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クロアチアvsスロバキア/スロベニアvsロシア~スロバキアの中盤封鎖と徹底されたロシア~[W杯欧州予選第8節]

残しておいたメモをもとにまとめているので超絶薄味です。すいません。

クロアチアvsスロバキア

スタメン

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【交代】
クロアチア
 46’ イヴァンシッツ→ヴラシッチ
 60' パシャリッチ→ブレカロ
 67' スタニシッチ→リヴァヤ
 85' クラマリッチ→スチッチ

スロバキア
 41' ハムシク→ベロ
 72' ハラスリン→コッセルニーク
 85' クツカ→イルカ

中央を固めるスロバキア

スロバキアの守備は自陣、敵陣ともにサイドは捨て気味で中央を固める形でした。

まず、クロアチアの自陣でのビルドアップ。アンカーのブロゾビッチに対してはCFのアルマーシがマンマークで対応。CBがボールを持った時にSHはハーフスペースに立って縦へのパスコースを消します。SBは空けておき、パスが出てからプレスをかけに行きました。

また、中盤はクロアチアがIH2枚に対してスロバキアはIH+アンカーの3枚(クロアチアのアンカーはCFがマークについているため除いて考えました)と数的優位な状況です。そのためクロアチアのIHにはスロバキアもそのままIHをマンマーク気味についても、アンカーは余る形となります。この余りのアンカーはIHがクロアチアのCBに出ていった時に空いたIHにスライドする形で中盤にフリーを作らせませんでした。

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クロアチアの対応として見られたのがブロゾビッチの立ち位置の修正。試合開始から2CB+ブロゾビッチで三角形を作りビルドアップをしていました。この三角形はブロゾビッチが少し高い位置で頂点になる形でした。(上の図のような形)しかし、スロバキアのCFのアンカーへのマンマーク、そしてアンカー→CBの2度追いのプレスで上手く繋げない場面が何度かありました。そこで試合途中からこの三角形を少し変形。ブロゾビッチが低い位置まで下がるようになり逆三角形、または3人が横に並ぶような形になりました。これによりCFの2度追い対しても前に運ぶことでかわせるようになります。また低い位置に下がることでCFもどこまでついていくのか?という問題も起こりブロゾビッチがフリーでボールを持ちやすくなりました。

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次に自陣での守備。この時も中盤5枚で中央を固めます。ライン間を狭くしてバイタルエリアへの侵入を許しません。中央を固められたクロアチアの攻撃はサイドからが多くなります。その結果この試合のクロアチアのクロス本数は40本とクーマンバルサ並でした。え?

クロアチアは強みは中盤の豪華さ。モドリッチやブロゾビッチ、パシャリッチ、コバチッチ(この試合は欠場)などヨーロッパのトップクラブでプレイする選手が揃っています。その強みを中央を固めることで機能させないようにする狙いがスロバキアにあったと考えられます。

注目選手:マルセロ・ブロゾビッチ

今回取り上げる注目選手はクロアチアのマルセロ・ブロゾビッチです。トッププレイヤーなので皆さん知っていると思います。特徴は精度の高いパス。セリエAのデータで見てみると1試合辺りパス数58.0はリーグ8位。そしてその成功率は92%です。この試合でもパス数87、成功率95%でした。さらにロングパスは8本中7本成功と長短どちらも正確に蹴ることができます。

試合結果

2021.10.12
FIFAワールドカップ欧州予選グループH第8節

クロアチア 2ー2 スロバキア

【得点】
クロアチア
 25'(1ー1) クラマリッチ
 71'(2ー2) モドリッチ

スロバキア
 20'(0ー1) シュランツ
 45'(1ー2) ハラスリン


スロベニアvsロシア

スタメン

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【交代】
スロベニア
 53' ヴェルビッチ→シェシュコ
 72' スポラル→チルニゴイ
 86' チェリン→ザホヴィッチ
 86' カルニッチニック→ロゲリ

ロシア
 36' ディヴェイェフ→オシペンコ
 78' スモロフ→ザハリャン
 78' ミランチュク→ザボロトニー
 86' バカエフ→チスチャコフ
 86' フォミン→エロヒン

徹底されたIHの飛び出し

ロシアの攻撃時には3-4-3のシステムに可変します。最終ラインは2CBと左SBのクドリャショフが少し内側に絞って3枚。サイドは左WGのバカエフと右SBのストルミンが高い位置を取って幅取り。右WGのミランチュクは内側のレーンを取りCFのスモロフとともに中央でのプレー。そして3枚目の前線の選手としてIHのフォミンとクズヤエフがどんどん飛び出していきます。

スロベニアが捕まえきれなかったのがこのIHの飛び出し。ロシアのIHは前線にただ飛び出すのではなくDFの背後、つまり視野の外から飛び出していくことを徹底されているように見えました。DFとしては見えないところから選手が出てくるので対応は一歩遅れます。また、スロバキアの2CB対してはロシアのスモロフとミランチュクが中央で2対2のような状況になっています。そのため3人目として出てくるIHには自分がもともと見ていたマークを外して対応しに行くことになり、そのままマークを見ているか?それとも外してIHに対応するか?という判断を強いられます。IHにボランチがそのままついて行くという守り方もありますが、スロベニアの守備は人基準というよりスペース基準ということもありその守り方はあまり見られず。結果的にこのIHを捕まえることができませんでした。

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右から左へ

次にスロベニアの攻撃。中心となるのは右サイド、というか右SHのイリチッチです。右サイドから敵陣へ侵入にポゼッション、ロシアを引き付けてからスペースのある左サイドへ展開。最も多くみられたのはイリチッチが少し下がり目の位置、ハーフウェーラインを超えたくらいの位置でボールを持ち、そこから左サイドを上がっていく左SBのバルコヴェツへサイドチェンジという形です。数は数えてなかった。(数えとけよ1か月前の自分)イリチッチのキープ力と展開力を活かす攻撃でした。

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注目選手:ダレル・クズヤエフ

今回取り上げる注目選手2人目はロシアのダレル・クズヤエフです。スロベニアが捕まえきれなかったIHの飛び出し。その中でもクズヤエフはDFの背後の取り方、飛び出しのタイミングが光っていました。左IHでの起用でしたが時には右のハーフスペースまで行ってスロベニアの左CBのメブリャの背後を取る場面がありました。ただえさえ対応しきれていなかったスロベニアですが、逆サイドの選手が入ってきたら余計捕まえきれません。

試合結果
FIFAワールドカップ欧州予選グループH第8節

スロベニア 1-2 ロシア

【得点】
スロベニア
 40'(1ー2) イリチッチ

ロシア
 28'(0ー1) ディヴェイェフ
 32'(0ー2) ジキア

最後までご覧いただきありがとうございました。いよいよ11月は最終月、残り2節です!最終節はW杯をかけたクロアチアとロシアの直接対決ですよ!

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