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”HSP”を知って

「そんなに気にしないほうがいいよ」
「そんなに頑張らなくてもいいんだよ」

誰かにこんな励ましの言葉をかけてもらった時、なぜかわからないけどつらい気持ちになったことが何度もありました。この時点で、「わかる」って思ってくれる人もいるんじゃないかな。

今日は、私自身が最近知って心が楽になった”HSP”について書きたいと思います。

HSPについて

HSPとは、Highly Sensitive Person(とても敏感な人)の略で、アメリカの心理学者 エレイン・N・アーロン博士が提唱した概念のこと。「感度が高い人」とも言えるそうです。
5人に1人いると言われている”HSP”。もしかしたら、あなたの関わっている人のなかにもいるかもしれません。

先に書くと、これは病気じゃなくて”気質”のこと。本来生まれ持っている性質、とも言い換えられます。

HSPの人は、いろんなことに対してとにかく感度が高い。

・人の目を気にする
・自分の感情だけでなく、誰かの感情も受け取ってしまう
・周りが気にならないことも気になってしまう
・人とコミュニケーションを取るのは好きだが、大勢の人と話した後にはどっと疲れてしまう

…など。他にどんなものがあるのかは、以下のページを見てください。この2つのサイトに書いてあるもの、ほぼ全て私は当てはまりました。

Take it easy for HSP "HSPのすべて|特徴・診断・適職・敏感で生きづらい理由と対処法について~
新宿ストレスクリニック "HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)とは?~正しい知識で理解する大切さ~"

最初に書いた、「そんなに気にしないほうがいいよ」「そんなに頑張らなくてもいいんだよ」の言葉たちに落ち込むことがあるのは、こんな考え方をするからです。

「そんなに気にしないほうがいいよ」
私も気にしたくないけれど、気になってしまう。"気にしない"ってどうやるの?
「そんなに頑張らなくてもいいんだよ」
自分自身ではセーブしているつもりだけど、いつの間にか気を遣いすぎてしまったり、場を盛り上げようとしてしまう。

どちらも、自分でどうにかしようと思ってどうにかなるものでもなく、「気づいたら」なんです。無意識的にそうなってしまう。その上、かけてくれた言葉を深読みしすぎてさらに落ち込む。
ネガティブと一括りにするにもちょっと違う。むしろ「うーん、なんとかなるしなんとかする!」ってポジティブな気持ちも多々あるんです。

ここまで読んでもらって、まだ上のリンクを読んでいない人はぜひ読んでほしいです。どんな特徴があるのかは、読んでもらったほうがきっとわかるから。

HSPを知って楽になったこと

良い悪いじゃなくて、これが私なんだ」と思えたのが、私にとってはとても大きかったなあ、と思います。

自分のことを責めがちでした。どうしてこんなにくよくよしてしまうの、どうして物事そんなに考えすぎてしまうの、どうしてそんなに泣くの…って。
でも、これも「私」で、生まれつき、私に備わった大事な気質。

つらいことも多いけれど、でもHSPであることでよかったと思えることもたくさんあります。

・誰かのことを、心から考えて行動できる
相手の特徴を掴むのが得意で、「よく人を見ているね」と言われることが多くあります。相手の好きそうなことや、これしたら喜んでくれるだろうなあと想像できるから、サプライズする時にとっても役立ちます(もともとサプライズが好きだけど、なんで好きなのかHSPを知ってわかった)。笑

・自分だから気づけることがある
時にはしんどいけれど、「物事に敏感だから気づけること」があります。私は一般社団法人Foraファシリテーターとして活動していますが(突然の宣伝。ファシリテーションを学べる講座はこちら)、「場の状況を察知すること」は重要なスキルの一つ。参加者かどういう状態で、今どんな雰囲気なのかを感じとれるので(訓練ももちろんあるけれど)、よくない状況から方向転換できます。

…ちなみに「自分のこと過剰に評価しすぎって思われるんじゃないか」って考えながら書いてます。笑 とりあえずここまでにします。

一緒に過ごしてくれる人にお願いしたいこと

私に限らず、きっとHSPの人は「生きづらさ」を抱えていると思います。
だから、どうか「そんなことで?」「どうしてそんなに?」という言葉をかけないでほしいな、と思います。

どうしてそんなことで泣くの?
そんなこと気にしないほうがいいよ。
そんなにやらなくてもいいんだよ。

その言葉たちに、「あ、またやってしまった」と思っているのです。でも「どうにかしたい」とも思っているのです。何かを受け取りすぎてしまうから、言葉一つで激しい喜怒哀楽を味わっています。

悲しんでいるとき、「どうしたの?」と近い距離で寄り添ってほしい人もいるかもしれない。1人でじっくり考えたくて、離れた距離で見守ってほしい人もいるかもしれない。

その人によって、心地いい距離は違います。でも、その距離を測ってくれるほど甘くない世界であることもわかっています。だからこそ、このnoteを読んでくれていて「もしかしたらこの子もHSPかもしれない」と頭に誰かが浮かんだあなたには、お願いしたいことがあります。

どうか、どんなことがつらいのかをその子に聞いてみてください。
できるなら、そのつらさを乗り越える方法を一緒に考えてください。

わがままかな。でも、できるなら。

おわりに

今、とってもドキドキしています。何を受け取ってくれているのかわからなくて、不安もたくさんです。

ちなみに私は、これを書く前に「つらい過去を想起させる出来事があるとめまいで歩けなくなる」という症状から、認知行動療法を受けられる病院に行っています。行き始めたあとに見つけた、HSP。

先生にも相談しながら、少しずつでもつらい気持ちを乗り越えられるようにがんばりたいなあ、と思っています。

私はこの" HSP "という存在を知って、私が私であることを「よかった」と思えるようになりました。そして、いつも私のことを諦めないでいてくれている人々に、私自身を愛してくれる人々に感謝したいとより思えたんです。
だから、このnoteを書きたかった。

少しでも、このHSPを知ってくれる人が増えますように。
もっともっと、お互いに手を取り合って過ごせる世界になりますように。

私と一緒に生きてくれているみんなに、いつもありがとう。

読んでくださって、ありがとうございます。 いただいたサポートはカメラマンとしての活動資金に当てさせていただきます。