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肝硬変患者に勧めてはいけない食事は

Vibrio vulnificus(ビブリオ・バルニフィカス)と聞いたことはあるだろうか?
本邦での報告例は多くはないが、基礎疾患に肝硬変(糖尿病も多いが)をもっている人に罹患しやすく、死亡率が約70%前後と高く、しかも急激に状態が悪化し、約半数は2,3日以内に死亡するというおそろしい感染症である。

夏場にVibrio vulnificusの感染することが原因といわれており、それの感染機序として夏場の魚介類の生食や海水にはいる(特に、創傷があるとき)ことがリスク因子としていわれている。

症状:突然の発熱、悪寒、感染部位の疼痛
   皮膚症状(発赤、腫脹、紫斑、水疱、壊死斑、蜂窩織炎)

上記症状後に敗血症性ショックに進行していき、大多数は死亡するという恐ろしい感染症である。

【診断と治療】
上記症状を疑ったら、すぐにテトラサイクリンや第三世代セファロスポリン系抗生剤の投与が必要となる。
救命するためには感染範囲または壊死組織の広範囲なデブリードマンも必要となる。※診断よりも治療!

診断は血液培養や壊死組織からの培養結果で確定診断となるが、基本的には診断よりも治療を優先すべき疾患である。

頻度は低いが感染すると致死的な疾患であり、
肝硬変患者さんには感染症は非常にリスクが高いことから、
以下を頭にいれておくべきだろう。

肝硬変患者さんには生食は控えるように指導すべきである!


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