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モトヤフ伏見さんインタビュー

元ヤフーメンバー・インタビューシリーズ第10回

今回のモトヤフインタビュー第10回は、現在アスクルにお勤めでお仕事以外でも放送大学をこの9月に卒業されたり、小学校外国語指導者資格も取得され、また更に日本語教師の勉強に向けて新たなチャレンジも模索されている伏見さんにインタビューさせていただきました。
それでは記事をお楽しみください。

事務局
お名前をフルネームで教えてください。

伏見さん
伏見理恵(ふしみりえ)です。

事務局
お生まれはどちらですか、また現在はどちらにお住まいですか。

伏見さん
生まれは千葉県で、現在は東京在住です。

事務局
これまでのプロフィールをご紹介ください。

伏見さん
職歴は、新卒で総合商社(伊藤忠商事)に入社後、フリーランス時代を経てヤフーをはじめ数社にお世話になり、現在はアスクルに在籍しています。
20代後半で縁あってニューヨークに3年ほど在住し、帰国後フリーランスでWebデザイナーと子供英会話講師をしておりました。その後、機械部品商社のミスミのWebサイトを手がけたのをきっかけに同社に入社しました。ちょうどネット化黎明期で、カタログ部品通販のFAX受注をWeb受注に転換すべくWebオーダーのシステムを立ち上げるのに国内だけでなく北米などのグローバルでも関わりました。創業社長の田口氏からV字回復の三枝氏に交代した頃で、時節柄もあり仕事はハードでしたが社内に優秀な方が多くいらっしゃる環境でとても勉強になりました。ここでの経験が自分のビジネスマンとしての基盤になってます。

事務局
ニューヨークのマンハッタンにも3年ほど住んでおられたとのことですが、当時はかなり治安が悪かったのですか。

伏見さん
はい、当時はまだあまり治安は良くなかったですね。私は直接被害にあったことはありませんが、同行していた友人が置き引きにあったり、回転ドアに入っていく人の後ポケットのウオレットを抜く場面を目撃したりとか、結構物騒ではありました。

事務局
日本に戻られてからミスミにお勤めされたわけですが、ちょうど就任された三枝さんはボスコン出身ということもあり、経営戦略の本を出されたり、ミスミ自体もとても注目されていましたね。

伏見さん
そうですね。ちょうどミスミにいらっしゃった頃くらいに「V字回復の経営」を出されていて、話題になっていました。ご自身の著書を教材にした経営戦略セミナーを社内で実施されてたりしましたね。

事務局
ヤフーの在籍期間はいつでしたか? またヤフーに入ったきっかけは何でしたか?

伏見さん
2007年5月~2015年10月です。
ミスミのEC部門でWebシステムの企画の仕事をしてる中で、ネットのプロの仕事について知りたい、またそこでやってみたいと思ったからです。

事務局
ヤフーでのお仕事は具体的にはどんな内容でしたか?

伏見さん
ショッピング事業部の入社で、システム企画としてショッピングサービスや当時のコマース系のサービス、PJに広くかかわりました(ショッピング、ヤフオク、タオバオとのPJ、コマース統合PJ、eコマース革命、etc.)。その後、当時はコマースと別部門だった決済金融カンパニーにジョブチェンジして、コマース決済のPMを担当し、決済側の立場からコマースサービス、PJに関わりました。

事務局
ヤフーで学んだことはどんなことでしたか?そして辞めたから分かるヤフーの良さというものはありますか?

伏見さん
学んだことはスピードです。打席にたくさん立つ、仕事のスピード感。そして良さは、優秀でおもしろい人がたくさんいらして、その方々とご一緒に多彩な経験ができたことです。

事務局
現在のお仕事は具体的にどんな内容でしょうか?また現在の仕事の面白いところや素晴らしいところを教えて下さい。

伏見さん
ヤフーのあと1社挟んでアスクルに転職し、現在に至っています。所属としてはアスクル事業でなく個人向け小売通販のロハコ事業のほうで、ロハコで商品を販売している取引メーカー向けのコマース広告を扱っています。ロハコ内外の広告や販促手段、分析データ等をご提供して、メーカーのマーケティングや販促活動をお手伝いするという仕事です。個人のお客様とメーカーをロハコという売り場を介してつなぐことによって、双方に価値を提供できる点はとてもおもしろいです。
また、会社としては新卒から私より年長の方まで幅広い年代の方が活躍していることもあり、なかなかに年長組となってきた私にも居心地の良い環境です。制度的にも留学やボランティア、第二の人生設計などに使える長期休暇制度があったり、原則リモートワーク、副業もOKということで、会社一辺倒にならず自分の人生設計もきちんと考えることができるのは恵まれた環境だなと思っています。

事務局
今、特に力を入れていることは何ですか?

