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放課後ギター倶楽部#2 ピッキングの表情って?


ピッキングニュアンスの練習

 #1に続き、今回は基礎練の第2回。#1では、正確に音を出すための練習として、少し変わったクロマチックを紹介しました。
 今回は、#1が出来るようになったことを前提に(=余計な音を鳴らすことなく正確に音が出せるようになったことを前提に)、音色に表情をつける練習、ピッキングニュアンスの練習を紹介します。


ピッキングの重要性

 様々な意見があるとは思いますが、僕個人としては、ピッキングはギターの音作りの要だと思っています。もちろん、アンプやエフェクター、シールドなどによっても音は変わりますが、そもそもギターという楽器は手で弾くものなので、直接音を鳴らす部分であるピッキングが重要なのは言うまでもないことと思います。

 ピッキングにも多くのテクニックがあります。オルタネイトだとかスウィープだとかハイブリッドピッキングだとか。。。もちろん、それぞれ重要ですが、それはダウンピッキングやアップピッキング(以下、「普通のピッキング」と呼びます)がきちんと出来るようになってからの話です。普通のピッキングが出来ないのにオルタネイトやらの練習をしてもあまり意味がありません。ピッキングとは音色に表情をつける手段であって、単に音を出すためだけの行為ではないからです。

 そのため今回は、敢えて普通のピッキングに焦点を当てた練習を紹介します。今回の練習は、次のような方に効果的です。

・演奏が単調だと言われる
・ピッキングに力が入って音が硬くなる
・オーヴァードライブとクランチをエフェクターで切り替えている

 一般的に、強くピッキングするほど音色にハリが出てブライトになり、ピッキングが弱いほど音に丸みが出てこもった印象になります。今回紹介するのは、この特徴を利用した練習法です。


 ポイントは、練習の意図に応じてアンプやギターの設定を変えることです。

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強いピッキングの練習

 必ずアンプに繋いで練習してください。それが難しい場合はヘッドフォンでも構いません。生音ではピッキングの強弱による音色の違いがほとんどわからないので効果が半減してしまいます。

 その際、、、

 アンプはクリーンセッティングで、ギターのピックアップはフロントを選択してください。シングルコイルのギターが望ましいです(ハムバッカーを使用する場合はピッキングの強さによっては歪んでしまう可能性がある為、ギター側のボリュームを少し落とすといいです)。

 フロントピックアップを使用すると音はこもりやすくなるため、その状態でハリのある綺麗なクリーントーンを鳴らせるように練習することが、強いピッキングの練習に繋がります。

 その状態で以下の譜例を見てください。

ジュンペイ_Practice_2-1_page-0001


こちらもクロマチックですが、

・1,2音目を強くピッキング、3、4音目を弱くピッキング
・1,3音目を強くピッキング、2、4音目を弱くピッキング
・1,4音目を強くピッキング、2、3音目を弱くピッキング

・2、3音目を強くピッキング、1、4音目を弱くピッキング
・2,4音目を強くピッキング、1、3音目を弱くピッキング

・3、4音目を強くピッキング、1、2音目を弱くピッキング・・・

というように何パターンか組み合わせて弾いてみてください。



弱いピッキングの練習

 続いては弱いピッキングの練習です。今度はアンプを歪ませてください。こちらはイヤフォンではなく、小さい音量でも構わないので可能な限りアンプでの練習を推奨します
 歪の量については標準的なアンプでゲイン(ドライブ)ツマミが9時~12時の間くらい(数値表記やマルチエフェクターを使う場合は30~50の間くらい)。ディストーションまでいかないオーヴァードライブくらいのイメージです。
 ピックアップはリア、ギター自体はハムバッカーが望ましいです。シングルコイルのギターを使う場合は、アンプの歪をやや多めにすると良いでしょう。

 ポイントは、弱くピッキングするときに音が暴れないように心がけることです。その違いを分かりやすくするために、敢えて音が暴れやすいセッティングにします。鳴らした音が歪んでいなければ十分に弱くピッキングできている証拠なので参考にしてみてください。

 この設定で、同じように以下の譜例に取り組んでみてください。

ジュンペイ_Practice_2-2_page-0001

 その際、同様に

・1,2音目を強くピッキング、3、4音目を弱くピッキング
・1,3音目を強くピッキング、2、4音目を弱くピッキング
・1,4音目を強くピッキング、2、3音目を弱くピッキング
・2、3音目を強くピッキング、1、4音目を弱くピッキング
・2,4音目を強くピッキング、1、3音目を弱くピッキング
・3、4音目を強くピッキング、1、2音目を弱くピッキング・・・

と、何パターンか組み合わせましょう。


ポイントは、

強いピッキング→こもりやすい設定でブライトに弾く
弱いピッキング→暴れやすい設定で大人しく弾く

ということなので、そのコツさえつかめれば、ここで紹介した譜例以外にも自分に合った練習法を見つけられるようになると思います!


最後までお読みいただきありがとうございました。

 1/14(木)はフリートークコラム、次週1/18(月)は運指の練習(フィンガリング)についてご紹介します。


ジュンペイ


おまけ
今回使用したtab譜のPDFファイルはこちら↓↓



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