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臨床研修病院 マッチング、見学対策

医学部6年生は8月上旬に登録締め切りとなり、臨床研修病院の試験が8月中に行われることが大半です。
現在の5年生はまだ先と思われるかもしれませんが、病院見学(アピール)できるのは今年の夏が最後の機会になるかもしれません。
※コロナの第2波の影響で、今年の夏は見学受け入れをしていない場合もあります。特に、大都市(東京と大阪)では、コロナの新規感染者が増加している状況から、受け入れ予定の変更も考えられます。

今年の夏に病院見学できる機会があれば、是非参加してほしいと思います。
そして、病院を見学したらまずどこを見るべきかを私見を述べさせて頂きます。

1.臨床研修医、見学する科の先生

 これは当たり前と思うかもしれませんが、これが最も重要であり、これだけでいいと思うぐらいです。
-人は環境に染まる 甘められる環境だととことん甘える-
たとえ優秀でなくても、優秀なグループにいればそのグループのレベルにあってくきます。その逆もしかりです。モチベーションの高い先生が多いかどうかをよく観察するのです!
電子カルテの前でずっと座っていたり、医局で雑談ばかりしている科、病院もあります。そのような病院(科)に行けば、自分も数年後にはそのような先生達になっている可能性が高いです。
(大学でも教授が活動的でやるきのある科は、所属している先生もそのような傾向が強いです)
私のオススメは、PHSが鳴り響き、病院内を走り回っている研修病院を勧めます。
知識×経験=スキル
であり、初期研修はこの経験を最大化することに努めるべきだと思います。
※この臨床研修システムでは、給料はほとんど変わらない状況です。

2.選択したい科の若手医師の経験値は?

自分の専門科が決まっていたら、若手医師がどこまで任せられているかをみてください。
・外来担当
 外来の診察室は有限です。若手医師でも外来を任せられている場合は、その病院内での需要に見合った活躍の場が与えられていると考えてください。
※医師数が多い場合、外来のコマ数が与えられていない。病棟だけをみている医師がいることを意味します。外来で患者さんの診療をすることで知識がアップデートしていきます。外来もできるだけ早い段階にもつことが重要です。
・手技、処置
 手技系のある科は、手技は基本的に症例数に比例して技術も向上すると考えたほうがいいと思います。ここでも3年目、4年目の先生らがどこまでの手技を任せられているかをよくみてください。

最後にブランド病院に行くことが、卒業大学のように重要と考えている学生は多いですが、医師の場合はどこの臨床研修病院で研修したかは医師人生においてあまり重要視されません。
・大学病院ではどれだけ知識を生産(論文)し、その領域でインパクトのある仕事をしたかが重要視されます。
・市中病院では手技がうまい、患者さんからの評判がよい(患者さんを多く集めることができる)、論文生産(医局人事の場合は、部長人事はこれで決まる)などです。あとは、個人的なつながりも重要だと思います。

3.見学できないときは、アピールする!

希望の研修病院は決まっているが、コロナの影響で見学ができない場合はありえます。その場合でも、希望する研修病院と何らかのコンタクトをとっておくことは有用です。
なぜなら、病院の研修医採用時に必ず聞かれる質問として、
”なぜ、この病院を希望しましたか?”
があります。
そのときに、5年生から自分の臨床研修をしたい意志とともに病院とコンタクトをとっていたという事実は、その理由を証明する行為になります。

コンタクトをとる相手も、病院の事務局よりも採用決定権のある医師に連絡することが重要になります。
①知り合いの医師がいる場合は、その関係性を使ってコンタクトをとる。
②知り合いの医師がいない場合は、病院のホームページで見学したい科の部長または病院の臨床研修を統括している医師に連絡する。
責任者と連絡がとれたら、見学希望を伝えますが、それが不可能なら、何でも質問をするだけでも相手の印象に残ります。
そうすれば、人気病院の場合は他の希望者との差別化に有効です!

※病院ホームページの医師紹介のページにメールアドレスが記載されている場合はそのメールアドレスに連絡してください。
メールアドレスが分からない場合は、Facebookで連携するなど、連絡する手段は今の時代は探させば何かしらあります。

初期研修のときに参考になる書籍を挙げさせて頂きますので、
参考にして頂ければ幸いです。







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