/politics/articles/statement/94761.html〉
日テレNews「攻撃抑止はできるのか?「反撃能力」専門家も意見分かれる」
https://news.ntv.co.jp/category/politics/ec37f96cfb0f4a2ab6a740ae69abee6b〉
読売新聞「平和構築のために日本が果たしうる役割とは」〈https://yab.yomiuri.co.jp/adv/sophia/opinion/opinion_05.php〉
田中 佐代子「敵基地攻撃能力と国際法上の自衛権」国際法学会エキスパート・コメントNo.2021-2

【先生からのコメント】
攻撃能力に対して発言するのはなかなか難しい。日米安保理がある。日本にアメリカの基地があるため、日本を守ることもできる。過去のことで日本の政府の信頼が低くなっている(国内外)。
Q憲法の改正に至らない一番の理由は?。
A国民が憲法改正をそこまで求めていない。


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