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【ミニ四駆の火花対策】

【ミニ四駆のノイズ対策】先日、近所のメガドンキホーテでうっかりミニ四駆を買ってしまいました。コースが無いので走らせるわけではありませんが、モーターを回して遊んでいます。無負荷時の回転数が、毎分4万回転というハイパワーモーターを取り付けてみました。なお、回転が高速なので、軸受けには工業用の精密ベアリングを取り付けています。

電池を入れてスイッチをONにすると、爆音を出して、もの凄いスピードでタイヤが回転します。テスターではかると、電流が5~6アンペアも流れています。そのせいで、しばらく回すと、カーボンの『かす』とグリスが燃える匂いがします。モーターも熱くなっています。モーター内の整流子とカーボンブラシの間で火花が飛んでいるせいです。またよく見ますと、スイッチの接点でも小さな火花が見えます。

小さな火花が出ても安全上はとくに問題はありません。しかし、火花と熱によってモーターやスイッチが徐々に劣化します。ノイズも出ますし、速度が遅くなる。火花を防止するためにはいろいろ方法がありますが、ノイズ除去専用の特殊部品を取り付ける空きスペースがありません。とくに最近のミニ四駆はかなり改良されており、モーターの端子自体が外からは見えない構造になっています。部品を取り付ける場所がない。ここでは、小さなコンデンサを取り付けるというシンプルな方法にしました。

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【写真1・2】モーターの回転軸(ローター)内にはコイルがあり、外部から電流を流すと、コイルが電磁石になってモーターが回転します。ローターに電流を流すためにカーボンブラシが使われており、そこでコイルで発生した逆起電力がショートして、火花が発生します。モーターのプラスとマイナスの電極間に並列にコンデンサを取り付けますと、コンデンサが火花の元になる電圧を吸収し、火花の発生を防止します。それによりモーターの劣化や発熱を低減できます。モーターの電極の隙間に1μF(マイクロファラド)の積層セラミックコンデンサを取り付けました。写真では青い四角の薄っぺらの部品です。これでモーターからの異臭はなくなりました。

【写真3・4】スイッチの構造がシンプルなので、電極間の接触が甘くて、接点に小さな火花が見えます。これを放置しますと、接点の金属表面に酸化膜(さび)ができて、接触不良になり、速度が低下します。これも接点の両極に並列にコンデンサを入れれば火花を防止できます。47μFのタンタル電解コンデンサを取り付けました。写真では橙色の豆粒です。空間が狭くて半田付けが大変でしたが、これで、火花の発生はなくなりました。

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自宅にはコースがありませんので、実際に走らせることはできません。それに、コースアウト防止のためのいろいろ工夫をしないと、このままではコースからすぐに飛び出してしまうはずです。モーターを回して、高速回転の爆音を聞いています。たぶん通常の方には『うるさい騒音』に過ぎないのでしょうが、小生にはなぜか心地よい響きに聞こえます。これを聞いていると、爆音の騒音のなかに静寂が感じられる。落ち着くわー。