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「サービス」と「仕事」の間で 〜ラジオ番組のノベルティに思うこと〜

「納期が厳しいんだけど、何とか2週間で仕上げてくれないかなあ」
「ルールは『1ヶ月』なのですが?」
「次回はちゃんとやるから、今回だけ!」

会社で、学校で、家庭生活で。
これに近いやり取りはどこにでもあります。
いくつかの見解・区分はあるかと思いますが、私は、自身の仕事の特性から、この場合
仕上げる事自体は「仕事」、2週間で、は「サービス」と位置付けています。
それにしても、まあ、無理難題を言ってくる輩の多い事、この前なんかさあ…。
…仕事の愚痴はこのくらいにして。
あっ、やり取り自体には架空のものなので、念の為。

今回は、比較的私自身の趣味に付いて回る事の多い「ノベルティ」について、思う所を書いてみたいと思います。
ノベルティと一言で言っても、入手経路や種類は千差万別。
そこで、ここでの話題は、ラジオ番組から貰えるオリジナルステッカー、グッズ等のノベルティに絞らせて頂きますね。

そもそも、ラジオ番組でノベルティが貰えるのは、メール、公式ホームページ(メッセージフォーム、独自の掲示板等)、SNS、FAX、ハガキ・封書等において、何らかのメッセージを番組に送り、それが番組内で採用される場合、あるいは採否に関わらず抽選に当たった場合となります。
そして、比較的多いのは「メッセージが採用され、更に番組の琴線に触れた場合のみ、ノベルティが貰える」という形かと思います。
番組を放送する事を「仕事」と捉えるのであれば、ノベルティ送付は「サービス」だと私は位置付けています。
以下の文章は「サービス」という位置付けからの、私の見解である旨ご容赦ください。

メッセージが採用され、かつノベルティが貰えるのは、その番組を愛するリスナー冥利に尽きるというものです。
そのノベルティを手に入れたリスナーの中には、SNS等に写真を掲載し、番組のハッシュタグとともにパーソナリティやスタッフの皆様への感謝の気持ちを添える方もいます。
もしかしたら「サービス」に対して何かしらの気持ちを受け取り、「ありがとう」の気持ちを伝えたい、という事なのかもしれませんね。

しかし、ノベルティを手にしたリスナーの思いも千差万別が世の常。
SNS経由で私が目にしたのは、作成・配布されたばかりのノベルティが、フリマ・オークションサイトに掲載されている様子でした。
「その人の手に渡った以上、外野がどうこう言う権利は無い」と思った反面、「それにしても、送り主の番組、パーソナリティの気持ちはどうなんだろう?」と、気になり、少し調べてみました。
結果、ほんのわずかではあるもののカバーレターに「オークションサイト等への掲載はご遠慮ください」という意思表示がされているものや、控えめではあるものの、落胆や怒りが伝わってくるものもありました。

何が良くて何が悪いか、というのはなかなか難しいものがありますが、個人的には、
「相手が嫌がっている事は、ダメ」
なんだろうな、と思います。

「嫌だ」と思いながらのサービスは、いつか終わる。

誰かの厚意に基づいて行われるものは、その人が「嫌だ」と思った瞬間に規模が縮小され、そして、いつか無くなっていく気がしてなりません。
冒頭で記載した私の仕事の例では、納得できる理由が無い場合、そう何回も「2週間」では受けないと思います。
ちゃんと1ヶ月という「ルール」を守ってくださる方に申し訳無いですからね。

オークションサイトに掲載される方にも、何らかの考えはあるのだと思います。
そして、その考えが相容れない、と思うのであれば。

個人的には、自分の実力を付けていくしか無いのかな、と思います。
仕事なら「2週間君」が入り込めないように、1ヶ月の納期で満足してもらえるように、自分の仕事の質を高めること。
ラジオ投稿なら、オークションサイトに掲載されてしまう分まで、「相手の迷惑にならない範囲で」自分の所にノベルティが届くよう努力すること。

自分の力が及ばない所は多数あるものの、プラスの努力は、たとえものすごく時間がかかっても、自分の、あるいは自分の大切な人、物にかえってくるのではないでしょうか。

(私の仕事はともかく)「サービス」継続へのちゃんとした努力は、どこかで、何らかの形で伝わってくれる。

いや、伝わって暮れたらいいな、という思いを込めて。


…次回はもう少しやわらかい話題にするぞー!

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