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各位、酒に肉を入れて飲んだことはあるか(Day1)

どうも、ご機嫌麗しゅう。

これを読んでいる方々はこのご時世になってからというもの、お酒を飲む機会に変化はあっただろうか。

感染対策を徹底した上での飲み会に勤しむ者、全く気にせず居酒屋でワイワイ楽しい時間を過ごす者、家でひとりの時間を楽しみながら飲む者、アルコールを求めた挙句メチルアルコールを摂取し視力を失った者、様々な方がいるだろう。

そんな美味しいお酒を飲むにあたり、更にお酒のポテンシャルを引き上げてくれる食べ物たち。そう、それらはおつまみと呼ばれる。鶏の唐揚げ、ミックスナッツ、枝豆、人の不幸。これらはほんの一部の例に過ぎないが、おつまみとお酒はセットにすることでより幸福感を産む。
つまり、この2つは切っても切り離すことが出来ない関係にあるのだ。美味い飯には美味い酒。美味い酒には美味い飯。まさにコインの裏と表とも言っていい。

今回私が取り扱う内容は、新たなる境地への探究心によって覆される「表裏一体という概念」である。

ネグローニ。

1960年代イタリア。この地のレストランで食前酒として多くの人に愛飲されていたとされるカクテル。及び、そのカクテルの考案者の伯爵の名前でもある。
BARなどに足を運ぶ方はご存知のクラシックなカクテルだ。
主にジン、スイートベルモット(薬草系の酒)、カンパリ(薬草系ビターリキュール)を同じ割合で混ぜた苦味のあるカクテル。鮮やかながら透明感のある赤いカンパリはオレンジの風味だったり、ジンの華やかさとベルモットの香りの調和を楽しむことが出来る。カンパリの苦味が苦手だという方は多少抵抗があるかもしれないが、私はこのカクテルが好きだ。この苦味が食慾を唆る。たまらん。

度数が高いのでロックグラスでゆっくりと飲むのだ。
元々カンパリも嫌いだったけど今では料理酒の代わりに使うほど好きだ。さすがに嘘だ。



ベーコン。


言わずと知れた食肉加工品である。
目玉焼きやピザ、多くの料理に使われ、家で料理をする際、なんか足りねぇなって時に刻んで入れるとそれっぽくなるので、私は冷蔵庫にはかならずストックしてある。

ベーコンと言えば、ビジネスホテルの朝食バイキングで出される、フォークを刺すと床と平行になるほどのカリッカリのやつはこの世の何よりも美味い。ちなみにカナダのホテルで食べたベーコンはしょっぱすぎて塩漬けした厚紙みたいな味がした。


ある日私はTwitterにて、恐ろしい文字を発見することとなる。



#ベーコンネグローニ


???????????????????????????????????????


理解が追いつかない。
だが調べを進めてみると、どうやらネグローニに焼いたベーコンを入れて飲むらしい。


ネグローニに。


ベーコンを。


……。



Twitterのベーコンネグローニ経験者によると、


「クセになる」
「グロさとは裏腹に調和が生まれている」


等と好評のようだ。
ベーコンをネグローニに突っ込んだカクテルの写真が何枚も出てくる。
獣系ネグローニとも呼ばれていた。
なんとも恐ろしい。


だが、もっと恐ろしいのは、
私はこのカクテルに興味を抱いてしまったという点だ。

怖いもの見たさ、というものである。

このベーコンネグローニ。
出来る限り突き詰め、至極のベーコンネグローニを作ってみようではないか。
今回は試作をしていき、美味しいと思った要素をまとめていく。




・今回の条件


大前提として、カクテルには多少の味のばらつきがある。
主に作り手の体調、好み、気分、やる気、仕事の疲労によって変動する。

だが今回はベーコンがメインであるという考えを据えているため、ネグローニについてはあまりこだわり過ぎないことにする。まあ初めてだし。怖いし。怖いし。


まず、基本のネグローニの仕様だが、
今回は以下の材料とレシピで統一とする。

ジン(タンカレー) 20ml
スイートベルモット(ノイリープラット) 20ml
ビターリキュール(カンパリ) 20ml



続いて、ベーコン。
ベーコンは近所のスーパーで売っていたブロックベーコンをスライスして使用することにした。

ペラペラのベーコンだと存在感が薄れる気がするので、やたらでかいのを選択。余ったらムシャムシャ食べるし、飽きたら冷凍庫に入れておけば良いよね。


ガチマッチ新ルール:ガチベーコン
ネグローニにベーコンをつっこめ!


この握り心地の良い状態でまな板をペチペチして、飽きたらこのベーコンは3等分にし、
それぞれ油の多さで分けていく。


左の上から、脂身多め
脂身半々
脂身少なめ


まあ画像を見てもらえば分かるが、思ったよりも油が出てくる。こんなにベーコンってオイリーだったのか。というか、これをネグローニに突っ込むのか。まだ怖い。


早速だが、記念すべき1杯目の制作に掛かる。
まずは犠牲…ゲフンゲフン
ベースとなるネグローニを作る。

ネグローニ。綺麗な色してるだろ。
ウソみたいだろ。これから死ぬぜ、これ。


はい、できた。ネグローニは混ぜるだけなので、すぐ作れちゃうのがいい所ですね。
いや、この場合は変に好奇心唆られてしまうから、むしろ手が掛かって面倒くさくなる方が良いのか…?

次に戦犯…ゲフンゲフン
メインウェポンとなるベーコンを火にかける。
今回は初回なので、脂身と肉が半々の1番ベーシック感のある部位を選択。
とにかくカリカリになるまで焼くのが良いそうなので、弱火でじっくり表面がカリカリになるまで焼いていく。

朝食か?悪い夢か?


お待たせしました。
BGMはボン・ジョヴィのIt's My Lifeでお願い致します。


焼きあがった熱々カリカリベーコンを…





ネグローニにシュゥゥゥーーーーーッッ!!!!!!


迷うな!!油ごと全てぶち込め!!





超!!エキサイティン!!!


着弾


出来上がってしまいました。
誠に遺憾です。我が家の飲酒状況を顧み、専門家の意見を聴取した上で、検討の加速を行って参ります。


まず見た目ですが、インパクトが並々ならぬビジュアルになってしまいました。初期のギャグ路線からガチバスケに路線変更したスラムダンクとは逆に悪い方向に突き進みました。打ち切り決定です。
ネグローニに凝固した白い油が浮いています。
知らない人が見たらどう考えても異物混入を訴えるレベル。とにかく見た目がグロい。
初見のBARでネグローニ頼んでこれ出てきたらGoogleのクチコミにネタツイを毎日投稿する嫌がらせを実行すると思う。



まあでも、やっぱ、こういうのって味ですから。


結果だから。
結果だけだ。この世には結果だけが残る。
そして、過程や方法などはどうでも良いのだ。





それでは、いただきます!

……















Day2に続く。



結果:ただ油の浮いたネグローニとクニャクニャの厚紙




to be continued.

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