rudaod_2022


rudaod(短歌や俳句)作品まとめです。

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haiku 202210

秋の声 眠れども夜は明けない_ILI

秋、【消えろ、消えろ、束の間の灯火!】_luca

なまむぎなまごめなまたまごちゃんだよ_er(a)

酩酊、三時
ヘッドホン、水、鏡。_marie

言うて未だ期待しすぎる唐紅_lia

君はもう、君はもう友達じゃない_ashlica

秋雨 幾度降っても 紫黄は帰らぬ_myia

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tanka202211(120)

禁じているというのに未だ、
どこかで死ねると信じている.

自己卑下と救いを求める祈りが
ひとつになった歌が聞こえる

「俺の名は混沌(カオス)
闇の世界からこの現実(リアル)を
崩壊させるt

《実行せよ》
《実行せよ》と
手を引かれて
振り返ると僕はもう居ない

最深淵に堕ちることと満たされることの違いを
未だ識らない

孤独が声を凍らせるなら
私は歌をいつまで歌えるのか

ドラム缶一個の劣等を孕んだ
自称多重人格患者

全部が全部仕方がない、全部が全部仕方がないじゃ済まない

【消えろ、消えろ、束の間の灯火!】
早く、早く僕を導いてくれ

違法かつ自堕落、惰性で廻る君の様なメリーゴーラウンド

✳︎

祈れ
祈れ
祈れ
祈れ
祈れ
祈れ
祈れ
どうか私のために

厭、厭
三位一体
人は何故
自分の生命に保険を掛ける

自己申告と受け取るものの差異
全てが仰ることと違う

感性を分割しきれない弱さ
痛みで眠れない夜もある

quel(a) vivist(a)-er(a)
31音の言葉を並べるということ

手を合わせるのは
身体のうちで平面を
其処にしか持たないから

倦怠感は夜、儘、安蛍光灯で光合成は出来ない

死んでいく様に力を抜いたなら
あとは夢へと落ちていくだけ

生きていたい、死んでゆきたい欲望を
カルト宗教に求めている

悲観せよ 時は金なり
或いは何の価値もなかった

✳︎

眠れないことを誰かのせいにして
眠ってしまいたいな、憂鬱

自己と理想像を貼り合わせるなら
完璧に演じれば良いのに

私にしか解らない夢を見ている
それを繋ぎ合わせて、虚言

でもそれは解放じゃない
生死、愛、ある意味ちゃんと縛られている

水面に阻まれた粘着面は機能しないと知っているのに

主客逆転
主演
舞台上でしか
貴方と同一に成れない

テープ
攻める
これはゲーム
知的レベル
ところで俺はセレブ
yeahチェケラ

左目を閉じる
心臓に近いから
或いは嘘を吐く側だから

頭を垂れよ
断頭台に血を
永遠の光を
探しに逝け

めちゃめちゃ半目の顔
睨んだ三面鏡
顔面迷子で死亡

✳︎

「また明日」
は嘘をはらんで
これは何の喜劇の台本ですか

君の声が私を貫く
心中してくれるわけでもないのに

321で絶頂に至る
此れはエゴそして君の望んだこと

喪失と
祈りが天に届くこと
どちらが幸福でしょう、木漏れ日

世界の隙間をまとって
死んでいく
ような妄想をする四時半

祝福をうけた気がした
木漏れ日にさらわれていく
残響と四季

切り札の様に温度を秘めている
いつでも君を傷つけられる

ライターで
造れる影で
救われたい
“消えろ、消えろ、束の間の灯火!”

花の散る旋律
空白だけが在る
簡単に生きて死ねばいい

戒めに
結んで開いて
左目を
塞ぐ理性など
無いも同然

✳︎

指先をつたう快楽
揺籠を壊せ名もなき花が散るまで

死ぬまでの猶予を与えられている
水に刺された花と同じで

永遠に文字数を数えられない
呪いにかかっている人間

欲情を孕ませるには不十分
mirror
私はまだ狂えない

眠れども夜は明けない
秋雨が幾度降っても
四季は返らぬ

望まれる通りの僕を作りましょう
不完全さえ無い不完全

最後に僕が見る世界まで示す
さて、虐刑とは現なりや?

