人によることの辛さ①

感じている
①本筋だけをまとめたもの
②補足 溢れかえる問題点


始業15分前に携帯の番号から電話
この時点で電話主と用件に察しがつく。
電話主は社員さんで、「部長いますか?」
部長に代わる 部長も察した顔で電話に出て、
「ああ、はい分かりました」と言って切る。
すぐに部長から社内チャット
「Aさん発熱のためお休みです。」

体感月に1回はあるこれで、
ずっとジワジワしんどい思いをしている話



休まない人からの目線

まず まず先に嫌な話からするので
嫌な気持ちになりそうな時は
すぐに閉じてください

部署に2人ほど、毎月〜隔月に一度のペースで
発熱/体調不良で休む人がいる(以後山田さん)。
勿論仮病じゃないのは分かっているが

電話を受ける度に
「またか」という思いがうかぶ。

本当に、そんなに責めるニュアンスはなく

「ああ、また体調不良で休みですね。」

これだけ これがずっと つらい

あ〜〜〜この辺文字にしたら本当にガチクズだから嫌だけど後の話のために必要だから書こう

まず、山田さんの休みで周りに
デカめの負担がかかっている。
期日のある業務が他の人に回る/
仕事の循環が遅れる などが発生している
当たり前のこと

そんなことは多分本人も分かっているけど、
それでも休みの連絡は来る

多分本当にしんどい結果の休みだし、
これは後述するが
「頑張れば働けるけどしんどい」時に
絶対働かなきゃいけない世界はおかしい

けど、

それはそれとして
山田さんが休むと他の人はしんどい。

だから今私達は、
山田さんの体調不良を心配する環境にない。

「よくあることで、私達に負担がかかること」

山田さんの体調不良はそんな扱いになっている


私個人の感想

それに、頻度が高いから
私の中で「ほんまか?」という思いも
じわじわと広がっている

これは実に良くない

本当に休まなきゃいけないほどの辛さなのかな
休むハードル下がってないかな、この人

最低である

最低であるけど否応なく浮かぶ(本当かな?)を
打ち消す根拠もまた無いのだ


休む人からの目線

「しんどさ」などという
至極主観的なパラメーターを
他人がはかることはできない

だから休む基準というのは
「本人が休むべきと思ったしんどさ」
が正解であって山田さんに非は存在しない

周りに迷惑がかかる、信用が落ちる、
給料が下がる、評価が下がる、
そんなことは承知の上でしんどいから
会社に連絡を入れる

多分そうなのだ

そんなことは分かっているのに、
山田さんの休みに対しての感想は
「またか」「本当に?」であり、非常に嫌


体が弱い人

体が弱い人がいることは知っている
知識ではなく、体感として知っている

はずなんだけどな

低気圧で立てなくなる
生理が来ると口も開けなくなる
喘息で薬を持ち歩く

メジャーだけど色んな人が身の回りにいて
かなりの頻度で学校/部活を休んでいた

だから色んな理由で人間が体調を崩し
動けなることは知っている はず


体が強い女

ただ、私は体が強い。
そしてそれ以上に精神がとても強い。

熱があっても声が出なくてもお腹が痛くても
頭が痛くて視界がぼやけていても
ほぼ寝れなくて吐きそうでも

私は会社に行く

それは良いことでも悪いことでもなく
シンプルに私には
「仕事を休むべき体調不良の閾値」
が存在していない

立てないとか嘔吐が止まらないとか
仕事にならない程の異常事態にならないと
多分休まないんだろうと思う

これが非常に山田さんへの理解を阻害している

私にとっては
体調不良を圧して働くことより
体調不良を伝えて休むことのほうが
圧倒的にハードルが高い

だから主観として、
体調不良で休む連絡
=この上なく激烈な体調不良に苛まれている
のイメージがあり、結果それが

「毎月そんな激烈に体調って崩すか?」

という疑念に繋がることになる


問題点はどこにあるのか

ひとつはクオリア共有ができないことである

クオリアは「感じ方」と思ってくれればいいのだが、人が何をどう感じるか、これは何をしても伝えることはできない

だから私には
山田さんのつらさも休むことへの捉え方も
分からない

本当につらくて罪悪感と自己嫌悪に
押しつぶされながら仕方なく休んでいる、から
ちょっとしんどいし
他の人が何とかしてくれるから休んじゃう
までのグラデーションの中で
山田さんがどこにいるのか分からない

