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【デュエルマスターズ】「うーむ、勝ちそうじゃ」デュエマのルールを破壊せよ!じーさんノワールデッキの紹介

※この記事を公表するにあたり、関係者であるendoさん、ウィンターさん、デネブログのシルクさんから許可を頂きました。ありがとうございます。

24回目のnote投稿となります。R・マリモフです。

今回はデッキ紹介コーナー。本来デュエマには存在しないはずのルールを悪用(?)した、じーさんノワールデッキの紹介です。

実は2年ほど前からマリモフの仲間内ではず~と練り続けていて、CSにも何度か持ち込まれていたデッキなのですが、何故このタイミングでこの記事を公表したかというと、先日仲間内の一人であるendoさんがこのデッキでCSベスト8を達成し、それがデネブログさんの動画にも取り上げられてバズレンダされていたからです。


なので虎の威を借りる狐のような形ではあるのですが、いい機会なので開発に関わった身として今回のデッキが誕生するまでの経緯と、これにまつわる小話を書き留めておきたいと思います。


1.誕生の発端と経緯


☆登場人物紹介☆
マリモフ:デュエマのシールド戦記事を投稿してる人。今回のデッキを生んだ発端ではあるが、実はそれ以外そこまで深くかかわっていない。
ウィンター:変なデッキを作るのに定評のある人。最近はガチまとめや晴れる屋でライターとして活躍している。
endo:今回のデッキでCS入賞した人。CSに出るたび裁定が面倒くさいカードを使うので、ジャッジからよくキレられているらしい。


時は2021年12月24日、クリスマスイブなのに何の予定もないおっさんたち数名は、Discordのボイチャで駄弁っていた。

マリモフ「ノワールモナークを救いたい…

当時は王来編最終弾である終末王龍大戦(バラモルドの弾ですね)が発売された直後である。
その収録カードの一つに、スーパーレアでありながら「弱い」「使い道がない」と揶揄されがちであった、覇王ノワールモナークというカードをどうしても使いたいが故に出た発言であった。
このマリモフの発言を発端に、その場にいた3人でノワールモナークの使い道を考えることに。

マリモフ「一枚で自分の盾を全部消せるから、何かしらの使い道はあると思うんだけどなあ」
endo「確かに邪王門との相性は良いですね。鬼ヶ大王ジャオウガでおkなんですけど」
ウィンター「となると注目すべきは敗北回避効果か…待てよ?じーさんを使えば好きなタイミングで自軍を破壊できるんじゃね?

endo「自軍を破壊するだけなら、学校男みたいなカードで良くないすか?」
ウィンター「違うよ!じーさんとノワールなら、相手ターン中に破壊ができるかもなんだよ!」

つまり、こういうことである。
じーさんの効果は「自分がゲームに負けそうな時」に発動できるが、この「負けそうな時」というのは実は明確な定義やルールがなく、実質的には「ゲーム中の好きなタイミング」扱いなのである。(MTGでいう”インスタントタイミング”なのだが、デュエマにそんなものはない)

これを利用したグランドダイスとの無限ドローコンボは有名であるが、それの応用で相手ターン中にじーさんの効果を発動すれば、ノワールの敗北回避による破壊効果も発動できるのでは?という主張だ。

endo「なるほど。なら相手ターン中に破壊したいカードとなると…ザ・ストップとか?」

ウィンター「そんなカードあったなあ…。じーさん+ノワール+ストップ、この3体がいれば実質エクストラターンだ!
マリモフ「どうせなら、毎ターンエクストラターン取れるようにしたくないすか?盾にいったストップを、ガシャド髑髏で回収して出し直すとか…」

endo「いや、シールドゴーは盾から離れると墓地に行くんすよ。ループしたいなら、ジョイダム垓もいればいいんじゃないすかね」


…矢継ぎ早にカードが飛び出してきたが、つまりはこういうことである。

①場にモナーク、じーさん、ガシャド髑髏、ストップ、ジョイダム垓。マナに青黒の2枚を用意
②相手ターンのドロー直後にじーさんの効果起動。モナーク効果で敗北の代わりにストップとジョイダム垓を破壊。ストップ効果で自身が盾に行きターンスキップ
③自分ターン開始時、ガシャド髑髏効果で盾のストップを回収。ストップは手札に加わる代わりに墓地へ行く
④場の2体と青黒の2マナで墓地からジョイダム垓をムゲンクライム。ジョイダム垓効果で墓地からストップを蘇生。①に戻る

この手順を繰り返す事で、相手にドローだけをさせての実質無限エクストラターン獲得が可能なのである。
ちなみに、じーさんとノワールでコンボができるという話から、ほぼノータイムで残りのカードたちは出てきた。
何故そんなマイナーカードがすぐ出てくるのだろう、このおっさんたちは。

マリモフ「うーん、要求枚数5枚かあ。コンボとしては面白いけど、こいつら全員を揃えるのは現実味薄くない?」
endo「一応ガシャゴズラ使えば、5枚中3枚は揃えられるので、ちょっとは楽になりますね」

ウィンター「ノワール+ガシャゴズラ(+墓地に他のパーツ)を揃えるのも中々大変な気がするけど…待てよ、こいつら全員邪王門で揃うじゃん
マリモフ「伏線回収ktkr!元々モナークと邪王門の相性は良い!横と横のシナジーが繋がり続けて、最終的に円になった!



