ロボコンは人材育成・チャンピオンシップ

(この記事は、2020/01/23 に公開された記事です)

昨年11月のETロボコン・チャンピオンシップ大会の様子 MONOist記事。
令和のETロボコンはベストタイム方式、「リミッター外し」で一発逆転も~ETロボコン2019チャンピオンシップ大会~
毎年取材詳報していただいている大塚さんによる。

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働き方改革はロボコンに影響しています。全社的な残業時間削減、直接仕事以外活動への全社理解度低下、時間使うことへの抵抗、等々。
(ラグビーにようにはいかないなー、なぜ?)

とはいえ、上位にいこうとすれば開発量、試験対応は増え、消費時間が増えていることは確か。社内での認知、理解、期待が低い中では活動の継続が難しくなります。そこで2019年のETロボコンでは参加者の開発負担を軽減することを目指して、・競技コースの単純化(L/Rコースを相似形に) ・片側コースのみがんばればよい(L/Rコース競技結果いずれかよいほう採用) ・プライマリークラスでのモデル審査の局所化 を行っています。

「リミッター外して」
私と江口さんにて大会当日の解説youtube番組をやってました、その中で競技を終えたばかりの参加者をつかまえてインタビューすることがあるんですが、記事内にある 「土浦れんこんさんチームR」(日立建機)「1回目の走行ではすでに2位以上が確定していたため、「リミッターを外した」走行にチャレンジ」というのはそのインタビューで出てきました。スピードを競う上で「正確に安全に」ロボットを走らせる必要があるため、最高速度や高難易度な技の性能は意図的に抑えてあることがあります。しかし、優勝するためには正確性と安全性を犠牲にして「リミッターを外した」仕様で望んだとのこと。結果は残念でしたが、その走りは素晴らしく、興奮モノでした。それで、思わずピットに戻る選手をつかまえてインタビューしてみたというわけ。
このリミッターを制御できていることがスゴイ!

ETロボコン参加、参加ご検討の方への 専用キット

ETロボコンはモデルと走行競技の両方で競います。システム、ソフトウェアのモデル開発手法を普及させようということで始まったんですね。で、モデルのほうがちょいと上になっていて、走行競技は1位、2位、3位なんですが、モデルはゴールドモデル賞、シルバーモデル賞のその上にエクセレントモデル賞があります。ボクシングでいうところの1位の上にチャンピオンね。

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参加チーム提出モデルの掲示
審査員から良い点要改善点コメントあり

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競技会翌日には、モデリングについて審査員と参加者によるワークショップが実施される。

「チャンピオンシップ」大会の名称も同様で、地区大会での優秀者が集まってチャンピオンシップを競うとしてあります。
地区大会は予選ではなく、チャンピオンシップは全国大会とはしていません。
人材育成を進めていく上で、現地現場でリアルに対応できることを重視して、各地区にて産学官連携でのコミュニティづくりを進め、そこでみなさんの協力にて地域での活動に取り組んでいます。
各地区で育った選手がチャンピオンシップに集い、競い合い、その結果を地域に持ち帰り翌年以降に活かす。ETロボコンは地域人材育成プロジェクトであります。

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準備中の競技審判団。
チャンピオンシップには50名近くのスタッフ、全国には300名を超える実行委員がいて、そのほとんどはボランティア。情熱が支えるETロボコン。

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