当て身って略称おかしくないか
格闘ゲーム界では技の中で
「その場で構えを取り、相手が攻撃または対応した技をその状態の相手に当てると攻撃を出す技」
のことをよく「当身」ないし「当て身」と呼ばれる。
最近だとストリートファイター6のキャラJPが珍しく投げも取れる当て身であり、投げを取ると結構なリターンが出るため怒る人がいる。
この「当身」だが、冷静に考えるとこの命名はおかしい。
当身とはその字の通り「相手の身」に打撃を「当てる」技のことであり、
断じて攻撃を受け止めたり跳ね返したり投げたりすることではない。
そう、逆なのである。
というわけで適当に調べてみた。
ちなみにスマブラなどではこの手の技は「カウンター技」ないし「カウンター」みたいな感じで呼ばれているイメージが有る。
こっちは間違いなく正しい概念で、今後も呼ばれていく可能性は高い。
人から「元はギースらしい」との話を伺えたので調べてみると、
餓狼シリーズのキャラであるギースには「当て身投げ」という技があった。
当て身投げはいわゆる「当身技」であり、
「コマンドを入力すると構えを取り、その状態で打撃技を受けると相手を捕らえて投げる」
という技だった。
つまり相手の「当身」を取って「投げ」る技だったのである。納得の名称。
ココからはほぼ推測だが、
今でこそ「当て身」という名前は人をうまいこと急所をひと当てして気絶させたりすることみたいな概念が浸透しているが、当時はその概念があまりなくみんな「当て身」ってなんだ?
という感じになっていたと思われる。
そこから文章を書くときに「当て身」と略したからそれで完全に浸透したものと思われる。
実際当時のゲーメストの記事などではそう略して表記されていたらしい。
というわけで当て身で呼ばれる理由はだいたいわかった。
結構世間で逆の意で浸透してしまった言葉はあり、有名な言葉でいうと
「失笑」「御の字」「やぶさかではない」
などがある。
格ゲー用語だと今少し懸念しているのが「アンチエアー」という言葉です。
言葉としてはanti airとの通り、空中技に対しての攻撃、つまり対空技のことであり、それが転じて空中技に対して無敵を持つ「アンチエアー属性」を持つ技に対して呼ばれます。
完全無敵な訳はなく、空中技に対してのみ無敵を持っているのが特徴で、
具体的に言うと最近のストリートファイターの昇龍拳や、DBFZのベジータのLクラッシャーニーキックなどだ。
非常にシンプルな概念ではあるのですが、最近タダの空中技に対してアンチエアーと呼んでいるのをちょくちょく聞きます。
話の流れでそう呼んでいるのはわかるし、名称としてはシンプルなので特に誤用のまま浸透しないとは思いますが、ぶっちゃけ当て身も文字見て考えたらわかるものが変に浸透して今に至るので、10年後くらいには空中技のことをアンチエアーとか略してアンチとか呼んでる日がくるのかもしれません。
他になんか格ゲーでよくわからないまま使われている言葉とかあるかな
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