2.デッキレシピと採用カード解説


というわけで完成した、当時の初期レシピがこちらである。

ちなみにこのレシピが完成したのは、話をした翌日のクリスマスである。
本当に何やってるんだこのおっさんどもは。

回し方は至ってシンプル。ルーター系を使って適当にパーツを探しつつ、ノワールモナークを叩きつけて自分の盾を全て焼却。後は鬼エンドで邪王門を唱えて、残りのパーツをかき集め無限エクストラターンに突入するだけである。(パーツさえ揃ってしまえば、じーさんの効果を即起動する事で、邪王門起動のための攻撃のアタキャンが出来る)

コンボに必要なパーツは5種類と多いものの、前述の通り関連パーツは蘇生カード経由で全て邪王門で触れることができ、最悪モナーク+じーさん+ストップの3枚があれば、とりあえず1ターンを得る事はできるので、そこから再びパーツを探すことも可能でなんだかんだでコンボは成功する。

そしてこのデッキの構造で美しいと自負しているのが、デッキの殆どが赤黒邪王門デッキ向けのパーツで構成されているという点である。
これにより無理にコンボを狙わずとも、普通に邪王門デッキとしても戦うことが可能なのだ。

しかも、本来邪王門デッキが苦手な受け重視のデッキにはループで勝てば良いので、「最大出力を落とした代わりにループの勝ち筋もある邪王門デッキ」と捉えれば、実はちゃんと理に適っている構築なのである(…本当か?)。



ギャラカは5枚目以降のガシャド髑髏としての採用である。
似たカードにカンゴク入道があるが、そちらは効果がターンの終わり発動なので噛み合わない。


手札と墓地に大量のパーツが必要なため、ルーターを数種類採用している。
幸いデッキのメインカラーが青黒赤なため、優秀なルーターが多く採用には困らなかった。


本家クロックも邪王門から出る蘇生系カードとの相性が良いため採用した。
ただストップとイラストが似ているため回していると非常にややこしい。
本当に間違えかねないので、このデッキを組む際はイラストが大きく異なる20thレア版等の使用をオススメする。

バラドヴィナシューラは元々邪王門と相性の良いパーツであるのは勿論、じーさんノワールによる無限エクストラターンが成立した後のフィニッシャーでもある。
どういうことかというと、相手ターンを飛ばすより前に余分にじーさんの敗北効果を起動することで、敗北回避のためにバラドヴィナシューラを山札の下に送ることができ、バラドヴィナシューラが2枚あれば無限山札が成立する(※)のである。

(※誕生当時はその処理で問題なかったのですが、現在は「山札を参照する効果は山札が既定の枚数存在しないと発動しない」という裁定により、じーさんの効果を発動するために山札が3枚必要なため、バラドヴィナシューラは4枚必要になっています)


なお2023年10月現在は以下のようにレシピが変化している。
殿堂や新規カードの追加に合わせ周辺パーツが細かく変わっているものの、コンボの大筋は変わっていない。
前述した、無限山札のためにはバラドヴィナシューラが4枚必要問題は、コッコ武ルピアの採用により解決している。



3.余談と後語り


そんなこんなで誕生し、長らく仲間内で回して遂にCS入賞も果たしたこのデッキですが、実は最近ちょっとした問題が発生しておりまして…

endo「じーさんが近所のCSで出禁になりました…

七福神やナーフガンなど、処理がややこしかったり、物理的なトラブルの元となるカードはCSでは主催判断により"使用不可カード"として設けられることがある。
endoさん曰く、じーさんノワールでそのCSに出て毎回ジャッジを呼ばせていた結果、面倒臭くなった主催が使用不可カードに指定した(※)らしいのだ。

(※本当に面倒臭さからそうしたか定かではありませんが、CSで使用禁止カードになったのは確かだそうです)

僕らは純粋にカードを活躍させようとしてるだけなのになんてひどい話だ!…と憤りたくもなるのですが、その主催の判断ははっきり言って正しいです。

前述したとおり、じーさんの「自分がゲームに負けそうな時」は2023年10月現在、デュエマ公式からは明確な定義やルールが提示されてません。
なので、CSに出場した際はその場でのジャッジ判断となるのが現状であり、要するにグレーゾーンなルールなのです。

裁定変更により、このデッキが使えなくなる日はそう遠くないかもしれません。

…今のうちだぞ!

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