36年ぶりの校歌

(この記事は、2017/03/05 に公開された記事です)

3月は別れ旅立ちの季節。
福井県では県内高校の卒業生全員に「ふるさと会員証」を発行しました。福井のお店の割引があったり。
背景には若者の流出があります。福井の高校卒業者の半数は県外へ進学、就職します。そのうちふるさとに戻るUターンは2割を切っている状況。小中学校学力、体力で全国トップの福井の若者が外で働くことが多くなっています。「ふるさと納税」制度は、実はそうして地方から都市部へ出て働く人に、ふるさとへの思いを納税で表してもらおうと、西川一誠・福井県知事らが提唱して始まったもの。生活においての暮らしやすさ、働きやすさは全国トップクラス、世帯収入は東京よりも多い福井県。なのに若者は外に。

先般の中日新聞の取材記事でお話したように「若者が働きたいと思う」仕事、企業が不足しています。アフレルもまだまだたくさんの雇用というまでには至っていません。社会に大きく、長く貢献できる製品、サービスを継続的に生み出し「若者がこぞって働きたくなる」仕事、職場をつくりだしていきたいと思っています。それが、納税とさらなる社会貢献となって地方、地元がより愉快に暮らせるところとなることでしょう。


先日、娘の卒業式に参加しました。拙宅の子ども達の卒業式にでるのはこれが初めて。だいたい不在なことが多いんですが、今回は福井本社での打合せの間が1時間ちょっと空いて、部下が「行ってらしてはいかがでしょうか」と背中を押してくれたので行ってみることにしました。
式は半分ほど過ぎており、会場に入ろうにも体育館の大きな鉄の扉が。開けて大きな音でもしたらたいへんと外で聞いていることにしましたところ、しばらくして先生がいらしてそっと中に入れていただけました。送辞が終わり、答辞が続き、最後に校歌斉唱。

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(学校の中庭)

実は娘の学校は私が通った学校でもあります。吹奏楽部だった私は(ええ、音楽畑出身です)演奏することも多く、また私が在校時に創立周年記念で校歌と応援歌をレコード録音したこともあり、校歌をよく練習したわけです。石桁真礼生先生が作曲された格調と荘厳さを合わせ持った名曲です。
全部ソラで歌えました。途中、男子だけ女子だけが歌うところがあって、私の隣にいらした女性の先生と息があったように思えたり、荘厳に迎える最後のフレーズでは高校時代に指揮棒を振っていたことを思い出したりもました。

36年ぶりに、晴れの卒業式という本番で校歌を歌いきったことにちょっと感動しました。
途中で入れていただいた先生にお礼を申し上げ、先に来ていた妻とともに学校を後に。先生、部下、娘、妻と、感謝の一日でした。

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廊下に貼ってありました。

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