伏見さん
この9月に3年次編入した放送大学を卒業します。実は20年近く前にも編入したのですが、当時は多忙すぎてあえなく挫折してしまい、今回は再入学でした。再入学から卒業まで2年半ほどかかりました。編入した動機は単純に大卒(学士)になりたかったからです。

同じ頃から日本の子供の貧困率を知ったのをきっかけに、経済的困難のある子供達向けの学習会を主催するNPOのボランティアに登録し、小学生に英語を教えています。20年以上ぶりくらいに児童英語の現場に触れて、どうせならとJ-SHINE(小学校外国語指導者資格)という資格も取得してしまいました。流暢さも良いですが、それよりも子供たちにはとにかくコミュニケーションができることの楽しさを知ってほしいとつい思ってしまいます。それと並行して、再開した放送大学の履修科目も教育系のものが増えていきました。

2019年秋にはフィンランド教育ツアーにも参加しました。「先生の学校」というサービスを展開する三原さんが企画したツアーで、現地の様々な教育施設を訪問したのですが、先進的なリカレント教育のしくみやフィンランド人の英語の堪能さに感銘を受けました(フィンランド語はラテン系でない英語に近しくない言葉です)。また、小学6年生のクラスで2択クイズを交えた漢字紹介コーナーをやってみたり、小学校1年生には名前をカタカナで書いてあげたりと、なかなか貴重で面白い体験ができました。職業訓練校ではそこで学ぶ学生さんの料理をレストランでいただけたりするんですよ。それと驚いたのは、英語の授業を流暢な英語で教えているのが英語ネイティブの教師ではなく、担任の先生だったことです。また、小学校低学年から英語と中国語というように複数の言語を学ぶのが当然といったような環境がありました。

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↑小学校6年生のクラスで日本語体験学習

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↑動画を使った小学校1年生の英語の授業

フィンランドは大学院まで学費がタダなんです。給食費や教材費もタダです。日本では家庭で用意する色鉛筆や絵の具のようなものは教室に揃っています。また教科書もレンタルで、先輩から代々受け継がれて使われています。フィンランドは教育が国を強くする、というメッセージを強く打ち出しているのですが、家庭の経済状況がどうであれ教育に平等にアクセスできる環境が整っているのです。

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↑備品は教室におしゃれに整理されています

このツアーは同行者もみんな教育に思いのある人ばかりでとても刺激を受けました。いまも繋がっていてみなさん活躍する様を見るのは楽しいです。
そんな体験からも、学びたい人が学びを続けられるには何がいるのだろうといったことをぼんやりと模索中です。秋からは放送大学大学院の修士選科生(科目履修生)でイーラーニングや生涯学習について学ぶ予定です。修士課程もやりたいのですが、今は研究テーマが絞り込めておらず。科目履修しながらやりたいことが明確になったら本科生も目指してみたいです。

事務局
ご家族以外で尊敬している方がおられたら教えて下さい。

伏見さん
ヤフー関連の方になりますが、現在東京都副知事をされている宮坂さんや、ヤフーCSOの安宅さんでしょうか。宮坂さんがコマースの役員から社長になられた頃にお世話になっていますが、現場のサービスもよくみてくださってました。とかくリスクと問い合わせ回避のために長く冗長になりがちなショッピングカートの注意書きをツィートレベルに簡潔にしていい、でもちゃんとUIUXでわかりやすくせよ、そういった基本的で本質的なことを現場に直接アドバイスくださってて、きっと今も都庁で同じように親身になって考えてらっしゃるのではと想像しています。

安宅さんがシンニホンの著書や講演などで教育の重要性を訴えられていたことが日本の教育の現状に興味を持つきっかけとなっています。ヤフー在職中にビジネスモデルを大きく変えるか否かという、おそらく経営陣にとっても難しい議題を上程した経営会議の席で、安宅さんが仰った「イノベーションのジレンマ」という言葉、強く印象に残りました。

ヤフーではとにかく色々と個性的で優秀な面白い方々と関わらせていただきました。決済時代には今やZフィナンシャルやPayPay銀行のトップを務めていらっしゃる方々ともご一緒にお仕事させていただいて、とてもいい経験になっており感謝しております。

事務局
ライフワークは何でしょうか?

伏見さん
まだ漠然としていますが、学び続けたい人(子供でも若者でも大人でも)を応援する何かをしたいと思います。経済状況、地域、年齢などなど、あらゆる機会格差がどんどん小さくなくなっていく社会を夢見てますが、その理想に対して自分に何ができるか、すべきかはちょっとまだ模索中です。

事務局
これからチャレンジしたいことは何ですか?

伏見さん
日本語教師の勉強にもちょっと興味があります。日本語を外国語として学ぶ人にネイティブとして日本語を教えるという技術を身につけるのも面白いかなと思っています。最近、外国にルーツをもつ児童向けに日本語サポートをしている地域ボランティア団体に登録もしてみました。ですが活動曜日が仕事の都合とバッティングしているので、現在は籍を置くのみとなっています。

事務局
イマヤフに伝えたいメッセージをお願いします。

伏見さん
ヤフー、そしてZグループというアセットを使ってチャレンジできる機会を有効に使って経験値をあげていっていただけたらと思います。きっとおもしろい人たちと関われるチャンスでもあると思うので。

事務局
モトヤフに伝えたいメッセージをお願いします。

伏見さん
みなさまお疲れ様です。いまのそれぞれのチャレンジをお互い元気にがんばりましょう。もし教育をテーマにビジネスをしたり、興味をお持ちの方がいらっしゃいましたらお話ししてみたいのでぜひご一報を!

事務局
本日はどうもありがとうございました!

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