そこに私の悪い性質「無い悪意を作り出す」が
反応して山田さんを悪者にする思考が生まれる


ふたつめは会社と個人の相性の悪さである

毎月休む、と言ったが
山田さんの休みは出勤日の1/10にも満たない

1人の人間の10%で悪影響が出る程度の
人員配置だから
山田さんの休みが迷惑になるのだ

もちろん個人目線の理想で言えば
突発的な休みで何も悪く思われない社会がいい

そしてもちろんこれは完全に無理である
個人の理想と会社の理想は絶対に一致しない
個人にとってのコストは労働で、
会社にとってのコストは賃金だ
一致するわけがない

山田さんがいくら休んでもいいような人員配置にするくらいなら、山田さんを辞めさせて休まない人間を雇えばいい。

会社の存在理由は「利益の追求」だから
個人にとって優しい存在じゃないのは当然で
会社が悪いと言うのはまた難しいことである

少し昔に戻ればもっと休めない社会なんか
ザラにあっただろう
実際山田さんは当日朝の連絡で休めていて、
それは会社側の努力によるものである


みっつめは信頼がないことである
②で書くが山田さんはあまり好かれていない

私が「ほんまか?」と思うのは
山田さんが自分の損益に敏感な人間で、
また他人に迷惑をかけて落ち込んでいるのを
見たことがないからでもある
どちらかというと「私ばっかり」というタイプ
だと 私が勝手に思っている だけ 最低

まあ、だから
山田さんが休みたいから休んじゃう、を
しない人間であると、あまりにも言いきれない

そしてこれはどうやら、
この部署全員の共通認識であるらしい

体調不良なら仕方ないよ〜!という
(休んだ本人が救われるのに必要な程度に)
大袈裟な許しを
山田さんに向けようという人がここには居ない
多分

しかし部署の人間は殆ど全員すごくいい人で
「おい仮病だろズルすんなよ」
という人間もまた居ない

別に悪意をもって拒絶するわけでもなく、
大仰に許容する訳でもない

それで「ああ、また体調不良で休みですね」
なのだ

許しもなければ怒りもない、
少しああ、と思う程度であとは無視

これが一番きつい問題点で、
そしてどうしようもない事実である


八方塞がり

結論を見失った

そんなポンポン簡単に休むなよ

周りの人に悪いと思う気持ちありますか

体調不良者にそんな心狭いこと言うなよ

体調不良に心配が付随しない社会きつい

じゃあしんどくても働く人は損するだけなのか

休みを直接責めない周りの態度は十分寛大だろ

主観の中の、色んな立場の色んな意見が
浮かんでは消える

山田さんの休みを否定したくない
休まない周りの人の努力を良しとしたい
会社に一方的な悪を押し付けたくない

多分これを書いたからといって
今後山田さんの体調不良を
完全に受容できるようになる訳ではない

ほんまか?とは思い続けるし
しんどい中頑張ってるんだろうなとも思うし
フォローする社員可哀想だなとも思う


どこを直すとか、そういう話じゃないんだ多分

人が働くというしんどさをシェアしながら
組織を回す中で、
体調不良という他人に伝えられない
個人のしんどさが発生した時に
働くしんどさが他に回る

その時に他は個人のしんどさが分からず
自分のしんどさが増えるので悪感情が発生する
当たり前のこと


できるだけ態度に出さないようにしようと思う
出したこと多分ないけど
本人に対して怒ってるとかではなく
ままならぬ状況つらい
と思っているだけなので

②では会社等で発生する
様々な小すれちがいを
山田さんをモデルに書こうと思う

ずっと言っている
「迷惑をかけておきながら楽をするな」
が私を痛めつけている話になる
と思う多分

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?