今日も今日とて明日の日を憎悪する
不徳の先に手痛い来世

令和初死刑がお前これだけが
価値無い貴方の存在意義

大団円ここに来れり
《実行せよ》
堂々として落日の生

✳︎

祝福が行き着く前に悠久の逃避行から連れ出してくれ

新しい世界へ行こう鎮座する神の死骸を蹴って踏み越え

快楽の真ん中に座し終焉を待つ此処で起きた事は秘密

★感性が死んだ墓場の真ん中に立って生ぬるい風を浴びた

抜き取った秒針を君に挿したら同じ時間で生きられますか

0に戻る秒針を見る
左手はまだ円環に囚われたまま

dia-mara dia-cel eulu,
回る廻る 三位一体はどこへと向かう

コーヒーの苦味に慣れていくように
繊細な感性が死んでいく

傀儡と化し快楽に膝を折る
「神様、私だけを信じて」

永遠に繋がらなくちゃ遺伝子を書き換えるほどひとつになって

✳︎

演技的境界を識る
交代を変換と呼ぶ
罪の祭壇 ili

直感の奴隷となって
変われない君を想って潰えていくili

以来
有る生命を抱いて
息をする
狂った物差しが折れるまで ili

祈るための臓器に挿した花を裁つ
甘美な醜さは終焉へとili

目を開かなくて平気だ
今日限り
寝言は品位を損ねないから ili

自分さえ代用品の体内を
君も人も全て流れていく ili

血は君の生をうつしてロアロード
雨が止んでも約束はある

舞台には雨が降らない
君は未だ降りられていない
この悲劇から ili

自己陶酔
する夜に聴く電話など
壊れてしまえ
傘は要らない ili

金属の温度は所詮
手のひらのものでしかない
水に沈める。 ili

✳︎

微動だに
せず朦朧と
網膜を焦がされるまで
本能に沈む ili

目を閉じた時だけに居る君を描く
未だ終わらせる訳には行かない

泥沼の先は天国
歌でさえ私を殺す
その死生観ili

色彩は歌を紡いで飽和する
由来無き者を縛る足枷 ili

緩やかに重力に別れを告げる
最後の音は空に散り行きili

442Hzの恋は終われない
メトロノームは君の心臓 ili

無害、不十分な解は事後報告
私はそれを愛と呼ばない ili

この愛を永久保存する為に
最後の日常に浸っている ili

預言者は孤独だと知る
午後九時の悲鳴を聞いた
既知の惨劇 ili

私さえ全てではない
人格を縫い合わせても
僕になれない

✳︎

体内と世界を繋ぐ穴が針を
通じて空いてしまった様で

死は甘美
嘘をはらんだ音楽が
君を真に救うのだろう

導線の様に終りへ向かう歌
祈りは届かない三秒前

平行感は死んだ
固定観念を壊す微睡
孵化と継承 ili

液状の砦に明日を望む夜に
Mother
狂える才能は往く ili

上部だけの言葉の上で人は皆踊る
有刺鉄線に触れる。 ili

朝を夜を街を駆けるは君の夢
可視光線を望むヴァルバラ ili

嗜癖さえ許されるなら
逃避せよ
舞台を騙る処刑台から ili

重力は夜に強まり人生の影をうつして沈み地を這う ili

雷鳴の讃歌を聴いた奇の夜に
紛う情緒が締め付けるから ili

✳︎

可不可なく終焉に向かう点滅
孤独がまた、習慣になる ili

僕の望む世界の前に
君が朝を切り取る前に
飽い(し)てくれたら。 ili

過呼吸へ至る
性交と明滅
第八芸術のモノローグ ili

その倫理は間違っている
ささめく色
電気椅子にて微睡を仰ぐili

狂信者の縋るは虚像
我々は隠されている
壊死した光 ili

輪郭しか見えない君は
本当はもうここにはいないんだろう ash

平行感の無さを無重力と呼んで
この星から離れる妄想 ash

自我を分裂させてまで
君を守る必要はない
さよならの時 ash

来世という定義の変わる新宗教
その数字など過去の栄光 ili

この宇宙に漂う声のない僕は
かたちを持たぬ君の二次元 ili

✳︎

一度目を幾度も孕む
僕たちは
きっと何処かで出会っていた。 ili

君からは僕だけの死でも
僕からは 全ての星が消えてしまった ili

新時代の埋葬をする
君の歌を僕の宇宙に留め続ける ili

胎内に異なる星を抱くなら
儘 いつまでも狂っていたい ili

始まりのひとつの星は分たれて
僕は貴方で有れなくなった ili

酩酊、三時
ヘッドホン、水、鏡
試験管の中の惑星

君の居ない惑星を手に入れたから
これで聴覚をやっと塞げる

重力の導くままに膝を付き
頭を垂れよ夜が明くまで ili

十戒をひとつずつ破る (わる)
今日だけは創造主に抗って欲しい

祈りさえ神聖を欠く
物忌の歌は月夜に残響しないili

✳︎

クオリアを持たない君は
反射した月の光に飽和して逝く

殺された太陽を識る
僕たちが狂えない様
受けた呪い

憂鬱を月と比喩する君ならば
この灯でさえも夜になり得る ili

白昼夢を見るのは僕がまだ許されていないからなのである。era

どうして私は夢を見ないのですか。と訊いても誰も答えない。er

手があろうと足があろうと、わたしの持てる祈りは一つ。君も。er(a)

水、都にて凍てつく路を歩く
背後に迫る名も知らぬ城 ili

経口にて摂取するのは愛にあらず
君に、愛に、身体に、縛られる。 ili

まとわりつくもの全てを水と呼び
知能のないふりをする二時半 ili

亡くしもの程長く燃え
幻を留められない煙幕を観る ili

✳︎

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tanka202212

無機物の隙間はきっと異世界に繋がっている
風が導く ili

さようなら
等間隔に建ち並ぶ
大都会の地縛霊たちよ ill

そこそこに便利な駅のはずなのに
俺の最寄りは駅ビルがない

屋上で光合成をするのなら
きっとこの駅がいいんだろう

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