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すききらい

こんにちは。


日本は梅雨だそうですね。
湿度が高いと色々な面で疲弊しますから、
体調には気をつけてお過ごし下さい。




今日は ”すききらい” について。




普段、ツイッターを見て頂いてる方は分かると思いますが、
僕は ”すききらい” がハッキリしてます。笑



以前、こんな事がありました。



コートで名を馳せる某ブランド。
デザイナーの意見は絶対、という封建的な体質のある会社です。
そこから移籍して来たチーフデザイナーとの初めてのフィッティング。
出来上がったサンプルに満足げな彼が、僕に聞きました。




”TSは、この服好き?😊”
 ”いやー、僕の好みじゃないなぁ(真顔)”





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”好意的な意見が来る” と思っていた彼は、驚きのあまり青ざめる始末。
同僚からは、"チーフデザイナーを苛めたwww" と揶揄される始末。笑



”少なからず誤解があるな” と感じたので、
後日、打ち合わせの際に話を切り出しました。



”この前フィッティングした服の事だけど、
  デザインの方向性は理解してるつもりだし、
  サンプルの出来も良いと思ってるよ。
  ただ、あの服を好きじゃない事は僕個人の好みでしかなくて、
  仕事とは何の関係もない話なんだよ。”
 


結果、彼は僕の言わんとする事を理解してくれただけでなく、
忌憚なく意見を言う、という点で信頼してくれるようになりました。
同じ年齢だったのもあったのか、彼とは妙にウマが合い、
ショー用の服でも一任してくれるほどに。


何度かのフィッティングの後に ”これ好きだなぁ” と初めて伝えた時の事を今でも思い出します。
褒められた子供のような、とても無邪気で素敵な笑顔でした。


自分が好きではないデザインでも、
その意図を汲んだ上で、素敵な洋服に仕上げるのがプロのパタンナー。
僕はそう考えています。



”すききらい”はただの好みでしかなく、それ以上でもそれ以下でもない。
”品質”とも関係なければ、優劣もない。




みなさんは、すききらい、”ハッキリ”してますか?



TS








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