[記録]19××年12月20日

先日我らの研究所に入所したアルビノの少女について報告する。

[検閲済]から貰ったカルテのデータは以下のものである。
名前:[検閲済]
年齢:14年357日
性別:女性
現病歴:産まれつき心臓疾患を抱え、数回の手術を受けている。最近は、息切れや胸痛が頻繁に起こり、運動能力が低下している。
身長:138cm、体重:28kg、BMI:14.9
呼吸数が増加し、吸気困難を認める。胸部X線では、心拍が速く、拡大した心臓が見られる。心電図では不整脈が認められた。[検閲済]、[検閲済][検閲済][検閲済][検閲済]。
診断:大動脈縮窄症、肺動脈狭窄症、心不全、不整脈、[検閲済]、[検閲済]。

以降、この実験体を実験体ℵと呼ぶ。

注意事項:

  1. 身体活動制限を厳守すること。

  2. 突然の症状悪化や胸痛があった場合は、すぐに医療機関を受診すること。

  3. 呼吸器感染症など、心臓病を悪化させる可能性のある病気に罹患しないように、手洗いやマスクの着用などの予防策を実施すること。

現在、実験体ℵの意識は未だ確認できない。脳の活動は確認できているが、自ら呼吸できない状態である。現在は集中治療室にて人工呼吸器装着中。










お前も察しただろう。普通のカルテだったらこんなに検閲をいれないのだ。おそらくヤツらは我々にはまだ知らない技術を使って真実を隠しているのだろう。

実験体ℵ、いえ、[検閲済]には何かがある。人類には到底理解できないほど強い何かだ。その何かが解き放されたら…

とにかく[検閲済]の状態を安定させるのがベストだ。頼んだぞ。

[検閲済]教授




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